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2007.06.28

大使公邸の無駄遣い

※ 三菱重工、MRJモックアップのパリ国際航空ショー出展を記念して18日、
  駐仏日本大使公邸でレセプションを開催
http://www.japancorp.net/japan/Article.Asp?Art_ID=38291

 パリショーが始まる週の日曜日の朝日に、パリでMRJ絡みのイベントがあるらしい、というニュースが出たものですから、私はプレスデーの初日午前中に、滅多にしないことだけれど、日本のブースへ直行したんですよ。でまずMRJのモックアップの前にいる女の子に聞いたら、「知りません」と言う。日本のメーカーさんをそこで纏めている日本航空宇宙工業会(SJAC)という組織があるんですが、そこへ行ったら、またしても、そんなイベントがあるなんて何も知らない、という。前日の新聞に掲載されたイベント情報を、当事者が全く知らない!
 最終的に、M菱さんの偉いさんを呼んで貰って聞いたら、「それは大使公邸で行われるパーティのことでしょうか……」という感じでして、私はもう呆れまくったわけです。この開発計画のいい加減さを思い知った。何処かのホテルなら覗いても良いかなと思っていたけれど、外交官に頭下げるのは癪だからパスしました。
 だから、私に言わせると、このパーティは、パブリシティとか、セールスとか、そんなご大層な目論見があってのパーティじゃありません。M菱が丸々金出したのかも知れないけれど、ただ単純に、外務省様の外交官が、公金使って飲み食いするためだけに、MRJが出汁に使われただけです。
 外交官はパーティを梯子して人脈作るのが商売だみたいな部分はあるけれど、それにしても、あんたたち国税を使うのであれば、きちんとパブリシティはしてくれ。肝心の当事者は誰も知らん。知っているのは霞ヶ関クラブの国内マスゴミさんだけじゃ話にならんでしょう。もちろん、翌日現地会場で発行されている数誌(4紙くらいあるかな)のニューズペーパーで、このパーティのことを取り上げたメディアは一紙とてありませんでした。だって現地にいる業界関係者はもとより、外国人記者はそんなパーティがあったことすら誰も知らないんだもん。M菱さんも本当に公家集団。本気なら宣伝を考えなさい。
 外務省の行動を国民が監査請求できるシステムをぜひ作って欲しい。

※ ふるさと納税 松沢氏「原則違反」 東国原氏「総論賛成」
http://www.asahi.com/politics/update/0628/TKY200706270403.html

 鹿児島県人、今神奈川県民として意見を言わせて貰うと、この20年、私が川崎市で収めた住民税の9割は地方へばらまかれたわけです。そのせいで私が今暮らす地元は小児医療の無料化も出来ないのに、地方ではそれがほぼ達成されている自治体もある。
 一方で、我が鹿児島県は、この半世紀の間に、膨大な人材を都会に送り出しました。言っては何だけど、島根に落ちる地方交付税と、鹿児島に落ちる地方交付税が同じというのは、鹿児島県出身の出稼ぎ者としては、納得がいかないです。
 実際ふるさと納税が実現しても、恐らくは、今の地方交付税の有り用に大きな影響を及ぼすことはないでしょう。以前書いた法人二税でしたか。その問題もある。
 ただもしやるのであれば、都会に送り出した人口に見合う配分であって欲しいと思いますね。それはそれでわがままな部分はあるだろうけれど。

※ シベリア鉄道、整備支援に新幹線技術…日露政府が協議へ
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20070628it01.htm?from=top

 これはもうサハリン海峡や間宮海峡にトンネルを掘るしか無いかもしれんね。つかモスクワ以西のことを考えると、大人しく仏独の技術を入れた方が無難な気はするけれど。線路なんてどうやって管理するんだろう。地場にレール引いたら、ひっきりなしに野生生物を轢き殺す羽目になりそうな。

※ 「浮く力」水難事故防ぐ HPで訓練法
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/nagano/news008.htm

 水難事故で、助けに入った人まで死ぬケースが多いですよね。それは浮力云々の前に、服を着たまま飛び込んでしまうとかあるんだろうけれど、ペットボトル一本あれば少なくとも救助者は死なずに済むのに……、と思うわけです。今後は溺者救助の心得も教える必要があると思いますね。

※ 出所数時間後に犯行 長野の事後強盗
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/nagano/news004.htm

 これは酷い! 以前から疑問なんですけど、刑期を終えた受刑者を刑務所で釈放するのは問題だと思うんですけど。一時的な受け入れ施設はあるけれど、たぶん強制は出来ないんですよね。

