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2004.02.29

伴野氏葬儀

 本日、22時か23時頃をめどに、日垣隆メルマガ流用事件の頁を更新します。
細部の検証を行う必要があるので、その作業をこれから行います。興味のある方は、ご覧下さい。日垣隆がキレて、追撃さんをキチガイ呼ばわりしてメールの往復書簡をメルマガで公開した一件に関してです。嘘と欺瞞と捏造に満ちたその内容をじっくりと検証告発します。

※ 国連事務総長盗聴疑惑

 これってMI6か5の仕業とされているけれど、実はエシュロン作戦の一環なんですよね。エシュロンの唯一のフルメンバーたる英国を利用してアメリカが事務総長を盗聴したという話で、エシュロンがアングロサクソンの利害のために悪用されている氷山の一角と言って良いでしょう。ただし、じゃあエシュロンはアングロサクソンの利害を守るためだけに運用されているかと言えば、決してそんなことは無い。けれどもこういう漏洩が相次ぐと、そういう誤解を諸外国に与えるのも致し方無いところでしょう。少なくともこの情報が、エシュロンの準構成員たる日本に伝えられたとはとうてい思えないから。

※ 毎日新聞社社長拉致監禁

 オウムの判決が3時で、この事件に関する毎日の記者会見が4時、毎日としては主文読み上げはもっとずれ込むだろうという判断の元に、まさにオウムにぶつけたわけですね。監禁の理由もヘボイんですが、何か裏があるのでしょう。

※ 伴野氏葬儀

 日曜、お昼前。南行徳にて伴野朗先生の葬儀に出席。普段冠婚葬祭から逃げまくっている私だが、今回はそういうわけにもいかないので、冒険作家クラブとしての香典をポケットマネーより持参する。九段下経由で南行徳駅。えらく寒い。荷物をコインロッカーに預けようとするが、そんなものは無し。えらく殺風景な駅だ。浜風が冷たい。飾らないご本人の性格を反映してか質素な式で、焼香だけで終わる。出棺までそれから一時間あったので先にお暇する。
 俵孝太郎、TBSの中国専門家田端記者(今、神大教授)を目撃す。顧問を務めてらした外大のラグビー部の面々がブレザーにレジメンタルタイで出席。四人も女子マネがいる。中に一人、そのまま芸能界に押したいような可愛いギャルがいた。なるほど、この頃の体育会は女子マネで部員を釣るのか。

 冒険作家クラブの今日の幹事体制が整ったのはかれこれ10年前。幹事社が徳間から中公へと代わる時期だった。当時は数年間会の活動が全く停止状態で、せめてパーティぐらいはきちんと開こうという趣旨で新執行部がスタートした。しかし業界の不況は加速するばかりで、ここしばらくはパーティすら満足に開けない状況へと転落していくわけだが、そんな中でも、代表幹事として、辛抱強く付き合ってくださった。
また、冒険作家クラブのアンソロジーを角川春樹事務所から出すといことが事後承諾となった時は、薬物絡みの刑事被告人の出版社から出すということに関しては反対せざるを得ないと筋を通して表明して下さり、私もそれに賛意を示すということがあった。
 幹事会の後はいつも、中華料理屋へと流れて、ベトナム戦争の裏話や、三国志の話を伺うのが楽しみだった。この壮大な歴史絵巻物語が始まると、いつ宴席から解放してもらえるかもわからない。紹興酒を砂糖で飲むのは邪道だが口癖だった。
 私などは、せいぜい顔と名前を覚えて頂いたという程度のお付き合いでしか無かったが、私が一人雑務を抱え込んで七転八倒していることはいつも気にかけてくださっていた。
 朝日時代、キーボードを使うことを最後まで拒否したのは俺と船橋洋一だけだと仰っていた。最後までペンの持つ魔力を信じていらした。ここにご冥福をお祈りする。

 14時前帰宅。暖かい! その温度差は4、5度はあったのでは無かろうか。
 ところで、伴野先生と言えば、われわれにとっては作家だが、もちろん朝日人としてのキャリアの方が長い。当然、参列者の半数は朝日のOBということになる。なるほどこの面子の人々がこの国を……(以下略)、ここで手●弾を10個ばかり(以下自粛)

