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2004.11.23

靖国でまずすべきこと

※ 宮古島と見間違い?

 週刊AERAで、元帥が先の潜水艦侵犯事件に関して、石垣島を宮古島と見誤ったんじゃないか? ということを書いてらっしゃるんですが、さすがにそれは無茶でしょう。元帥は、この事件に関して、ずっとINSの技術が中国は低いということに拘ってらっしゃるんだが、たとえば日本のオハコとも言えるリング・レーザー・ジャイロは、80年代には、原理自体は広く知られていた。中国だって開発しているでしょう。じゃあ中国が打ち上げた有人ロケットのジャイロは、それもロシア製だったの? というレベルの話になるし、一定深度以上は絶対に潜らないというルールを徹底したにしても、東シナ海は、潜水艦がまともな位置測定システムも無しに航海するには危険すぎるほど浅い。それに、この手の航法装置にいくら誤差が出ると言っても、昔の技術でも、その誤差は知れてますよ。数キロはあり得ても数十キロはまず無い。
 何があったか? は意外に単純で、彼らにとっては、いつものルーチンの航路だったんですよ。それをたまたま今回、海自が予算上の理由から、情報公開して騒いだだけの話。海幕は、こんなことは初めてだとシラを切り通すだろうけれど、日常的なことだったと思った方が良い。

※ 靖国参拝・原潜問題で応酬 日中首脳、チリで会談

 結構シビアなやりとりでしたね。先週発売のニューズウィーク・ジャパンに、長いこと日本で暮らしている中国人が、初めて靖国に行った時のエピソードが書かれている。これはなかなか面白いコーナーでして、他にもトルシエの通訳だったフランス人や、韓国人も寄稿している。本当に、彼らが書いているかどうかの疑問はありますが。やけに日本贔屓な所があるから。
 その中国人は、靖国に行って、なんだたいしたことは無いなと思って帰り、祖国の姉にそれを電話したら、あんたなんてとこに行ったの!? と叱責される。それは、中国人のくせに、あんな所へ行ったことを非難したわけじゃなく、あんな物騒な場所に行ったことをして批判したらしい。
 これを読んで思ったんですけれど、中国社会においては、靖国自体が誤解されているわけです。ま、現代日本人自体が、靖国に関して正確な情報を持っていない以上、それを中国人に求めるのも全く無理な話でしょうが。
 かつて、湾岸戦争の時に、ブッシュとフセインが、互いの国民向けに短いメッセージを交換しあったことがあった。
 日中でもそれをやれば良いと思いますよ。たとえば、中国は、南京でも重慶でも良いから、日本人に伝えたいメッセージを1時間くらいの番組にして、NHKで流せば良い。日本は日本で、靖国は本当はこういう所です、と紹介するビデオを作って、それを中国で流す。それに関しては、お互い、ゴールデンタイムで流すことを契約して放映した後、ネットやレンタルビデオで流せば良い。
 われわれは日中問題の情報に自由にアクセスできるけれど、中国では官製メディアの他は、過激な情報を流すネットしかない。もし出来ることがあるとすれば、そういう環境下の社会にどうやって正確な情報を届けるかの戦略をまず持つべきでしょう。

※ 視点:陸自を早期撤収し「追従」脱した支援を 布施 広
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20041122k0000m070143000c.html

 この毎日新聞の記事ですね。

【人的貢献や対米協力の象徴として陸自が先遣的に働く時期は過ぎ、イラク人の要望に沿った支援に移行する時期に入ったと思う。12月14日の期限を節目として陸自の早期撤収を図るべきである。】

 サマワに関して言えば、一貫して、目的はインフラの整備なんですよ。所が、治安上の懸念から、そこへ踏み込めない。ここでは、前段と後段に、論理の乖離があって、その目的を達するためになぜ自衛隊が撤退すべきかの論証が無い。

【誰もが気づいている。直視すべきは、日本の「対米追従」問題である。米国自身が奇妙に思っているのではないか。「追従こそ日本のさだめ」といった精神傾向が日本の社会に、】

 これはためにする発想で、追随だポチだと言って批判しているのは、国民じゃなくマスコミなわけですね。誰もが気付いているというより、そういう枠組みでしか話が出来ない連中がいる。

【 湾岸戦争時、日本は計130億ドルの財政支援をしたのに「遅過ぎて少な過ぎる」と酷評された。国民一人一人が100ドル札を差し出した支援がまるで生きなかった教訓を思い出そう。外交がしっかりしなければ、陸自がいくら駐留しても感謝されるとは限らない。】
 これ、ラストの部分だけど、まさにこういう発想こそ、追随だと思いますよ。われわれはクウェートのためにその100ドル札を出したのであって、別にアメリカのために出したわけじゃない。サマワに於いても、感謝されたいとは思うけれど、それだけのために兵隊を出しているわけでもない。  自衛隊が撤退するしないの議論はあって良いけれど、それが大前提でなければ話が進まないかのようなことを言うのは、思考停止ですよ。それはもう自衛隊を撤退させるための議論であって、今の状況をとどう立ち向かうべきかの議論じゃない。

