改革という幻想
日曜、テロ朝サンプロの田原(太鼓持ち)総一朗はどうせ寸借詐欺のことなんか聞かないだろうから、ライブで見る必要も無いので、長男をふらつか~ずに乗せてトイザラスへ。授乳用のクッションを買うつもりだったがものが無い。商品としては存在するが、今ここには無いとのこと。この手の商品って、実は多いんだよね。
長男がブツブツ言うので、仮面ライダーのベルトのグッズを買おうと探すが無い。訊いたら、「あ、番組が終わったのでもうありません」うぉい!? 終わったって、今朝の8時に最終回だろう。なんて現金な業界だろう。
※ 生徒死亡の中学校長自殺 「申し訳ない」と遺書
この感想はひとつだよね。貴方が死んで詫びたからと言って、生徒が生き返るわけじゃない。
※ 「日本が行うべきなのは、毛布を配ったり、医療をする組織をつくることだ」日経
で、けつに火が付いている県知事様は、長野県政には何の関係も無い発言ではいたくお元気なご様子で、こんなことを言ったらしいが、おい、今時、NGOだって毛布なんか配らねえぞ。バカだねぇ、この人は。なんか、原付で口紅配っていた頃から全然進歩してないよ。現地経済を破壊するから被災地で毛布は配るもんじゃないと、民主党の首藤信彦が昔から言っているじゃないか。
医療組織だって、NGOで間に合っている。中東に非イスラムの医者を連れて行っても限界がある。
今時のNGOはさ、政府も真っ青な機動力をもって、給水車だとか隣接国で調達して、マス相手に活動するんですよ。自家用車が普及してガソリン遣せ! とデモしている連中に毛布を持って行ってどうすんだよ? 言っていることは、社民の福島党首並みにボケてるぞ。
ましかし、昨日のサンプロの白眉はこれですな。
田原総一朗の一番提灯持ち高野孟(どう考えてもこの人、テレビに出ていいよな人じゃないだろう)、「田中知事の信州県構想が面白い、本当の下からの分権の始まりです」番組終了後の11時42分
いやぁ、それを押しつけられる長野県民は随分と迷惑しているんだけどなぁ。あれをして「下からの」と誉めている時点であんたもうボケてますよ。
※ 長野県、外郭団体の解体は無い
2ちゃんねるのニュー速板で、盛んに、石原慎太郎の無駄遣いは都民に了解されているとか、田中知事は外郭団体を潰しているじゃないか? といったデマが飛び交っているので一言、書いておきます。
まず石原都知事に関する状況というのは、基本的に康夫ちゃんを巡る状況と一緒です。まずマスコミがその行動の出鱈目さを報じない。これは実は康夫ちゃんの方がより強くマスコミに守られていて、たとえば石原都知事と毎日、共同通信というのは、非常に仲が悪くて、捏造歪曲までして石原都知事の失言をでっち上げるけれど、逆に毎日共同は、康夫ちゃんとツーカーの、まるで夫婦みたいな関係にありますから、詐欺事件なんて重要なニュースも一切流さない。共同は黙殺ですね。毎日も、サイトの目立たない場所に一瞬載せただけ。
他方で、この二人を重宝するメディアがあるわけです。新聞しかり雑誌しかり、テレビも同様。そういった連中は不祥事も失言も一切黙殺して、ひたすら宣伝に努めるだけ。そんな中で、何か拙いことやっても、有権者は知りようが無いわけです。知らないことを許容するも何も無いでしょう。
あと、先々週のNHK特集が誤解の元になったのか、長野県は積極的に外郭団体、公社を潰しているじゃないか? それが康夫の業績だろう? という書き込みもあったが、そんな事実はありません。
ことの事実はと言えば、本来なら、この問題は、就任直後に手を付けられるべきであったのに、2年以上も放置された。何しろ仕事しないからこの人。やっと去年の冬、ヤマト運輸の小倉会長を招いての外郭団体見直しがスタートした。最初は、100以上ある外郭団体全てを見直すという話だったが、終わってみれば、対象となったのは60件に満たなかった。この辺り、報告書のPDFを読んでみましたが、出資比率の問題とか、なるほどそこそこの合理性はあります。その中で、先月26日、やっと最終答申が出て、10いくつの団体を「見直しが必要」ということになった。確か明確に「廃止」と打ち出されたのは、事実上事業が終わっている一つだけだったような気がします。見直しと言っても、別に時期が明示されているわけじゃないんですよ。せいぜいお役所用語で「速やかに」という文言が付いている程度です。
これは、毎年県から、100億かそこいらの税金が出ているとNHK特集では言ってましたね。百億というと、康夫ちゃんの掴み金、「長野モデル創造枠」(どぶに捨てることになるが知事のパフォーマンスのためだから文句は言うな予算)、がこれまで50億でしたから、いかに巨額か解る。来年はただ、このドブに捨てる予算は、しな鉄の借金棒引きの100億をプラスして261億円にも増えるらしい。どうぞ康夫ちゃんのソフト利権、林野利権の皆様はおいしい思いをして下さい。