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2004.02.28

筑紫哲也の説明責任

※ 麻原判決

 筑紫哲也の名言「TBSは死んだ!」との後日談でも聞けるかと思いきや、局アナが原稿を棒読みするだけ。きっと報道局内では、筑紫さんに喋らせるべきかどうか議論があったんだろうな。そして止めることに決まったと。たぶん顛末は週刊金曜日辺りの筑紫さんのコラムにでも載るんでしょう。
 TBSにとって、あの日から何が変わり、何が変わらなかったのか、筑紫哲也にその説明責任を求めたかった。

※ 同窓会

 さて、今日の日記がこんな時間にもつれ込んだ理由の一つがこれ。金曜6時半の電車に乗ってアキバ。この駅で降りるのは10年振りくらいでは無かろうか。苦労して昭和通り口へ出て、薩摩料理屋にて恒例の同窓会。
 うちの不調のバイオのノーパソに関して半導体屋さんに訊いたら「それAMDでしょ? インテル以外は駄目ですよ」、IT屋さんに訊いたら「AMDにXPじゃまともに動けって方が……」98SEのままで正解とのご託宣。
 日々、僅かずつ悪化する手首の腱鞘炎に関して経験者の歯科医に訊いたら、「処方される薬はステロイドと麻酔薬。こんなんで治るわけがない。私は整骨と鍼で治した」幸い、まだそこまでするほどの痛みじゃない。
 映画の宣伝で忙しい某君は今年も欠席。ちなみに去年の同窓会の時には、大河ドラマの収録とかで、携帯も通じない山の中にいた。某所にて風俗店を経営していながら店を畳んで沖縄に行っていた某君はなぜか帰京。結構やばいことになっていたらしい。厚労省のお役人を捕まえてあれこれ国民としての注文。考えてみると、この役所が扱っている問題ってやたらと幅か拾い。
 皆さん、意外と田舎のニュースに疎いので、ヤマダ電機のオープンの話や山中後継に関してレクチャーする。
 和光市行き最終、中央林間行き最終電車にて1時に帰宅。伴野朗氏急逝の訃報が入っていた。合掌。風呂入って寝る。

 土曜、朝より長男のイベントが一件あり、やむなく早起きして一家で外出。一時間で帰ってくるつもりが、帰宅は13時。もうぐったり。眠くて死にそうだが、長男はぴんしゃん遊んでいるし、女房はさっさと昼寝して、こちとら神経衰弱を強いる冷たい視線の次男を抱いて過ごす羽目に。その間、朝から伴野氏逝去に関して冒険作家クラブとしての対応をメールにて協議。何しろ週末だったため、幹事社が集英社だと解ったのが午後に入ってから。20時、やっと晩飯にありつく。

※ ビン・ラディソ拘束? ほんまかいな。

 情報のリーク方法は、前回のフセイン拘束を踏襲していると言えるが。

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2004.02.27

詐欺師とカリスマ経営者は紙一重


 やっぱりあの人は、ジャバザハットにしてか見えない(~_~;)。

 終日、手首にサポーターを装着していたが、全く改善を見ず。実は、病院を出る時に、軟膏を出しますからとドクターに言われたんだけど、ドクターは処方箋を失念したらしく、窓口で「あのう、処方箋を出して頂けるということだったのですが……」と問う羽目になって、ちょっと不吉な予感がした。あ、この薬ってのは、あってもなくてもたいして効き目は無いってことだなと認識したんだが、本当に効かない(~_~;)。

※ オウム麻原判決

 この所、判決が近づいたせいか、当時の捜査幹部がテレビに出てきて「実は……」とかの裏話を笑顔で話していますが、どの面下げてこの連中はテレビなんか出られるんだろう。だらだら時間だけ浪費して大規模テロを許したという反省は連中の顔には微塵もない。所詮、キャリアにとっては、あの事件も出世の踏み台でしかなかった。

