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2007.04.14

医者の死体は何処へ消えた?

 昨夜の報ステの医療崩壊特集。舞台は舞鶴市

 国立舞鶴医療センターの脳外医師が、夜勤明けで外来が継続している午後に脳手術しているシーンから始まるんですよ。いわゆる32時間勤務の最後に脳外オペをしている。
 3年前まで3名で救急対応していたが、今は2人しかいない。しかもこの3年間で救急搬送が400件増えた。
 この理由というのが、人口10万人の舞鶴市の救急搬送が年間3600件、それを四つの救急対応の病院で受け持っていたんだけど、35パーセントを受け持っていた舞鶴市民病院(市立)が救急対応を止めてしまった。そのせいで、国立舞鶴医療センターが54パーセントの急患を受け持つ羽目になってしまった。
 なぜこの市民病院が、救急対応を止めたかというと、3年前34人いた医師が、今は6人しかいない。
 市の担当者が大阪医科大学にリクルートに行ったら、
2004年に始まった新医師臨床制度で、最初の2年間、一人も医師が入ってこなかった(てか残らなかったということ?)」と説明を受ける。

 新しい臨床制度で、若い医師は都会の病院に集中して大学にも居着かないというんだけど、それ変じゃん。じゃあどうして都会は都会で医者が足りてないんですか? その新制度で都会のマンモス病院に新人が集中するようになったら、統計上は都会の人口当たり医師数はだぶついてなきゃならないはずでしょう? 都会では過労医師もいないはずなのに、どこへ消えたんですか、その人たちは。
 何かこれ、新たな都市伝説みたいですよね。都会ではカラスの死骸が見当たらない、というのと同様の。いったい医者は何処に消えたんでしょう。

 公立病院の7割が医師不足で赤字に陥っている。厚労省は、この混乱は15年後の2025年(なぜか計算はずれるけど)には落ち着く。と言っているらしいんだが、15年後って、それ何だよ!? 厚労省は無策です、と広言しているようなものじゃないか。厚労省は本当にこんな数字を番組に寄せたんだろうか。俄には信じられないんだが。

※ 代理母ボランティアを公募へ=「祖母が孫」の試み他にも-根津院長
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070412-00000204-jij-soci

 こういうことをやる時には、いかな根津医師と言えども、家庭の事情に踏み行って、これはもうどうしようもない、とか、後々遺産相続等の係争の原因にはならないだろうという判断の下にそれをやるんだろうけれど、本当にそれが係争の原因にならないかどうかは、実は数十年経ってみなければ解らなかったりするんですよね。人の気持ちはうつろい易いし。アメリカでは、親の病気を治すために、ぶっちゃけ子供から臓器を採るために妊娠するしないというトピックも過去にはあった。医療ドラマ、法廷ドラマでは必ず扱われるネタです。
 アメリカではだいたいこの場合、裁判所が絡むんですね。
 他方、この根津さんの場合は、司法はもとより、個人経営医院ですから、大学医学部のように、学部横断の検討委員会がまま客観的な評価を下してGOを出す訳でも無い。
 全ては、この根津医師が、一人「神」として振る舞うことで出発し、帰結している。これは医療行為として、とても許されることでは無いでしょう。人助けと言いながら、生命倫理を全く弄ぶ行為に他ならない。一日も早く、この人から医師免許を取り上げるべきだと思う。

※ 「大病院、一般外来なし」 役割分担促す 厚労省方針
http://www.asahi.com/politics/update/0414/TKY200704130408.html

 うちの大隅方式みたいなものですよね。全国的にこういう方向へ行くべきでしょう。てか、私はもう一歩進めるべきだと思っているんですが、実は大隅方式が、それに近い形にもう行っているんですけれど、いわゆる町医者から、中核医療施設へ送られるでしょう。そこで検査なり手術なり終わると、患者はさっさと町医者に返されるんです。
 東京では、これが居座ってしまう傾向が高いように思えるんですよ。それが都会の大病院の待合室を老人ホームにしている元凶ではないか、と思いますね。
 検査なり終えたら、強制的に町医者に送り返す制度というのが欲しいですね。
 ただ、都会は都会で、いわゆる町医者って、そんなに数ないんですよね。人口が鹿屋市の倍の我が高津区で、いわゆる個人経営の病院は、たぶん鹿屋の半分以下だと思います。小児科医に至っては、私は高津区内で、小児専門を掲げている医院を知りません。ま探せばあるんだろうけれど、高津区内で腕の良い小児科医として知られるドクターは、どこも普通に内科も掲げていて、待合室も小児優先じゃないんですよね。