※ トム・クルーズ主演映画の軍事施設での撮影不許可----独
http://www.mainichi-msn.co.jp/entertainment/geinou/news/20070627mog00m200001000c.html

 正直、この手の政治臭のするドラマは、このカルトにはまったトムは避けた方が良いんじゃないの。

※ 抗うつ剤:「パキシル」服用の自殺者増加 副作用の疑い
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20070628k0000m040173000c.html

 この記事だけでは良く解らないけれど、薬そのものではなく、薬を止めたことによる、ある種のリバウンドが原因ということなのだろうか。

※ 「可視光通信」普及に向けて前進 光の点滅で情報伝達
http://www.asahi.com/business/update/0627/TKY200706270363.html

 それって逆シャアで出てきた……。

※ メルマガおまけ 人生いろいろ

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コメント

>私が川崎市で収めた住民税の9割は地方へばらまかれたわけです。

本当ですか?
税制についての一般常識すら持ち合わせていない小生がいうのもなんですけど、そんな税金の流れがあるなら川崎はとっくに崩壊していると思いますけど。

投稿: へそな | 2007.06.28 10:15

> この記事だけでは良く解らないけれど、薬そのものではなく、薬を止めたことによる、ある種のリバウンドが原因ということなのだろうか。

 特定薬剤についてではなく、一般論ですが、うつ病の自殺は回復期に多いことが何十年も前から知られています。…うつが酷いと、死ぬ気力すら湧かないということでもあります。

 治りかけに亡くなってしまうわけで、治療に当たる医師を含めて、周囲の受ける印象は余計無念の感を強めます。

投稿: rijin | 2007.06.28 10:19

9割流失するのは、住民税じゃなくて、国税である所得税が交付税という形で他の地方に行くと言うことでしょう・・・ 
 先生の納めた住民税は、今年から4割は神奈川県、6割は川崎市の一般会計に全額歳入として入るので、ご心配なく(^_^)

投稿: プレーリードック | 2007.06.28 10:53

>出所数時間後に犯行 長野の事後強盗

たしかに先生のおっしゃるようにひどい話です。しかし、年間の刑務所出所者は約3万2千人、仮釈放者が約1万8千人、出所のためのシェルターである更生保護施設の定員は約2千人で施設の年間利用延べ人数は約8千人です。

満期釈放者には申請すれば保護カードと言うものが与えられ、これをもって保護観察所に行けば相談にのってもらえます。ただし、施設の定員には限りがあり、現実には保護カードを持つ人全てに対応できるわけではなく寮付きの仕事先を紹介されたりします。もちろんたいていはいわゆる飯場と言うようなものですが。

この男は24歳で松本刑務所、約2年半務めています。松本は少年の再犯刑務所ですから、2度目以降と言うことになります。おそらく成人してから、一般社会にいたのはほんの僅かな期間だったのでしょう。

本人は最初から一般社会に適応しようなどと言う気は持っていなかったんでしょう。矯正施設とはこういう完全にドロップアウトした人間に社会性を持たせるよう矯正するのが役目ですが、なかなかその通りにいっていないの現実です。

たとえ、そう言う教育がうまくいったとしても落ちこぼれは出るでしょう。しかし、現状の法律では落ちこぼれを出所させないと言うわけにはいきません。社会を生きるための免許証ってないんですから。

最初に言ったとおり、これはひどいことです。でも3万人以上の年間出所者のうちのひとりとも言えます。

統計数字はたぶんあるんでしょう。出所後1ヶ月以内に逮捕されたものとかの割合も、でもやはり私はいろいろな方法で減らすことはできるでしょう、そして現在それに取り組んでもいるようですが、完全になくすのは難しいと思います。

投稿: 5-3計算 | 2007.06.28 11:44

>そのせいで私が今暮らす地元は小児医療の無料化も出来ない
ん? 大石さんは小児医療を無料化すべきとのご主張でしたっけ、そう言えば。
でも小児医療の無料化は、現状でも青息吐息で崩壊寸前の小児救急医療を、ホントに叩き壊すきっかけになりますよ。
小児救急に携わっている医者のほとんどは無料化には大反対です。
昼間だけやってる開業医の先生方は賛成ですけどね。自分の懐が痛まなければお客は増えるから。
精神医療に関しては「福祉のリソースは有限なんだから、そこは自制があってしかるべきだと思うわけです」と、
全くの正論をおっしゃってるのに、小児医療についてはどうして自制できないんだろう。