※ 一浪の末…えなり君、見事大学合格

 凄いよね。やっぱ芸能人て頭良くないと務まらない商売ってことだよね。作家はバカでも務まる(-_-)。作家+ジャーナリストと知事はその上、傲慢でも務まるらしいけれど。でも、入ったからにはちゃんと卒業しなさいよ、えなり君。

※ 採用方法の在り方を検討 巡査逮捕で警察庁長官

 酷い誤魔化し。警察の問題は採用方法じゃなく、人事評価システムとその歪なキャリア制度にある。それを認めたくないから、採用や教育がどうのこうのと誤魔化す。

※ 富山県知事入院

 北海道知事は、まだお若いのに胃癌で入院ですよね。うちの田舎の知事が3期目を諦めた理由は在任中に二度の前立腺癌の手術を受けたからという理由だそうで、その前二人の知事も、確か脳溢血か何かで、引退を余儀なくされた。日本中の知事の健康度を調べたら、とんでもない数字が出てくると思いますね。たぶん半数以上が、某かの大病を患い、県政所じゃない状況ではなかろうか。それでも県知事は務まってしまうんだよね。癌でも県知事は務まる、あげくに、アホでも務まっている長野県民には同情を禁じ得ないけれど。

※ 掛け放題携帯の顛末 CX夕方ニュースhttp://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/0401/23/news023.html

↑ここに、その経緯を綴った記事があります。
 IPモバイル携帯と言って良いのかどうか言葉自体に疑問があるけれど、これは確かTBSが会社が立ち上がって説明している時点で、この方式では掛け放題にはならない、という刺激的なレポートをした。ところが、昨年のワイヤレスジャパン2003では、良い場所を取って宣伝もしていた。
 何か、バッテリーチャージャーみたいな機器を携帯に装着して使うんだけど、それってのも、他社が出している海外コールバック用の装置を買ってきてラベルを貼り替えただけなんですね。
 で、20億の負債を抱えて自己破産した会社の社長さんは、今度は出版社を興したらしいんだが、インタビューに応えて、あっさりと「あれは詐欺でした」。
 ただこの事件が凄いと思うのは、マスコミ注視、業界注視の中で、業界の人間にしてみれば、どこから見てもただの詐欺だろうというビジネスが堂々と進行して、それに引っ掛かる携帯代理店とかが出てくることですよね。たぶん彼らとしては、今は詐欺だけど、アドバルーンを上げて話題先行の資金集めの段階で、何処かの時点で、本物になるだろうという目論見があったんでしょう。たぶん、こういう人がIT業界を引っ張ってきたんですよね。うまくいけばソフトバンク。失敗すれば詐欺師の烙印が押される。

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2004.02.26

運命

 腱鞘炎、昨日より更に悪化する。今朝起きて洗い物していたら、鍋を持つ手に力が入らない。次男を抱くにも支障を来すようになった。

※ 東チモール大統領

 アナンのニュースばかりが表に出ますが、グスマン大統領が訪日中でして、でも全然ニュースにならないですね。こういう時にはだいたい、事前にメディアが現地に赴いてレポートを送ってきたりするものですが、こういうのって、外務省がダミーの旅行代理店をでっちあげて、各社の特派員をご招待すれば良いんですよ。
 今、自衛隊が東チモールでどういう活動を行っていて、東チモールの現状がどうなっているかなんて誰も教えてくれないじゃないですか。イラクに注ぐあの百分の一のエネルギーをこちらに注いで貰いたい。メディアの一過性癖って、日本のODAの行き当たりばったり癖を全然笑えないと思う。

※ 日曜・NHK特集 オウム、獄中からの手紙

 原理の頃から時々思うんだが、自分と彼らを分けたものはいったい何だったんだろう。それはほんの紙一重の偶然だったのか、それとも、そこにはやはり大きな分水嶺があったのか。世間の99.99パーセントの人々は、カルトに出会うことなく生涯を終えるけれども、彼らがそう自分と違った人生を生きて来たわけでもないんだよね。