事実関係のみを拾って見ると、新知事は、外郭団体見直しを2年間放置した挙げ句に、審議会を立ち上げてその内のいくつかを検討させたが、結果出てきたものは、十いくつの団体の「見直し」提言だった。この程度のことなら、どんなに保守的な県だってやってますよ。審議会なんか立ち上げなくても。国の特殊法人整理だって、ここまで酷くは無いでしょう。
ところが、世間的には、あのヤマト運輸の会長が出てきて、NHKが、その現場の職員との真剣な交渉を特集でレポートし、あげくに知事さんは、その答申にれいによって、こんなものじゃ不十分だろうと噛み付き、こんな立派な知事はいないじゃないか!? という田中康夫礼讃への動機に化ける。
とにかく、この人、知事としての仕事には全く興味ない人ですから、本来なら、何をやったかで評価されるべきなのに、「万難を排して聖域無くやろうとしました、マスコミ受けする人物をそこに入れました、立派な答申を出させました。不満だからケチ付けます」で終わるんだよね。結果なんかどうでも良い。「自分がそれを働きかけて、立派に回したけれど、やっぱり僕のお眼鏡には適わなかった」という情報を、事実なんかどうでも良い世間に流布できれば自分の人気は保たれる。
道路改革問題が、マスコミから不十分だと袋叩きに遭っていることを思えば、これは、言ってみれば、まだ片づいてもいないのに、いや、道路公団問題に手を付けた小泉総理は立派じゃないか? この問題はもう片づいたと世間が誤解するようなものです。
(*昨夜また2ちゃんの康夫ちゃんスレで全くさりげなく??なポストがあったんだが、たぶん鼻の利く記者は裏取りに走り回ることになるんだろうな。想像も付かないけれど事実だったら絶句ものだね)
※ 糸居重里、日垣隆マンセー
<創刊のときからぼくは購読しているのだけれど、おもしろいし、役にも立っているし、ふだん自分だけでは考えないような問題が、乱暴といっていいくらいの勢いで投げかけられてくるので、ほんとうにいい刺激になっている>
サイバッチ! から糸居重里が日垣隆を誉めたという配信がありました。
別に、糸居重里自身に関しては、何の感想も無い。興味もないし、一人の売れっ子業界人という以上の捉え方は出来ないので、アホだとかバカだとか言う気はない。
あのぉ、で、日垣隆のメルマガって、面白い時は面白いですよ。そのおもしろさというのは、ほとんどが、良くもこんな下らないことに時間を割いて調べて自慢するもんだという類のものですが。乱暴かと言ったら、別に乱暴でも何でもない。こういう人には勝谷誠彦の存在を教えてやるべきだと思う。良い刺激になっているか? たぶんならないでしょう。私のような人間からしてみれば、なるほど面白い視点だなと思える部分も、なんて陳腐な発想だろうという部分で台無しにされるから。
今週はどんなに飛ばしてくれるだろうか? という期待感はあれど、明らかにそれは刺激とは違う。月1.000円の価値は無いです。500円なら、あの回数と分量でもまま我慢できるけれど。
それで、この糸井の推薦文を読んで私が唯一感銘を受けたのは、ああ、糸井重里って、華やかな仕事ぶりのわりには、普段、恐ろしく退屈な人生を過ごしているんだな(~_~;)、と解ったことです。
ジャーナリスト日垣隆は、去年で終わりました。実は去年の日記の年末最終号で、「日垣隆に引導を渡す」の弁を書こうかと思ったのだけれど、止めといて良かったです。年明けにこの人、「田原総一朗に引導を渡す」とか書いていたから、ちょっとしたみっともなさを他人の文章で悟った。書こうと思って止めた理由は、「それは私が決めることじゃないな。たとえ自滅したにせよ」と思ったからですが。
この人は、今後とも良い仕事をするんでしょう。自分のフィールドワーク内において。たとえば今発売中の触法精神障害者を扱った『そして殺人者は野に放たれる』にしても、私は彼がここに書いたことの、たぶん4割程度も支持できないけれど、堂々とこういうことを取材して書こうという人間はこれまでいなかった。キワモノというか、人権に触ることですから。
ただ、私がこの人は終わったなと思うのは、度重なる虚言癖や、ネタの三重使い回し(テレビ、メルマガ、敢闘言)はともかく、去年の公文書の流用事件で、ついぞ彼は一言も自らの文章で読者に説明することは出来なかった。することは無かった。