>薬そのものではなく、
いえ、パキシルだけでなく、抗うつ薬そのものに自殺を惹起する作用があるんです。
rijinさんのおっしゃる通り、うつが治る過程で「死ぬ元気もない」状態がよくなると、
「死ぬことが出来るくらい元気」な状態を通過することになる。
もっとも精神科医はそんなこと先刻ご承知ですけどね。
パキシルの問題は、売り上げ増のかなりの部分が内科医による処方だということです。
発売元が、パキシルを使えば軽症うつ病は内科医で診られますよというキャンペーンを行って、実際多くの内科で使われるようになっているんです。
内科じゃ自殺の危険性のフォローまでできませんもんね。

投稿: | 2007.06.28 11:47

 昔から政治学者たちが主張しているのが、「使途限定納税制度」です。自分の納める直接税のうち、一定割合の使途を指定できるという制度で、一種の直接民主制ですが、政治参加意欲を高める上で非常に良いのです。

 「ふるさと納税」よりよほどましですね。

投稿: Inoue | 2007.06.28 11:52

じば ぢ― 2 【地場】

(1)その地方や地域。その地元(じもと)。
「―産業」

(2)その土地の株式取引所。または、その取引所の取引員・会員および出入りの常連の総称。

投稿: | 2007.06.28 12:08

>5-3計算さん
>本人は最初から一般社会に適応しようなどと
>言う気は持っていなかったんでしょう。

これ読んで思ったんですが、すべての人がひとつの社会体制(政治的な要素抜きに)で生活していくこと自体が無理難題なのではないでしょうか?
犯罪者の誰もが更生可能であるという幻想を捨てるべきなのかもしれませんね。重大犯罪に対する終身刑ではなくて、常習性犯罪性向者を収容する意味での隔離施設行きという刑罰が必要なのかも(刑罰といえるかどうかは???)。また、生活できなくて犯罪を犯す人もいるわけなので、それらとセットになるかと思いますが。

投稿: | 2007.06.28 12:35

> 都会に送り出した人口に見合う配分であって欲しい
自分や親のふるさとへ納税するのならそうなりませんか?

投稿: motton | 2007.06.28 12:41

パキシル30mg/Day飲んでいます。
パキシルの自殺企図は昔から言われていますね。
だから、専門医が出すべき薬だと思いますよ。

投稿: YOSHI | 2007.06.28 12:44

MRJモックアップのパリ国際航空ショー出展を記念し
18日、駐仏日本大使公邸でレセプションを開催
 記念のレセプションには、各国エアラインの幹部など日米欧を中心とした航空宇宙産業関係者多数のほか、経済産業省から片瀬裕文製造産業局航空機武器宇宙産業課長が、また当社から西岡喬取締役会長が出席。総勢267人規模の盛会となった。
http://www.mhi-ir.jp/news/sec1/200706194595.html

投稿: | 2007.06.28 12:56

>ふるさと納税

すまん、地方に住んでる俺には理解できない。
だったら帰ってきなよ。
でも「仕事が~」って理屈ならその地方は崩壊だよね。誰かがやらないとね。
誰も帰ってきたくない地方に、税金だけ流入させても、成功しないシステムだと思う。
恐ろしく非効率的な運用を強いられる制度が成立するとは思えん。

投稿: nao_c/w | 2007.06.28 12:56

パリショーは一般向け、レセプションはVIPと分けたのではないですか?

投稿: | 2007.06.28 13:00

むかーし、交通関係の国際会議に行った時、パリ市庁舎ホールで開催された「レセプション」ってのにも参加しますたが、シャンパン一杯とオリーブの実(これは美味だった!)の質素な会でしたな。
当時のパリ市長だったシラクさんらお偉方の挨拶があって1時間ほどであっさり散会。
日本国内でレセプションなんて言うと、大仰なものですけど、ま、先生が行く必要はないでしょう。
新ルネッサンス様式の市庁舎を目の保養にした程度です。ハイ。
そういや、駐仏大使って真紀子外相の時に大臣室から締め出しを喰った飯村大使なんですねー

投稿: | 2007.06.28 14:22

本日のブログに関係はございませんが、以前、話題になっていた件で動きがあったようです。

>元ペルー大統領フジモリ氏、参院選出馬を表明

投稿: 成田の近くの住人 | 2007.06.28 15:23

ふるさと納税なんてまやかし。
法人税の国税が偏在しているのが問題。
個人所得税の地方への財源移譲:ふるさと納税という美名の影で、国税の法人税分が交付税の削減他で地方に落ちなくなっているのが大問題なのでは?