※ サーフィン遭難:琉球大医学部生、仲間助ける途中に力尽きる 

 亡くなった学生は大学生とは言っても34歳で、すでにサラリーマンとして働きながら医師を目指して琉球大に入り直したということだったらしい。人の一生がもし運命通りに定められたものなら、彼はきっとこの日ここで二人の若者を助けるために神に選ばれて遣わされたのかも知れない。彼に助けられた男女学生には、立派な医師になって、生涯を辺地医療に尽くすくらいの気概をもって欲しいですね。合掌。

※ 重度施設障碍者の脱施設政策 テロ朝Nステ

 国は、重度障碍者施設を独立行政法人化した上で、全員を親元地元に帰そうという方針を出している。将来的には、グループホームという形で、地域地域で、アパート等を借りて少人数で暮らして貰うという方針らしい。
 国立のぞみの園という重度知的障碍者施設は、東大より入るのが難しいと言われているらしい。そこが舞台のレポート。
 ところが、国は、知的障碍者のヘルパーだっていない一方で、ヘルパーの予算もカットしようと画策したりする。関係者の反対に遭って、あっさりとそれを引っ込める。厚労省の対応も酷くて、カメラの前で堂々と、「受け入れる側のグループホームの実態は全く把握していない」なんてことを言うわけ。
 つまり、まず支出の削減という前提があって、障碍者施設をノーマライゼーションの美名の下に、独立行政法人化して、後は知らん、地元に帰ってグループホームでやれということにしたが、そのグループホームがどういう実体かは全く把握せず、しかもヘルパーの予算だって削ろうとした。
 たぶんこのグループホームは、自治体の監督下になるんですよね。だから国はタッチせずに済む。ノーマライゼーションを突き詰めると当然、こういう問題は、自治体の管理下に移らざるを得ない。それも県ではなく市町村の管理下になる。所が国は、それを押しつけたばかりか、予算だって渡さずに削ろうとしている。じゃあどうやって解決すべきか? ひとつは市町村より体力のある県が宮城みたいに主導権を取って指導するか、あるいは市町村合併を進めて市町村自身が体力を付けるしかない。長野では、まず県に主導権を取る程の才覚が無いばかりか、市町村合併にも嫌がらせしているから、二重の不幸に見舞われている。結局、こういう問題に限らず、どんどん他県から置き去りにされていくんですよね。

 しかし、萩谷@朝日、よ、「改革派知事」として誰かさんの名前を入れるのは止せ。世間知らずの度が酷すぎるぞ。この人がやったことは、森林振興と福祉は宣伝として最高だと思いついて、目に見えるハコモノに飛び付いただけだ。あげくに紐付き予算を市町村に押しつけて、あの泰阜村の村長からすら、やっていることは国と同じじゃないかと叩かれている始末だ。

※ 小2水死「上級生に強制され入水」 神戸地裁が賠償命令

 これは警察レベルでまともな捜査が行われず、加害者の12歳少年の言い分そのままに、子供が勝手に水に入ったなんて言い分が通って、刑事としては終了している。
 悲しいのは、今時、子供が殺されたというのに、たかだか2.600万円の慰謝料しか求めていないことなんですよね。加害者側の母親もテレビ・インタビューに応じて、うちの子はそんなことはしないと弁解していたけれど、こっちの親も辛いですわな。警察が怠慢であったばかりに、双方の親を二重に長期間苦しめることになった。

※ IBM X40

 凄く良いハードなんだ。あのスペックで1.3キロは全くの許容範囲。所が、ちょっと気になる所があって火曜日、IBMに電話して訊いたらがっかり。なんと本体にIEEE端子がない。ドッキング・ステーション経由になるらしい。たぶん、IBMのユーザーはノートで動画編集なんぞやらんという割り切りなのだろうけれど、もったいなぁ。基本スペックもオプションも申し分ないのに。IEEEて、ビデオを繋ぐ以外にも結構使い道があるんだけどなぁ。

※ Yahoo-BB

 実はBBユーザーより、どうしても2メガ以上のファィルをメールで送れないという話を聞き、何かアウトルックって、そんなデフォルト設定があったかなと思いつつ調べたらやはりない。半信半疑でBBのサイトに飛んでみるが、そんな情報はない。試しにと思いBBのサポートに電話したら直ぐ繋がった。ななんと、BBでは送信ファイルは2メガ、受信ファィルは3メガに制限してあって、それ以上のサイズのメールをやりとりする拡張オプション等は無いとのこと。思わず絶句する。
 本当に本当なんだろうか? 未だに信じられないんだが。10年前のパソ通だって、もうそんな制約は無かったと思うが。こんなプロバイダを300万人以上もが使っていて、誰も不便に感じていないんだろうか。

