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2004.01.28

田中康夫、未必の故意

 昨日から数時間置きにウイルス検知ソフトが定義ファイルの更新を求めるんだが、こんなの一日に一回で済むくらいの先見性を持たせて欲しいぞ。

※ 北米大陸目指した熱気球、西太平洋上に不時着水

一瞬、風船おじさんを思い出したんだが、あれだけの準備をしてもジェット気流に乗るのは難しかったと言うべきか、そもそもの計画が甘かったと言うべきか。

※ ガイア、地球の夜明け ぎりぎりの資金でたった一千台。バイ・デザイン社
http://bb1.tv-tokyo.co.jp/gaia/preview/20040127.php

 昨夜、12chにたまたま捻ったら、液晶ビジネスの話をしている。ベンチャーの経営者が廈門でメーカーの半値で液晶テレビを開発してCESに乗り込む。何処かで聞いたような名前の人だなと思ったら、これがあのアキア・ブランドを立ち上げて、結果的には転けた社長さん。今度はバイデザイン社という会社を立ち上げたらしいのですが、そこの奮闘記。
 ところが、頼りにしていた日本の巨大商社が、たった一億円の運転資金をなかなか決済してくれない。しかし液晶ビジネスの旨味は知っているから、散々ごねた挙げ句に、子会社化するなら金を出すとか言い出す始末で、結局、社長は販売時期を逸して日本のマーケットは諦め、ラスベガスのCESへと乗り込む。うまく行ったのかどうかは解らない。ぎりぎりの資金でたった一千台作った液晶テレビが、アメリカへの通関でトラブルという所で番組は終わったから。
 で、ここで日本は駄目だなぁ、商社も駄目だなぁ、と言う必要はない。連中は、リスクを取らなくても生きていけるお貴族様なんだから。そもそもベンチャーが当てにするのが間違い。
 だから日本では、大手企業に資本と人材を集中して、金の掛かる最先端技術の開発に集中すれば良いんですよ。投げやりで何だけど、ベンチャーとして事業を興したい意欲のある人々は、さっさと大陸へ渡って、技術の橋渡し役に徹して、資金も海外で集めるということにすれば良い。
 この国では、なるほど金は余っているのに、金が回らない現実が良く見えた番組でした。結局、ヨーロッパと似たようなもので、社会が成熟して老成過程に入ると、誰もリスクを取れなくなるんですよね。企業だけでなく、小金のある個人ですらが冒険しなくなる。だから市場経済はどんどん縮小し、逆に、公を担保とする公共事業が、ひたすら膨らんで、誰も彼もが税金に群がろうとする。

※ 松本市長選を占う

 信大の名誉教授にして、康夫ちゃんべったりな先生がチェルノブイリ・ボランティアの管谷衛生部長に出馬表明をしたらしくて、たぶん彼は受諾するでしょう。何しろこの人、言葉もわからない国にひょいとボランティアで出掛けるようなお人ですから、ちょっと浮世離れしてらっしゃるんですね。今時、携帯も持たないとかで。地元の状況もまるで解っていない。実は松本には何の足掛かりも無い先生でして、全国紙の長野版は、しなやか会が押すようなことを書いていますけれど、そういうことは無いです。
 これはもうごく一部の、社会の一線を退いた、それでもなぜか康夫ちゃんの応援をしている、一方で有賀市長に何か遺恨でもあるのか、そういう人々が、冥土の土産にもうひと華咲かせたいと頑張っているだけの話でして、象徴的な所を上げれば、康夫ちゃんが常々弟分と書く市議がいらっしゃまいすよね。彼は、早くから、元市議会議長の田口敏子さんを応援すると公言している。
 松本において、しなやか会の中核として康夫ちゃんを当選させ、前回の出直し知事選でも、その中心にいた人々は、実は誰もこの衛生部長に乗っていない。それはなぜかと言えば、誰も知らない人だからです。
 松本の選挙はどうやって回るかと言えば、ひとつは学校単位です。それは何も深志のような名門進学校だけではなく、いろんな高校単位で票集めが為されるんですね。一期目の康夫ちゃんは、なんとか長野中心の風向きを変えたかった深志高校のOBがフル稼働した。
 今、衛生部長を担いでいる人々は、しなやか会の実務には全くタッチしていない、ご高齢な皆様ばかりですね。名前は時々出てくるけれど、まあ集会で挨拶する程度のの人々です。
 なんでこういうことになったかと言うと、最大の要因は、菅谷さん誰よ? という疑問が、松本市民に多いんです。何より、しなやか会のメンバーが、誰一人この人と交流がないから推薦しようがない。
 今、松本で管谷さんに乗っかって、選挙運動を立ち上げようとしている人々も、あんまり評判の良い人はいないんだな。もう直ぐ俺の誕生日だから講演会をセットしろと親族や周囲にはっぱ掛けてブーイングを喰らった80歳の経営者だとか、管谷さんに積極的に乗っかっているのが、社民系の田口さんという県議なんですが、この人があまりに積極的なせいで、乗っかっても良いと思っていた保守系の県議が降りたりしている。
 現状では、康夫ちゃんに打つ手は無いんです。しなやか会の中から自然に上がってくる候補者に乗っかれば良かったものを、頭ごなしに候補者を選んで押しつけてきたものだから、ただでさえややこしい話がなお拗れてしまった。
 管谷さんご自身も、彼を担ぐことを決めた人々から耳障りの良いことしか聞いてないですから、たぶんこのまま、何の疑問もなしに立つんでしょう。結果は、元議長の田口さんより票を取れずに3位で終わるはず。
 この辺りのことは、市民タイムスや信毎の松本支局辺りは皆抑えている話です。これ以上のことを知りたい全国紙の松本支局の記者さんがいらしたら私に電話下さい(~_~;)。地元民以外では一番今度の選挙に詳しいと自負していますから。
 何度も繰り返すけれど、当面、長野県下の選挙のキーワードは、「脱・田中康夫」です。田中康夫が送り込んだと見られる候補者は、ずっと負け続けるでしょう。康夫ちゃんが、俺の息が掛かった奴を送り込むことに拘り続ける限りは、彼の政権終焉を早めるだけです。
 康夫ちゃんに言いたいんだけど、あんたは一帯、何をやりたいんだ? ただ自分の息が掛かった人間を立候補させるというキングメーカーごっこに興じたいのであれば、駒ヶ根で結果は出ている。みすみす取れる票すら逃がして負けた。あんたが今やっていることは、未必の故意だよ。負けることが解っているのに、候補者を押しつけることに満足して、地元に害を為している。影響力を広げたいなら、県下の選挙に口を出すな。もう田中康夫の看板では県民は動かないんだから。

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