※ 大阪市職員400人学歴詐称、大卒者が高卒枠で就職
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070414it01.htm?from=top

 大学出てもワーキングプアせざるを得ない時代に、こういう規定自体がナンセンスな感じはしますよね。

※ 生保不払い5年で284億円、3大疾病特約など25万件
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20070413it14.htm

【保険金が支払われる可能性があったのに、契約者から保険金の請求がなかったとして支払わないケースが目立った】

 これ半分は嘘でしょう。問い合わせが無かったことにしているだけ。これは保険会社に資金を出させて、第三者の苦情処理機関を立ち上げないと、延々とこれ繰り返しますよ。

※ 「1センチ105万円で身長伸ばす」効果なかったと提訴
http://www.asahi.com/national/update/0414/NGY200704130002.html

 いや、遠心力で伸びたものは、重力で縮むと思うわけですが。

※ 「あ~ん」なことも…“ノーパン進化系”潜入ルポ
http://www.zakzak.co.jp/top/2007_04/t2007041326.html

 ふむ……。ふむふむふむ
 それ、コスチューム持ち込みオッケなら行っちゃうよ、おっちゃん。

※ 鹿児島県警:県議選で全員無罪 初期から報告書ねつ造か
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070414k0000m040165000c.html

 ここに出てくる「取調官」というのは、あいつのことですよね。まだのうのう生きている。税金から給料を貰っているあの警部のことですよね。

※ メルマガおまけ 変な夢

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コメント

>大阪市職員400人学歴詐称

前の神戸の件では退職だったのに、
これは停職1月だそうで。やはり甘い大阪。
公務員のような競争原理のない組織は
腐敗しますわな。その身分保障の理由
はただの既得権益でしかない。公務員
というと聞こえはいいが、やってる事は
在日朝鮮・韓国人と同じです。単純仕事
はどんどん民間委託して、余計な人間
には民間に出て働いてもらいましょう。
今の公務員は泥棒ですよ。