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2004.02.25

腱鞘炎

※ ヤフーBB、470万人分情報流出…恐喝未遂で男逮捕

 しかしでかい話やね。警視庁は、そのDVDには470万人分のデータが書かれていたと言っているのに、Yahoo は 242 名分の流出しか認めていないんだよね。容疑者が持ち込んだ紙にはそれだけしか書かれていなかったからという理由で。いくら持ち株会社とはいえ、ここは孫氏が自ら顧客に説明すべきことではないのか。

※ 「よど号」グループの妻、魚本容疑者が帰国、逮捕

 全然納得できないな。彼女が誘拐に関与した人々は、有本さんを筆頭に、死んだだの、その存在すら否定されているのに、その犯人はぬくぬくと帰国を果たす。

※ コマンチ・キャセル

 コマンチを書いた途端にキャンセルだもん。こらでかいわ。しかし米陸軍って、この手のほぼ完成、やっぱやぁ~めたというケースが多いよな気がするんだが。

※ 「聖嶽遺跡捏造」訴訟、文春の賠償額増額 福岡高裁判決

まったく納得できない。編集長がコメントしているように、事実上聖嶽遺跡は、日本の考古学史から抹殺されたわけですね。信憑性自体が無いと学会自身が容認しているのに、なぜあの記事が駄目だということになるのか。

※ 腱鞘炎

 火曜、2時起き、左手の痛みで目が覚める。実は先週の月曜辺りから、変な鈍痛が左手にあった。気にするほどの痛みじゃないし、別にどこを押したから痛むわけじゃない。何処かにぶつけたという記憶も無い。放っておけばその内、治るだろうと思っていた。所が全然治らない。火曜昼前、病院に行ってレントゲンを撮る。
 「典型的な腱鞘炎だね」(-_-)。手首よりちょっと掌側の痛みなので、腱鞘炎という認識は全くなかったけれど、そういう部位が痛むのだとか。腱がここを走っていてね、ここが痛むんでしょう? と説明を受ける。
 う~ん、確かに10日前は結構キーボードを熱心に(というより死にものぐるいで)叩いていたけれど、私はアームレストを使っているから、(酷い)肩凝りや腱鞘炎とは無縁に過ごして来たんだよね。これも加齢現象か。モビラート軟膏を処方されるが、あまり効いていない。昨日より今日の方が痛い。キーボードを叩く分についてはたいして構わないんだが、普通の日常作業で痛みが出る。

※ 中日新聞、日垣隆・北朝鮮ルポ

http://nyt.trycomp.com:8080/modules/news/
北朝鮮問題を精力的にウォッチしている電脳補完録のサイトに、中日新聞に寄せた日垣隆氏の北朝鮮レポートのコピーがあります。週刊エコノミストの敢闘言で書かれていたこととたいして違いはありません。

 ルポの半分が、ご自分の旅行術自慢に当てられているのはご愛敬として(しかし、この人の自分自慢は病的というか、際限がないというか、なんでそこまで自分を大きく見せる必要があるんだろう)、出だしの「想像していたよりずっと北朝鮮は平和だった。」この一文が、この手のありがちな独裁国ルポのダメダメな部分全てを物語っていると言って良いでしょう。
 この手の独裁国は、訪問者に自分たちを少しでも良く見せようと腐心するわけですね。それに乗せられちゃ、ジャーナリストとしては失格なわけです。本来なら、このルポにはエクスキューズが無ければ行けないわけです。 「そうは言っても、自分が目撃できなかった部分ではどうだったかは解らない、これはあくまでもショーウインドーの観察である」等の。
 意図的なことなのか、ひとつ大きなミスは、いったい彼の目撃談の話は、北朝鮮の何処の話なのか? の銘記が無い。彼が書く「農村」とはどの辺りのことなのか?