新幹線はロシア側が別の記事4月頃か「新幹線はロシアにとり22世紀の技術」といっている。また、貨物を主に扱うノウハウに付いては、さて日本に何があるか?ともいえる。駅間距離が長く、列車方式に一日の長があるので、独仏の技術の方が向いている。

投稿: pongchang | 2007.06.28 19:04

>でも小児医療の無料化は、現状でも青息吐息で崩壊寸前の小児救急医療を、ホントに叩き壊すきっかけになりますよ。

救急医療だけを高額・有料にしておけば済むこと。

基本を無料にしておけば、救急医療の需要は減るカモね。

投稿: ほるほる | 2007.06.28 21:46

アメリカですら、このレベルの人的資源しか期待できないのではとても新幹線の保線はできないとJRは売り込みを諦めたのに、ましてやロシアではとても無理無理カタツムリ。

投稿: ■□ Neon / himorogi □■ | 2007.06.28 22:52

>水難事故
「力を抜けば浮く」と頭で分かってはいても、アップアップしている最中は必死ですから実行なんてとてもじゃないけど…しがみ付かれでもしたら、着衣状態かどうかに関わらず一緒にブクブク。ペットボトル程度の浮力じゃ「無いよりマシ」状態でしょうね。

どの方向から接近するかも大きいのではないでしょうか。訓練された複数の救助員駆けつけられるプールでも、アップアップしている人に最初に手を掛けるのは後ろから来る人です。しがみ付かれるというのはそれ位怖い、と救助員から聞いた事があります。

投稿: 中資系社員@青島 | 2007.06.28 23:38

>むかーし、交通関係の国際会議に行った時、パリ市庁舎ホールで開催された「レセプション」ってのにも参加しますたが、シャンパン一杯とオリーブの実(これは美味だった!)の質素な会でしたな。

パリ市貯蔵高級ワインのオークション
パリ市は市が貯蔵しているぺトリュスなどの高級ワインをオークションで売却することを決定した。これらのワインは前市長ティベリ氏、前々市長シラク氏の時代に購入されたものだが現実にはパリ市としてこのようなワインを必要とする行事はほとんどないため売却に踏み切ることになった。売り上げは50万ユーロほどと予想され、パリ市の社会政策資金に回される予定。
http://france.blogtribe.org/day-20060726.html

VIP扱いではなかったのね。

投稿: | 2007.06.28 23:57

「プロジェクトX~挑戦者たち~
 ミートホープの挑戦。奇跡の牛肉抜き牛肉風味コロッケ」

メーカーから、もっと安い牛肉コロッケを作れと迫られていた。
思案に暮れていたとき、社長は意外な事を言った。
「牛肉を抜いてみたらどうだろう」
工場長は戸惑った。
牛肉コロッケから牛肉ミンチを抜いたら牛肉コロッケでなくなってしまう。
「無理です。出来ません」工場長は思わず叫んだ。
「俺たちがやらずに誰がやるんだ。俺たちの手で作り上げるんだ!」
社長の熱い思いに、工場長は心を打たれた。肉屋の血が騒いだ。

「やらせてください!」
それから、夜を徹しての偽装ミンチ作りが始まった。
牛肉の代わりに、豚でも鶏でも、肉ならなんでもミンチにして混ぜた。
しかし、本物の牛肉コロッケの味は出せなかった。
工場長は、来る日も来る日もミンチと戦った。
いっそ、自分がミンチになれば、どんなに楽だろうと思ったこともあった。
追い詰められていた。
そこへ社長が現れた。そしてこうつぶやいた。
「発想を変えるんだ。牛は肉だけで出来ているんじゃない」
そうだ。血だ。牛の血があった。暗闇に光が射した気がした。
工場長は何の肉を入れたかよくわからないミンチに牛の血を混ぜてみた。
牛肉ミンチ特有の鮮やかな赤みが蘇った。
「これだ、これが探してた俺たちのミンチなんだ!」
牛肉抜き牛肉風味コロッケの誕生だった。
社長と工場長と従業員は、工場の片隅で朝まで飲み明かした。
工場長は、充足感に包まれ、涙が止まらなかった。
「社長、この涙も混ぜていいですか」工場長は言った。
「ああ、いいとも。塩っ辛くならない程度にな」
社長は自分のジョークに、肩を揺らして笑った。