投稿: | 2007.04.14 11:15

単に公務員が不正をしているから・・・なんていう怨念で民間委託を勧めるなんて何言うとるのといわざるを得ません。

民間こそワーキング・プアを大量発生させている悪の根源じゃないですか。

そうやって働く人間の待遇を悪くする事がどういう結果をもたらしたかはもう今の日本を見れば結果が見えている。

結果は子育て支援だの再チャレンジだのでやはりカネがいる。最終的には負担は増すわけでしょ。

>在日朝鮮・韓国人と同じです。

こら何が言いたいわけですか。
彼らの政治活動には批判すべき部分はあるけれど、何でも反韓・嫌韓ですませて良いんですかね。

そもそも民間委託するなら一番喜ぶのか彼らでしょうが。民間受注を金科玉条にするのはやめなさいといいたい。

投稿: ペルゼウス | 2007.04.14 11:33

税金と公務員は少なければ少ないほど良い。

投稿: | | 2007.04.14 11:44

医者の死体は、やはり仮葬場に行ってる。体力のない人は、死ぬまで頑張れないので、入院したり自宅療養したりしている。後者の場合は、どこかで復帰してる。

投稿: 医龍7 | 2007.04.14 12:06

医者の死体は、やはり火葬場に行ってる。体力のない人は、死ぬまで頑張れないので、入院したり自宅療養したりしている。後者の場合は、どこかで復帰してる。

投稿: 医龍7 | 2007.04.14 12:07

痴呆も癌も技術の進歩で治るなんていう夢を追い掛けなければ、医者は足りるんです。
30才過ぎたら妊娠しにくいし、出産リスクも高い。医療資源も嵩む。だから20才のうちにバンバン産みましょう。
75才過ぎたら、一つの診療科への14日間の入院で健康を取り戻し、外来通院もいらないような病気では済まないので外来は患者で埋まってしまう。だから、進歩しても生殖医療と一緒で、心血管事故や癌はある年令で治療を区切りましょう。
AEDが普及して院外蘇生率が高まったとかいてっても、老人が人工呼吸器に繋がれている数が増えているだけかも知れない。自宅復帰率といっても、要介護者が増えているだけかも知れない。
死んだ人の分は、若い人が産めばいいんです。
そう言う「足るを知る」的な、倫理と政策の切り替えがなければ、「個の救済」を追い求めれば、需要は供給をいつまでも上回り続けます。ゾンビの医者はいるけど、医師の死体がないのはそのためです。

投稿: pongchang | 2007.04.14 12:09

>「2004年に始まった新医師臨床制度で、最初の2年間、一人も医師が入ってこなかった」
新臨床研修制度では、医師免許収得後は、2年間各診療科を研修して廻ります。よって、2年間は専門科がないので、医局に入ってきません。
よって、2年間新しい医師の参入が無かったのと、同じことが起こっているのです。2年間労働力の参入が無いのに、今までと同じだけの診療をおこなえとは、やはり酷でしょう。

投稿: 龍 | 2007.04.14 15:52

>いったい医者は何処に

過労で、というのもあるし、転科あるいは他の職業へ転職するケースも実際多いそうですよ。

あの勤務状態では医者はほとんど24時間勤務のオペロボット同然で、加えて薄給だからよけいきついものがある。給与面ではおそらく事務関係の方が多く貰っている。しかも仕事はほとんどコンピュータや機械任せだから気分的にも体力的にも比較にならないほど楽。あれはさすがに酷い。

後先何も考えずに一時しのぎで意味不明なジェンダーフリーをかますからこんな事になるですよ。だいたい女性の脳外科医など見たことも聞いたこともない。

そういえば二度投稿がずいぶん多いような……。

投稿: おや? | 2007.04.14 16:52

※ 代理母ボランティアを公募へ=「祖母が孫」の試み他にも-根津院長

日本産科婦人科学会が厳重注意処分をするようですが、例によって胃根津院長「価値観押しつけ」と反発しているようです。

根津院長は「困っている人がいる実態を調べもせず、学会の価値観を押しつける姿勢そのものが問題だ」と批判。「私のもとに、代理出産のボランティアに応じたいとのメールが約20人がいる。これは助け合いの精神の根幹ではないか」と話している。

何か、根本的な議論を避けて、既成事実の積み重ねでごまかそうという魂胆が見えて、個人的には嫌ですね。

しかし、産婦人科の医師の中には、事故で、起訴されている人もいるかと思えば、このように「好き勝手なことをやっていても、何もおとがめ無し」の人もいる。おかしな世の中のような気がします。