> 第四に、91年夏には空腹や貧血のため路上で座り込む人々を多く見かけたが、今回は皆無だった。<

 これは農村でのことなのか? 平壌でのことなのか? 鵜の目鷹の目であら探ししてやろうと出掛けたけれど、拍子抜けしましたというのは、実は、ジャーナリスト、一般人を問わず日本人の北朝鮮訪問記に全く共通する現象です。平壌に関しては、これはもう町全体がショーウインドーですから、平壌の観察記を持って北朝鮮全体を語るのは全く乱暴なことです。それは東京の繁栄をして日本全国の現状を語るほどに愚かなことです。
 現場へ出掛けるという行為は、とても大事なことだけれど、少なくとも、貴方が目撃、体験できたことより、目視することの出来なかった現実の方が遙かに多いだろうことは自覚して欲しいところですね。

※ 日本のイラク貢献を評価 アナン国連事務総長が国会演説

 現金な奴……。それ言ったら、菅直人の立場が無いだろう。つうか、リップサービスだけじゃなく、とっとと国連としての取り組みを示せ。

※ 水曜テロ朝・朝刊瓦版をライブで観る
7時10分頃。勝ちゃん弁
1.「日本国憲法は天皇の政治利用を禁じているから、その代わりにそれに近いことをする」
2.「民主党はアナンを総会なり記者会見に呼んで、あの戦争に大義は無かったと言わせるべき。そのパフォーマンスをやるべき」
3.「拉致問題に関して国会の場で言わせるのが総理大臣だろ! 自分たちの都合の良いことだけに利用しやがって! それは僕は日本国民として腹立たしいですね」

何か、この人の国連に対する屈折した思いが滲み出るご発言ですが、国連が拉致問題に冷淡なことは今に始まったことじゃなく、アナンに拉致問題に関して発言させたからと言って、状況の改善にはさして役立たないし、国連としては中立がモットーだから、あまり乗れないんですよね。
 日本は、国連分担金の巨額な負担者であるからして、「自分たちの都合の良いことだけに利用する」のは当たり前のことです。せめてその程度のリップサービスは無きゃやってられんでしょう。そこに野党の都合は入らない。それを言わせたければ政権を取れば良いだけのことです。

 ちなみに、勝谷さんがご存じなかったらしい、アナン事務総長の参院本会議上での北朝鮮演説部分です。

【 核兵器のない朝鮮半島確保のため日本の積極的な外交的関与が必要だ。六カ国協議の再開に勇気づけられ、そのプロセスを強く支持する。日本と北朝鮮が拉致問題など未解決の諸問題を完全に解決することを希望する。拉致問題の関係者や家族にいかに大きな苦痛を与えてきたかを理解し、苦痛を受けたすべての人々に同情する。】

 だからとっとと「返せ」とは言えない所が国連の限界。

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2004.02.24

羮に懲りてなますを吹く

※ 水野真紀さんと後藤田衆院議員結婚へ 学生時代から友人

 ホッ、美紀で無くて良かった。ニアミスって奴かぁ(~_~;)

※ コマンチ・ディスカバリーch

 うーん、今時スナップターンって、たいがいの武装ヘリはやってのけるしなぁ。結局、コマンチと言えどもマニューバーではそんなにたいしたことが出来るわけじゃないんだよね。ユーロタイガーの方が遙かに無茶なマニューバーをやっている。このスカウトヘリの強みは、結局トータル・システムですよね。

「コマンチは、2050年代まで活躍する。純粋なヘリの開発はこれが最後になるだろう、次は反重力機になる」陸軍高官弁。ほんとかぁ? 反重力機を開発するまで、あと4世代は羽付きヘリを開発する羽目になりそうな気がするけど。
 その後もヘリの一時間番組があったけれど、英陸軍てリンクスの曲技チームを持っていたんだ。リンクスってのも、ぱっと見た目は平凡なヘリだけど、なかなかどうしてあれで良い性能なんですよね。
 コブラ衝突、合掌。