投稿: 挑戦者たち | 2007.06.28 23:59

MRJパリ国際航空ショー記念の日本大使公邸レセプション

三菱にとっては、外国への売り出しよりも、日本のお役所を接待するほうが大切だったのではないでしょうか。経済産業省の大規模な補助金も予定されていますから、お役人相手に「フランスで正統派のディナーをご馳走いたしますよ。」と誘ったのだと思います。大使公邸でのお食事となれば、お金じゃ買えない面がありますから、接待としてはポイント高いように感じます。

投稿: | 2007.06.29 00:42

 ほるほる さん、こんにちは。

> 救急医療だけを高額・有料にしておけば済むこと。

> 基本を無料にしておけば、救急医療の需要は減るカモね。

 良いアイディアですね。やってみる値打ちは充分にあるように思います。…ただし、昼間の待ち時間は今より長くなります。

投稿: rijin | 2007.06.29 01:12

 救急を値上げするんだったら、通常診療の2倍や3倍ではペイしません。
 予約も予定もなしに、いつ運ばれてくるかわからない救急患者に対して、全スタッフを待機させておく必要がありますから、医療資源の利用効率はひどく悪い。保険点数にして昼間の5倍ぐらいはもらわないと、どこも救急を受け付けない。
 今の健康保険財政では、到底無理です。

 むしろ、保険適用を外した方がいい。時間外は全部実費で、自由診療。ほるほるさんが大好きな市場原理で料金が決まるわけですな。救急を利用したら、診察と初期医療だけで、30万円ぐらいは払う必要があるでしょう。

投稿: Inoue | 2007.06.29 10:19

>プロジェクトX~挑戦者たち~

腹イテーw
田口トモロヲ風で読むと、これが美談になってしまうから面白い。
昔、先生も康夫ちゃんネタでパロってましたね。

投稿: | 2007.06.29 10:34

>「浮く力」水難事故防ぐ HPで訓練法
このリンク先を見ると驚くべきことに、この人「教諭時代、教え子らを失う水難事故7件に遭遇した。」とある。1~2度ならともかく7件とは、この人間がいかに経験から学ばないか、端的に表していると思う。そんな人間だから間違った認識から間違った方法論を導き出し
>「きちんとした泳ぎ方や、パニックにならないための方法を知っていれば」
と馬鹿なことを言い出し、実践しだす。はっきりいってマスゴミが、この手の馬鹿をもて栄すから、いつまで経っても世の中よくならない。子供の水難事故の殆どは本人でなく管理側に責任があるのだから、まして学校行事中なら当然に学校,教師側により重い責任がある。

例を出すと、IE(ダイバーのインストラクター試験)では水中スキルとスタミナのチェックで370m水泳、800mスノーケルスイム、100m疲労ダイバー曳航と並んで剥き身で15分立ち泳ぎを課せられる。そんな試験があるのはつまり、イストラクターレベルの上級者でも剥き身状態で呼吸を保って水面に浮かんでいることが難しいということなんですよ。(ちなみに限定水域の試験ですから真水での試験で余計浮力がキツイ。もっとも実際は海だったら波があるわけで波浪が2mもあったらとても浮いてられませんが)

それを一般レベルの子供に求めてもまったくナンセンスで出来る子は出来るし、出来ない子は出来ない。それをちょっと練習したって出来るもんじゃない。だからこそ、浮力の確保は最重要で危ない状態になる前にまず浮力の確保ってことなんですよ。危険な状態に陥るつつあってもセンセも言ってましたがペットボトル、板切れ、ビニール袋、鞄、ジーパンなんでも使って浮力の確保を図りレスキューまでの分単位でも良いから時間を稼ぐことを教えるほうが実践的でより有効です。1にも2にも浮力の確保が優先です。

さらに実際は管理側の問題の方が遥かに大きいわけで、水遊びでも最初からライフベストを着せる、スキンやラッシュを着せる。実際そうやって活動してる団体も多いわけで一人学校だけが立ち遅れている。また、気象判断、監視体制、救助方法の想定及び搬送手段の想定、緊急時の連絡体制、付近の病院、警察、海保の確認など緊急アシストプランを当然作っておき実践しておくべきで、子供にとやかく言う前にまず自分らの仕事を全うしろと思う。センセには申し訳ないが昔から個人的に職業が「教師」という人間は信用できない。