投稿: 成田の近くの住人 | 2007.04.14 16:59

昨日(4月13日放送)日テレ系の番組で、
http://www.ntv.co.jp/souri/manifesto/
>70歳以上は医療費をタダにします

というのがあり、その中で、

>大病院の待合室を老人ホームにしている

に似た発言があった。その人の発言の趣旨としては

「老人が大病院の待合室をそういう目的で利用しやすいようにこのマニフェストに賛成だ」

というものだった。
その意見と前後して、このマニフェストに反対の人が

「こんな制度にしたら、あおりを食らって受診できない人が出てくるじゃないか」

というような意見を出しかけたのですが、他の意見がかぶってうやむやになったような印象を受けました。

投稿: | 2007.04.14 17:56

大本営報道とはいうものの、あれは実質国策報道ですよ。
ただ今は昔の真似、つまり古橋(猛突進)の再現は出来なかったのでしょう。

>おかしな世の中のような気がします。

ある地方一帯はもはや完全にイカれてますよ。保護される人もいれば、放置されっぱなしの人もいる。保護される人は大抵の場合、下らない事しかしない。

誰なんだよ、つまりもしない間抜けな優性思想を振りかざして暴挙に出まくる妙な輩は。

投稿: P | 2007.04.14 18:03

>産婦人科の医師の中には、事故で、起訴されている人もいるかと思えば、このように「好き勝手なことをやっていても、何もおとがめ無し」の人もいる。

田中康夫の後援者として有名な根津医師ですが、将軍様が打ち出した県立こども病院の一般診療化には反対しました。日頃は好き勝手やっておいて、患者が手に負えない状態になれば、片っ端からこども病院に送り込む、というのが常態化していたからですね。一般診療化でベッドがふさがって、いざというとき自分で責任を背負わなければならない状況になるのはまずい、という訳です。高田・向井夫妻のは自己陶酔、自己満足かもしれませんが、彼のは患者のため、といいながら、売名・打算・金儲けのにおいがぷんぷんする。オンブズマンを自称する松葉といい、田中康夫の周辺に集まる人間て、こんなのばっかり。

投稿: ya-mana | 2007.04.14 21:39

うちの方では総合病院にいるお医者さんではいい先生から独立していくという現象がおこっています。それこそどんどん出ていますね。何でしょう?やっぱり夜勤とかがきついんでしょうか?

投稿: たらこ | 2007.04.14 21:50

厚生労働省は医療費抑制政策をとっているので、医療の質が下がるのは当たり前です。
国民は、その政策を行っている自民・公明党を支持しているので、医療の質が悪くなることに疑問を持つのは今更という感じですね。
医療は大きく分けてクオリティ、コスト、アクセスの3つの要素がありますが、この3要素をすべて満たしている理想の医療を行っている国はありません。
アメリカはコスト、イギリスはアクセスを犠牲にしており、日本はクオリティを犠牲にしています。それでいいかどうかは国民が考えること。
日本人は、歩いていける近所の病院に世界最高水準の医療を提供するように求めていますが、それには相応のコスト負担が必要です。日本の医療は現在でもWHOに高く評価されていますよ。
アメリカと同等の医療の「質」を求めるなら、医療費の負担は今の倍必要なだけの話です。

投稿: 業界誌の関係者 | 2007.04.15 00:52

> 厚労省は、この混乱は15年後の2025年(なぜか計算はずれるけど)には落ち着く。と言っているらしいんだが、

 ソースは多分この報告書です。

医師の需給に関する検討会報告書 (PDF:851KB)
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/07/dl/s0728-9c.pdf

> …医師の需給の見通しとしては、供給の伸びが需要の伸びを上回り、平成34年(2022年)に需要と供給が均衡し、マクロ的には必要な医師数は供給されるという結果になった。…
(19頁より)

 将来充足するから今の絶対的不足は辛抱して欲しいというわけですね。

> 統計上は都会の人口当たり医師数はだぶついてなきゃならないはずでしょう? 都会では過労医師もいないはずなのに、どこへ消えたんですか、その人たちは。

 ひとつには、新しい臨床研修制度になってから、医師免許取ってからの2年間を「見学」に終始させ、今まで以上に戦力外扱いにする病院が多くなったということがあります。医療の質の管理や紛争予防、自分だけは研修医の実験台は御免だという患者さんがたの希望に沿うように努力する「良い病院」ほど、研修医には何もやらせません。

 手術も検査もやらせないし、1年目は当直勤務もさせていません。それでも厚生労働省から給料以上の補助金が付き、しかも医療法上の員数には入るので、患者で溢れかえっている大病院ほど研修医を欲しがります。

 他方、雑用の類をやらせると研修医に来てもらえなくなるので、地方の中小病院では看護師や看護助手がやってくれるような静脈確保、輸液速度の管理と調整、採血、検体や患者さんの運搬を、地方病院から引き上げられた中堅医師が、休憩時間はもちろん、検査や手術の時間すら削りながらこなしているわけです。…もちろん、朝6時頃から出勤し、夜は日付が変わっても帰れないことが常態化しています。

 その上、中堅医師には研修医の指導の為のレクチャー(見学のための解説)の準備や実施、事務仕事の指導や管理の負担が増えています。

 おまけにどこの病院も医師の給料はまだまだ削れる余地があるとばかりに、中堅を中心に給料を安くしました。忙しくなってバイト診療にも行けず、とある大学病院では助手の年収が半減しています。