※ バスの車内放送

 なんか、勝谷先生、熊本から宮崎へ向かう道中御難だったそうですが、実は私が一番驚いたのは、一見してヤクザと見紛うばかりのあの人相の男性から、そりゃ丁寧な物言いだったろうけれど、テレビが煩いと迫られた運転手が、はいそうですか、と首を縦に振らなかったことです。きっとこの運転手氏の直感では、こいつは都会もんのヤクザだ。言葉は丁寧だが、舐められちゃならん! という決意があったろうと思いますね。
 ま、たぶん土地の言葉で迫ったら、もう少し対応も違っただろうと思いますが、こういう時は、一見さんより地元民の嗜好優先ですからね。
 今ではどうか、以前、鹿児島空港から鹿屋へと走る2時間のリムジンバスでは、道中、ずっと地元のMBCラジオの「城山雀」という長寿番組が流れていました。はっきり言って地獄でした(-_-)。この苦痛は田舎を捨てた者にしか解らない。ほとんど拷問だと思ったから、私は敢えてこのルートは通らずに鹿児島市内経由で帰ったり、耳栓してました。どっちにしても、バスや電車に長時間乗る時には耳栓は必須です。ボリュームを下げてくれというのは利用者の十分な権利だと思うが、耳栓で自己防衛するのも、やはり旅慣れた人間の鉄則だと思う。

※ 財政出動すべきだったかも?

 昨日のピーター・タスカの記事に関して、以下のサイトを読者の方より教えて貰いました。
経済コラムマガジン
丹羽春喜
亀井静香勝手連(日本財政研) BBS

 ちょっと驚くのは、一番下の亀井静香勝手連のBBSですね。政治家を囲むBBSなんて荒れ放題で何ら読むべき所は無いと思っていたけれど、非常に骨太な議論が活発に交わされています。
 最初の経済コラム・マガジン、執筆者がどういう人なのかの情報がちと見あたらないのですが、やはり経済問題は、このくらいの分量を費やして書いて貰わないと、なかなか凡人には理解できない部分がありますね。

 私は、リチャード・クーのファンですから、実は財政出動論者です。昨夜Nステに出ていた木村剛氏(ニフティにブログがある)はまるで逆で、むしろ一時期、リチャード・クーを目の敵にしていたように記憶しています。
 私は、田中康夫長野県政が誕生した頃、康夫ちゃんが散々吠えた、「10年間100兆円もの公共投資は無駄だった、景気は回復しなかったじゃないか?」という論法に対しても、「下支え効果はあった。あれが無ければもっと酷いことになっていた」と書いてきた。
 なぜ国内に対して財政出動が出来なかったか? 結局、日本人は羮に懲りてなますを吹いたわけですね。マスコミ的には、「100兆円投入して景気は回復できなかった」という短絡的な発想の方が受ける。しかも最悪だったのは、政府が約束した行財政改革がちっとも進まなかった。
 だから小泉政権のような、引き締め論をモットーとする人々が日本経済の舵取りをすることになった。それはアメリカからも強制され、一方で彼らは、国内に回るべきお金をまんまとむしり取ることに成功したわけです。
 それで、為替に関しては、こんな無茶なことをやっている国が、ここで、再び財政出動論へ転向するかと言えば、それも無いわけですね。だって、財政を引き締めようが拡大しようが、行政改革は進まないし、公共事業依存体質も改善されないことを国民は悟ってしまったから。そもそも経済学者もメディアも、ここまで借金を抱えておいて、なお札束をばらまけなんていう論法には絶対に乗れないでしょう。

* ちなみに、木村剛氏のブログの初回2/5日付けは、日亜化学の青色発光ダイオードの裁判に関してです。これもなかなか面白いアプローチだと思いますね。

 日垣隆氏のメルマガ読者の皆様、ファンとはいえ、正直あなた方はちょっと高い買い物をしているかも。

※ 週刊エコノミスト 3/2日号。日垣隆・敢闘言より

【 声高に経済制裁強行を言い募る人々が日本では発言力を強めてきた。だが拉致問題と経済制裁に、因果関係などあるのか? 90年8月に始まった対イラク経済制裁がもたらしたものは、医療品と食糧の欠乏による毎月数千人単位の子供たちの死だった。犠牲になるのは、いつも幼き者たちである。】後半4分の1部分です。