投稿: デコイ | 2007.06.29 10:55

なんでも万全の「管理」ってのもどうですかねぇ。
子供の頃、溺れそうな目にあっていろいろ自分で気が付くところもありますし。(自己反省!)
そういえば多摩川で遊んでいた中学生に、「おい、そこは深いから泳ぎに自信がないなら近寄るな」って蛸入道みたいな爺さんが注意していたのを見て、水難事故を防ぐってのはこういう一歩からなんだなあと。

投稿: | 2007.06.29 11:18

昔はそうやって地域のコミュニティや家族で危険や医療のコストを軽減してたのですよね。
「物知り爺さん」とか「怖いオッサン」とか「おばあちゃんの知恵袋」とかで。
鬱陶しい面はあったかもしれないけれどよく出来た社会だったのかもしれません。

歪んだ個人主義やら行き過ぎた市場主義やらを導入してグローバルスタンダードという亡霊を追いかけて無理矢理体を歪めて、そうやって得られた物は日本を本来の意味で豊かにしてるのかなぁとちょっと思ったり。

>救急を利用したら、診察と初期医療だけで、30万円
これから主流になる年収300前後の奴らには子供を救急車にすれ乗せられない世界ですね、それ、、、orzモウダメポ

投稿: 偏頭痛持ち技術者 | 2007.06.29 11:48

 米国では、貧困家庭が死ぬ間際になるくらいまで病院を利用しないのは普通です。医療保険が高いだけでなく、交渉力の弱い無保険者には、保険を使う人よりも、ずっと高額の医療費が請求されます。同じ治療をしても、金持ちよりも貧乏人の方が医療費が高いのです。
 これも、市場原理の行き着く先なわけですよ。

投稿: Inoue | 2007.06.29 12:18

>これも、市場原理の行き着く先なわけですよ。

市場原理で様々な商品が適切な価格で供給されているのを無視するのは何故だろう?

>医療資源の利用効率はひどく悪い。

市場原理の洗礼を受けていないからですよ。
医療保険のやり方にも様々な方法が考えられます。

それと、貧困家庭が医療を受けられないのは貧困が原因であって、市場原理とは何の関係もありません。

投稿: ほるほる | 2007.06.29 21:20

>市場原理で様々な商品が適切な価格で供給されているのを無視するのは何故だろう?
 1坪1万円の住宅がないのはどうしてでしょうか?新車で10万円の自動車がないのはなぜ?

>医療保険のやり方にも様々な方法が考えられます。
 それじゃ、考えてください。ぜひお伺いしたい。

>それと、貧困家庭が医療を受けられないのは貧困が原因であって、市場原理とは何の関係もありません。
 米国の場合は市場原理に任せているから医療サービス価格が高く、その結果、医療保険の保険料も高いんです。

投稿: Inoue | 2007.06.29 22:42

甘利さんがしゃべると、回収ウランの再濃縮にしても本当になるから、新幹線は釣りにしても鉄道関係の飴を向こう側が欲しがっているなら、それは経産としても出さざるを得ないでしょう。
http://www.meti.go.jp/speeches/data_ed/ed070629j.html
間宮海峡にトンネル掘っても、そこはバム鉄道。
シベリア鉄道より鄙びているけど、抑留の血汗が染みている分だけ関与の余地は大きいかも。

投稿: pongchang | 2007.06.30 08:18

> 1坪1万円の住宅がないのはどうしてでしょうか?新車で10万円の自動車がないのはなぜ?

そういった商品が存在すると考える根拠は何なのでしょうか?
為替を考慮に入れれば、そういった商品が出てくる可能性は否定できませんけど。


>米国の場合は市場原理に任せているから医療サービス価格が高く、その結果、医療保険の保険料も高いんです。

アメリカの医療費が高いのはベッドあたりの医療従事者が日本よりも多いからだと思います。
日本のように、過重な不当労働でコストを誤魔化すこともできませんし。

どのみち、健康保険基金も医療にかかる物資も市場原理で供給されているわけですから医療サービスも市場原理から逃れることはできません。


>医療保険のやり方にも様々な方法が考えられます。

病院を全て株式会社に。他の業種の株式と合わせてでインデックスファンドを組んで健康保険加入者にそのファンドを健康保険がわりに分配。
患者はファンドが複利で生み出す利益で病気を治す。
ファンドは機械的に組むだけですし、売買を制限しておけばいけるんじゃないかと。