 また、高度医療を謳う専門病院が増えました。これは底なし沼のような存在で、やってることは高度だけどニーズの絶対数は多くなく、本来であれば構造的な赤字体質の病院であり、果てしなく医師を飲み込んでいきます。

投稿: rijin | 2007.04.15 01:24

 「足らない」と言われているのは、実質的な戦力になる中堅医師であって、研修医ではありません。研修医数がいくら多くても、病院業務は楽にならない(nijinさんがおっしゃるように、かえって手間が増える)。
 逃散した中堅医師の多くは開業、残りは施設の嘱託医とか産業医とかになってしまっています。肺がん手術のできる医師が、検診や、風邪や下痢や頭痛程度のプライマリケアをやっているわけです。貴重な人的資源がそんなところに異動してしまったら、医師が「不足」するのも当然だと思いませんか?

 厚生労働省が場当たり的に言い出している開業制限だとか特定病院・地域への勤務義務化は根本的な解決策にはなりません。逃散はある種のサボタージュなので、法的に医師を病院につなぎとめたら、本当のサボタージュや労働基準監督署への告発や法的措置が行われるでしょう。

投稿: Inoue | 2007.04.15 04:24

 ついでですからこの情報も公開していただけるとありがたいです。
医師を育てるのに莫大な税金を投入していると良く言われますが、これはまるっきり嘘です。

下は某国立単科医大の収支表です。

収入
運営交付金 53億1500万
施設整備費補助金 0
国立大学財務・経営センター施設費交付金 3300万
自己収入 138億8000万
  授業料及び入学金検定料収入 6億600万
  付属病院収入 131億5800万
  雑収入 1億1600万
産学連携等研究収入及び寄付金収入 7億300万
長期借入金収入 0
目的積立金取り崩し 4億4800万

 このうち税金からの収入は運営交付金と大学財務センター交付金を
あわせて53億4800万となります。
 何だ、やっぱり多額の税金が投入されているじゃないか・・・
と思われるかも知れません。そこで支出の方を見てみると・・・

支出
 業務費 169億9200万
  教育研究経費 32億8300万
  診療経費 137億900万
 一般管理費 11億2100万
 施設整備費 3300万
 産学連携等研究経費及び寄付金事業費等 7億300万
 長期借入金償還金 16億2600万

 収入の内、教育・研究費に投入されているのは交付金の3/5にあたる
32億円だけです。しかも、この中には医学部の学生の教育だけではなく、
臨床・基礎を含めたすべての研究経費(外部委託研究を除く)が含まれています。
医学部の学生がいじったこともないような高価なRI研究施設、動物実験施設も
すべてコミです。
 学生一人頭に当科されている金額は年間せいぜい50万ぐらいでしょう
(基礎・教養の教員給与含む)。これは授業料でまかなえる数字です。
 医学部の学生が税金で育てられているというのは嘘だと言うことがよく分かります。

 例えば教養・基礎の教授・講師を完全外部委託とし、臨床教育は今のスタイルで
行うとすれば今まで通り普通に実習するとしても学生一人あたり年間30万もあれば医師は育成できます。

投稿: 僻地外科医 | 2007.04.15 09:35

>医学部の学生がいじったこともないような高価なRI研究施設、動物実験施設もすべてコミです。

 私はずいぶんいじりましたが、それはそれとして、世間で言われている医学生の教育費用は、物理学科の学生の教育費用として、トリスタンやスーパーカミオカンデやスーパーコンュータの費用も入れて計算しているようなものです。1億円とか5000万円なんてかかるわけない。
 また、教育年限の学部6年とか博士4年なんてものも、何か根拠があるわけではないです。やりようによっては劇的な短縮が可能です。

投稿: Inoue | 2007.04.15 11:24

新臨床研修制度開始前でも、大学病院ではなく一般病院(市中病院)で研修しようという新卒医師は少数ながらも存在していました。そういう人たちに人気のあった(現在も、だと思います)病院の一つに虎の門病院があります。
こんな資料(Powerpointファイルです)がありました。
www.chiiken.com/2006711sinpo/kawabata-siryou2.ppt
虎の門で研修した人のアンケート調査結果などもありなかなか興味深いです。