※ 週刊エコノミスト・日垣隆敢闘言「ファルージャ大虐殺」

 ファルージャ情勢に絡んで、「小泉総理の自衛隊がいる所が非戦等地域だ」発言を捉えて「馬鹿がうつる」と啖呵を切って、自分がファルージャの住民ならワシントンDCとサマワで復讐すると宣言なさってらっしゃる。文体を変えれば、勝つぁんのコラムと全く一緒ですね。商業メディアでこの手の罵倒芸を披露する連中のあまりの痴性、知性の無さに愕然としますね。それが、SPA! にしてもエコノミストにしても、仮にも新聞社とその系列社が発行する週刊誌の巻頭頁を飾っているんだもの。

 米軍のファルージャの攻撃は、イスラエルの占領地区の掃討をモデルにしています。たとえば、街から外へ出ようとします。すると検問で米兵が、片っ端から男たちを追い返す。ゲリラとして戦える世代の男は街の外には出さないと言って。ここ数ヶ月、包囲封鎖されたファルージャはそういう状況でした。脱出しようにも外へ出られない。その一方でなぜかテロリストは自由に出入りして、人質だって担ぎ込む。
 でいざ米軍が突入して街の中で男性を見つけると、「こんな状況下で街に残っている男はテロリストに違いない!」と言って撃ち殺すわけです。本当に無茶苦茶です。その無茶苦茶なことをやって、住民を殺しまくって、街を瓦礫の山と化し、20からの人質隔離部屋を見つけたと米軍は宣伝している。
 しばらくは、誘拐ビジネスは静かになるんでしょう。国内に散ったテロリストが次の拠点を固めるまで、米軍が次の手を打てれば良いですが。

 で、あそこで繰り広げられたことは単なる虐殺です。虐殺に見合う成果を得たかすら実は怪しいと私は思っているんだけど、これって、罵倒したからと言ってどうなるものでもないと思うんですよね。将来、イラクが平定するようなことがあったら、検証して告発するしかない。そしてもし近い将来、イラクが平定するようなことがあったら、皮肉ではあるけれど、この作戦の成果だと、当のイラク国民から正当化されるかも知れない。

* 小ネタ
http://www.kabashima.com/economist/index.html

 ↑2ちゃんの日垣スレから拝借しましたが、これは難しいと思うなぁ。これは、日垣隆のおいしい所取りですよね。自分に都合の良いように解釈して、批判している。反論権という部分で言えば、結果的に樺嶋氏の主張の掲載を見送った編集部の決定は間違っていると私は思う。
 編集部としては、難しい判断だっただろうと思いますね。このケースは、どちらかと言えば解釈の問題だから、いざ司法の場に移っても、判断は難しかっただろうと思いますね。逃げ切れるかどうか、微妙な判断だったでしょう。たぶん社内で、法廷に出た時の顛末の予測等経た上で、黙殺ということになったのでしょう。ただ、われわれの職業倫理に照らした時に、相手の反論権には、一定の留意があるってしかるべきだと思う。それを百パーセント認めるべきだという気はないけれど、最低ラインはあってしかるべきでしょう。せめて投書欄での反論くらいどうってことは無い。
(所で本件に関する記録は日垣隆サイトには無い。かと言って、彼への反論が全て黙殺されているわけじゃないんですよね。商業誌でのやりとりに関しては結構ある。おおむねネット上で相手が披露したやりとりに関しては、彼の側は全く黙殺するという態度を取っている。商売人日垣としての、「何を顧客に広報すべきで何は隠蔽すべきか? の損得勘定なのでしょうが)

 そんなわけで、日垣隆にその後も動きはありません。こっちの反論権は認めて欲しいけどなぁ(~_~;)。こっちは解釈の問題じゃなく単なる事実誤認、あるいは捏造、でっち上げの問題なのですから。それもおいらにとってはかなり重大な。たった一行、私のペンネームを書いて、「基地外がブツブツ言ってきやがったよ」程度のことで、こっちはぢぇんぢぇんオッケーなんだけどなぁヽ( ̄∇ ̄|||)ノ オテアゲ、、。
 週末の安曇野の集会にもぜひ顔を出して欲しいけどなぁ。この人が来てくれれば、ぜひ発言者として壇上に上がってもらうのに。

※ メルマガおまけ 幽霊パソコン

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