投稿: ほるほる | 2007.06.30 08:21

>そういった商品が存在すると考える根拠は何なのでしょうか?
 私が聞いているのは、なぜ、1坪1万円の建売住宅が売られていないのかということですよ。
 トボけているのか、頭が悪いのか知りませんが、答えを書きましょう。
 すべての財には安全基準があり、それを下回る商品は、作ることができても流通を許されません。とくに住宅や自動車のように潜在的な危険性を有するものは、安全基準を満たすためのコストが非常に大きなウェイトを占めるわけです。医療もまさに同じであって、法(判例)によってさだめられた水準以下のものは、いかに安くても、流通が禁じられているんです。
 つまり、市場原理に任せても、一定以下には価格は下がらないが、価格を上げる分には制限がない。しかも、医療のように情報に非対称性がある財は、供給側が圧倒的に強いので、いくらでも価格を吊り上げることができます。米国家庭の破産原因の第一位は「医療費」だそうです。

>どのみち、健康保険基金も医療にかかる物資も市場原理で供給されているわけですから医療サービスも市場原理から逃れることはできません。
 薬価は?保険点数は?全部公定価格じゃありませんか。

>病院を全て株式会社に。他の業種の株式と合わせてでインデックスファンドを組んで健康保険加入者にそのファンドを健康保険がわりに分配。
 株式会社ってことは、利潤目的で経営するわけですが、日本の医療価格では参入する企業なんかありませんよ。コムスンと同じであり、儲からないとわかれば手を引きます。
 その方式で儲けるためには、医療価格を大幅に引き上げる必要があり、結局、医療費は高くならざるをえないというわけです。

投稿: Inoue | 2007.06.30 11:51

>つまり、市場原理に任せても、一定以下には価格は下がらないが、価格を上げる分には制限がない。

技術の発達や、法律の変更が無いという前提条件が必要ですね。

そして、現実にはそのような前提条件は存在しません。


>薬価は?保険点数は?全部公定価格じゃありませんか。
その公定価格は、市場で流通している物資の価格により決定されるわけです。


>株式会社ってことは、利潤目的で経営するわけですが、日本の医療価格では参入する企業なんかありませんよ。

医療価格を変更すればよろしい。
株式会社にすることで、価格の形成から利益の出し方、利潤の再投資まで透明化されます。
老人の資産の投資先としても、若者の資産形成先としても有力なものになるでしょう。

医療費の高額化は、投資で資産が増えるなら大した問題にはなりません。


投稿: ほるほる | 2007.06.30 17:27

ほるほる氏のレスを見る度に辟易させられるんだけど、氏は一度学部初級レベルでいいからミクロ経済学を勉強してから喋って欲しい。そんなに市場原理が好きなのであれば。

投稿: | 2007.06.30 18:17

>| 2007.06.30 18:17
ミクロ経済学を勉強するのは、あなたの方です。


ちなみに、私は経済学部を卒業しています。

投稿: ほるほる | 2007.06.30 19:32

いずれにしろ3流時代劇みたいな世界になりそうですね、これからの日本は

「だいじょうぶ!お父さん!」
「すまないねぇ、、、ゲホゲホ」
「それは言わないで!あぁお金さえあればお医者様に診てもらえて、、せめて高麗人参さえあれば、、、」
「貧乏だから仕方ないさ」

、、、希望も何にもねぇですなorz

投稿: 偏頭痛持ち技術者 | 2007.06.30 19:58

>ちなみに、私は経済学部を卒業しています。

へぇ。じゃあ厚生経済学の第1定理の意味って分かる?完全競争市場が成立するための条件は?情報の非対称性って知ってる?

投稿: | 2007.06.30 20:42

>| 2007.06.30 20:42

ググれば数秒で判る質問を出されても困ります。

ところで、私への反論や対案は無いのですか?

投稿: ほるほる | 2007.06.30 22:43

そろそろパターナル大石が現れる頃合いか

投稿: | 2007.06.30 23:30

>ググれば数秒で判る質問を出されても困ります。

市場原理が問題の処方箋になるという論理的根拠について問い質しただけだけど?経済学部出だからと言って経済学的思考ができる訳じゃないということか。

これ以上は2007.06.30 23:30のレスを汲んで自重する。

投稿: | 2007.07.01 00:10

>市場原理が問題の処方箋になるという論理的根拠について問い質しただけだけど?