で、何がいいたいかと言いますと、
>>>>>>
新しい臨床制度で、若い医師は都会の病院に集中して大学にも居着かないというんだけど、それ変じゃん。じゃあどうして都会は都会で医者が足りてないんですか? その新制度で都会のマンモス病院に新人が集中するようになったら、統計上は都会の人口当たり医師数はだぶついてなきゃならないはずでしょう? 都会では過労医師もいないはずなのに、どこへ消えたんですか、その人たちは。
>>>>>>
現在、新卒者に人気が高いのは、ごく一部の大学病院をのぞいては「研修効果の高い市中病院」です。都会に多い傾向がありますが、千葉県の南端や沖縄にもありますね。
ですから都会の「大学病院」でも、研修志望者が少ない、ということはあり得ます。(大阪医科大学病院が本当にそうだったのかどうかは知りません)
この資料によると、2005年のマッチング第一希望では、市中病院66%、大学病院34%という結果だったようです。

では大学病院はずっと人手不足なのか、というとそうとは言いきれないと思います。この資料にも出てきますが虎の門の場合、前期研修(2年間)後、後期研修をどこで受けるかというと、そのまま同じ病院、他の市中病院、大学病院、というパターンがあります。後期研修後も同じように選択肢があります。市中病院で研修したあとそのまま大学に戻らずに臨床医として研鑽を積んでいく人もいれば、学位取得やより高度な専門的知識・経験を積むために、大学病院に戻りたい、と希望する医師も少なからずいる、ということですね。
これまでの研修制度では、「将来、大学に残りたい」場合、「卒後すぐに市中病院に出るよりも最初から大学病院にいた方が有利かもしれない」という漠然とした期待、というか、周囲の人間がみなそれを選んでいるからその流れに乗って大学に残る、という人が多かったのでしょう。
将来学位取得のために大学に戻るつもりであっても新臨床研修制度になってからは「卒後すぐに市中病院に出る」ことが一般的になったので、躊躇なくそれを選択する人が多くなったのではないでしょうかね。
なお、「学位取得」のために大学に戻ってきた人が、「戦力」として勘定出来るか、というと否ですね。研究の片手間に診療をする、ということになりかねませんからね。
そういう観点からすると、(一部)大学病院の人手不足は将来にわたり解消されないのかもしれません。

投稿: SQ300 | 2007.04.15 13:11

医師の死体はどこに消えた
答えのひとつは海外にあります.私自身は違いますが,私の周りには大学の医局やそこから派遣される病院から,海外に脱出する臨床医の方が目立っています。そのような方は大学で基礎的研究の経験があり,多くは研究者としても優秀で海外でもやっていけるのです。こうして日本の頭脳の海外流出は,医学医療の分野で顕著です。

投稿: アメリカ在住研究者 | 2007.04.15 15:33

 脳外科医や心臓外科医も、やっぱり海外逃散の急先鋒なんでは?あれらは、確かに海外の方が高収入が望めて、かつ、労働条件もいいですし。

投稿: Inoue | 2007.04.15 19:09

>たらこさん

人がいい先生は頼まれると断れないですし、自分が断ると誰かが頼まれるので自分で受けてしまうのです。そして頼むほうは頼みやすい人に頼みます。そうやって言い方は悪いですが自滅するのです。
私は決して人がいいとは思いませんが結構快く受けてました。しかしそれは同時に「俺がせんと始まらん罠」という強烈な勘違いを生んでました。それが良くないと気づいたときには体力の限界まで働く気力がなくなってしまったのです。

前職は現在の倍以上は患者さんを診ていたし、疲労は数倍だったと思います。私などよりももっと限界ギリギリの先生は一杯いらっしゃったでしょうから、単純に今までの先生が労働を半分以下に減らしたのが見えない死体なのではないかと思います。

投稿: とおりすがり | 2007.04.16 12:08

女子医大には30年前から女性脳外科医がいるようですよ。

投稿: L-WING | 2007.04.16 16:09

NHKの番組に出演した上山博康医師が勤める旭川赤十字病院でも4月から産婦人科が休止したようだ。だいぶ前から小児科とならんで医師募集をかけていたようだが、結局集まらなかったということなんだろう。

投稿: | 2007.04.16 23:22

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