普段、他者に対して、それは政治家だったり会社だったり犯罪者だったり、単なる市井の個人だったりするわけですが、そういう人々にマイクを突きつけ、メモを取って説明責任を求める立場にあるジャーナリストが、自分が説明責任を求められた時に、拒否することが出来るか? と言えば出来ないわけです。ジャーナリズムはその権利を他者にも同様に与えるから、使命を果たすことが出来るし、悪党に対して、「貴方には答える義務がある」と迫れる。
ましかし、これはもちろん建て前です。これまでは、巨大なマスコミ対、意見発表の場がない個人という状況が長らく続いたから、マスコミは自らの説明責任を果たす必要はなかった。そこに誰でもが対等に情報発信できるネットワークが登場して、マスコミすら説明責任から逃れられなくなった。そんな中で、有料メルマガという、そのネットワークの利点と精神を最も生かした方法でビジネスしている人間が、自らが止揚する新しいシステムに背信行為を行っている。それは許されることでは無い。
つまり日垣隆は、他にはないそのメディアが持っている精神を裏切ったのです。そのメディアを使ってマスコミ、そのメディアに無い旧体制なシステムを批判している男が、実はマスコミと全く同じ行動に出て何ら恥じ入ることなく商売している。
私は、こういう人間は唾棄されるべきだと確信します。私があれこれ言わなくても、いずれ消えていくでしょう。店頭から無くなれば忘れられる一過性のペーパー上の批判と違い、今日のこの時点でも、日垣隆の公文書流用事件に関する頁は、Google の上位に現れる。糸井重里が紹介した日垣隆って、どんな人だろう? と「日垣隆」でググった人間は、みんな私のサイトを同時に目にするんです。それはこの後もずっと続く。
同じ業界人として、ジャーナリスト日垣隆が終わったことを感じさせる証拠をひとつ上げましょう。少年事件と言えば日垣隆、触法精神障害者の事件と言えば日垣隆、事件が起こるたびに、新聞社や週刊誌は、彼にコメントを求めて、ルポを書かせた。でも、あのメルマガ事件の後からもう無いでしょう? 週一でテレビに出ているような著名人なのに。それは、理由は単純で、もう業界全体で黄色信号が点っているということなんですよ。ちょっと今、この人を使うのはやばいかも知れないと。テレビの連中だけは世情に疎いから、今でも番組に出続けているけれど。メディア業界のネット世代に新たなコネクションを築くのはもう無理です。本当に馬鹿な奴だ……。あの時、「あれは拙かった」と一言読者と県民に詫びれば済んだのに。プライドはしばしば人間を自滅させる。
※ 「病死」処理の79歳、二男自首で殺人事件に…埼玉
これは司法解剖をやっていないんですね。それで、異常死体というのは、これは原則遺族の同意なしに司法解剖できることになっています。というか強制的にやらなきゃならない。その細目は刑法、刑訴法、警察官法に細かく決められている。
所が、日本で専門の監察医務院を持つのは東京だけで、ここは50人の法医学者がいるけれど、隣県の神奈川に至ってはたった3人です。専門医院はナシです。この神奈川県では、過去何度かこの司法解剖の杜撰さを巡って裁判になっている。結局、事件は多い、監察医はいないという状況では、警察の言うことを聞いてくれる医者が重宝されますから、解剖自体が医者じゃなく葬儀業者がメスを持ってやったりする。そういうベテランは本職より巧い。
今、2時間ワイドドラマで、監察医うんたらの事件簿とかありますが、あんなの私に言わせりゃ、「葬儀屋鈴木太郎の解剖事件簿」とすべきだろうと思う。
それで日本に限らず、近代国家の刑法の下では、いわゆる変死体は、須く司法解剖することになっています。だから、日本でも、時々幼い子供や若い女性の事故死等で刑法犯が問われる時に、犯人もわかっているのに、綺麗な身体で見送ってやりたい親との間で揉めたりした。
所が、時代は変わり、今はよほどのことが無いと、司法解剖に回らないんだな。国がデータを持っているのか、増減の数値は持っていないけれど。こういうのがフィールドの日垣隆辺りにぜひ調べて欲しい所ですが、司法解剖の予算は、最終的に国が被るんですね。
この埼玉のケースは、警官と医者が現場で診て、絞殺跡を発見できなかったという単純なケースですが、警官も現場で、判断を強いられるわけです。事件を抱え込めないから。被害者が高齢者だったりすると、残された者の利益にと、見なかったことにする。たぶんこのケースは、間違いなくそれでしょう。警官も医師も、これが殺人で、誰が犯人かはたぶん直ぐ解ったんだろうと思う。
犯罪対策というと、警官の増員ばかりが注目されるけれど、東京しか観察医務院が無いというのは、明らかに異常な状況で、せめて千葉埼玉神奈川くらいは、専門の法医学医院を設けるべきでしょう。
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