現実とモデルの区別が付けられないなら定理を持ち出してはいけませんよ。

何の調査も測定していない市場に対して、従来のモデルを教科書通りに適用できると考えていいのは学生だけです。

投稿: ほるほる | 2007.07.01 00:38

市場経済原理主義者のような、アメリカやイギリスも色々規制を行っている。
自由かつ放任ではない。
市場原理を導入すれば上手くいくなんて幻想だろう。

投稿: | 2007.07.01 02:42

自由かつ放任で運営するために、様々なルールを設定するんですよ。


>市場原理を導入すれば上手くいくなんて幻想だろう。

市場原理はどこにでもあります。
市場原理の影響を受けていないものがあると考える方が幻想ですよ。

金儲けは汚い!といいながら、金儲けに奔走している日本人のいかに間抜けなことか。

投稿: ほるほる | 2007.07.01 08:57

全うに働いて、良い仕事して、おあしをもらう、
つうまっとうな商売と単なる金儲けは違う、ということで
「金儲けは汚い」っていうことばが成立するのであろうか。

ホルホル氏の最後の一行はそれとは別に今の社会を見ての皮肉なのであろうか。

蛇足:
市場経済が普遍である、というのは古代ギリシャ・ローマと近代西洋から現代にかけての世界史的に見ればごくごく短い期間である、という考察についてはホルホル氏はどう思われているのだろうか。

投稿: toumeinahito | 2007.07.01 10:34

>市場経済が普遍である、というのは古代ギリシャ・ローマと近代西洋から現代にかけての世界史的に見ればごくごく短い期間である、


市場経済では無かった人類文明は存在しません。
市場の規模やルールが異なるだけで、全て市場経済で発展してきました。

古代ギリシャ・ローマも近代の西洋にしても、それ以前に存在していた文明の経済システムを取り入れて、貿易網を維持・拡大しています。

投稿: ほるほる | 2007.07.01 15:15

経済人類学の知見は無視ですかそうですか。

投稿: | 2007.07.01 16:01

妄信というか過信というのは恐ろしいな。原理主義というのは原理そのものが教典となってしまってるから、そこに内在する問題というのに気づくことがない。
そもそも競争すると必ず良いものが出来ると信じる根拠ってのはなんなのか。
どうしてこういう連中は資産価値とか株式利益とか実態のないものをむやみやたらと信奉したがるのだろう。

投稿: | 2007.07.01 16:14

>経済人類学

西欧中心でない経済人類学も勉強してはいかが?

人類は神や精霊とも商売をしてきたんだよ。


>そもそも競争すると必ず良いものが出来ると信じる根拠ってのはなんなのか。

市場主義者はこんなことを主張していませんよ。

市場主義とは例えれば、
野球やサッカーのトーナメントやリーグ戦のように、一定ルールで一定回数の試合を行えば、必ず優勝チームを選出できる。
しかし、そのチームが最良の野球チームかどうかは保証しない。

最良のものを作るのではなく、競争のなかからでてきたものを、「まー、とりあえず今あるものの中では最悪じゃないんじゃね?」程度に認めることです。

>資産価値とか株式利益とか実態のないものを
実態はあるよ。流動的で捉えにくいというだけで。

投稿: ほるほる | 2007.07.01 20:02

>西欧中心でない経済人類学も勉強してはいかが?

ほるほる様、勉強してみたいので、「西欧中心でない経済人類学」についての、代表的な学者や目を通すべき論文等について、ご紹介願えますでしょうか。

個人的には、市場経済ってのは、人類の持つ最低な社会システムだと思っています。(それ以外の社会システムを除けば、と言う断り書きつきですが…)

投稿: y-mat | 2007.07.01 20:29

※蛇足なんでしょうけど。

たぶん、ギロンにありがちの売り言葉と買い言葉の応酬が原因なのだと思うんですけどぉ…

>市場経済では無かった人類文明は存在しません。
>市場の規模やルールが異なるだけで、全て市場経済で発展してきました。

これを言っちゃうと、現行の日本の医療制度も「市場経済」の範疇に含まれちゃうように思います。
何か、論点をどこかで整理したほうが良いんじゃないでしょうか?


投稿: y-mat | 2007.07.01 21:59

y-mat さん
>現行の日本の医療制度も「市場経済」の範疇に含まれちゃうように思います。
ソビエトと同じように、特定の組織が独占状態を維持している市場経済だと思います。

参考文献としてはこれでいかがでしょうか。
http://www.nikkei-bookdirect.com/science/page/magazine/0507/animals.html

投稿: ほるほる | 2007.07.02 22:46

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