以下、岡崎久彦風に音読のこと(~_~;)。

 今週号はもちろんね、北朝鮮訪問レポートなのですけど、まあ、子供が死んでいるという話を出しゃあ世間は納得するだろうなんてのは偽善の最たるものだと思いますね。2点ほど、不用意な表現もあって、実はイラクは農業国で、経済制裁下でも食い物には困っていなかった。イラクは中東一肥沃な土地を持っています。せいぜい、長年の経済制裁で、灌漑設備にガタが来ている程度。配給制度も機能していて、フセインはその辺りの宣撫工作にはとても熱心な男だった。だから食糧の欠乏は無かった。
 あと、たとえば乳児死亡率という話になると、実は、先進国ででもなければ、子供ってバタバタ死ぬんですよね。その辺りを、先進国のセンスで、途上国の死亡率を云々言っても意味無いことだし、この手の数字を出して湾岸戦争前より死亡率がこんなに上がったと報告するNGOとかいるけれど、まあぶっちゃけ、もともとのイラクのデータの信頼性が当てにならない。(もちろん上がってはいる。湾岸戦争後、97年辺りで、乳児死亡率は戦争前の2倍になり、それは日本の30倍らしいという数字を発見)
「だが拉致問題と経済制裁に、因果関係などあるのか?」 これも変な表現でして、因果関係を持たせようというのが、日本の狙いに他ならないし、それは早くも効果を上げつつある。ただ、何度も言うように、この経済制裁は、拉致問題を解決するためのものではなく、北の体制を倒すためのものでなければならない。
 さて、凡庸な人間というのは不幸なことに、起こったことでしか物事を判断できません。歴史上起こったことでしか、物事を判断できない。しかし一方では、ある時点でその選択をしたことが原因で、起こったかも知れないことを回避、阻止できたケースも確実にあるわけです。
 イラク制裁に関して言えば、それはイラクの再軍備を阻止し、更なるクウェートへの侵略は起きなかったし、クルドへの虐殺も最小限に留めることが出来た。しかも、どうやら大量破壊兵器の開発備蓄すら阻止できたらしい。
 「それで子供が犠牲になりました」なんて陳腐な物言いは、子供には受けるだろうから、小学校の先生相手にしとけば良い。きっと喜んで貰えるだろう。日垣先生。

 この頃、北朝鮮の食糧事情を調べているんですが、統計上はそんなに酷くは無いんですよ。あとは国民一人当たり、カップラーメン一個分程度のカロリーが必要摂取量に足りない程度です。じゃあ何でわれわれはあんな飢えている情報ばかりに接するかというと、富の偏在が酷いですからですね。流通に問題はあるし、軍は余計に分捕っているし。だからどうしても百万単位で飢餓線上を彷徨う人々が出てくる。しかしそれは北朝鮮自身の問題であって、経済制裁云々はもとよりわれわれが援助するしないの問題ですら無い。それをやっても改善されないことは解りきっている。原因はあちらに内在しているんです。

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2004.02.23

大学教授と高校生の議論

※ ネーダー氏再び出馬か 米大統領選

 おまいは柏原芳恵のフルヌード写真か!? (←このギャグが解る中年世代にだけ)

※ ブッシュ大統領、日本語勉強していた 大学時代の選択科目

 この人、ひょっとしたらエール大も嘘ぱっちじゃないのか? という気がしてきたぞ。

※ 日米が突き進む「金融心中」への道 ピーター・タスカ NWJ 2/11号
「巨額の為替介入でアメリカ経済を支える日本政府はなぜその金を自国の庶民のために使わないのか」

【 今後数年間で予測される日本政府の為替介入額は150兆円に及ぶかも知れない。日本が5千万世帯とすると、各家庭に300万円ずつ還元できる金額であり、破綻寸前の日本の財政からどうやってそんな金額が出ているのか? 日銀が刷っているから。一方で日銀は、市中から金を吸い上げることでその影響を相殺している。これは日銀と財務省のやりとりだから、増税も国債発行の必要もない。
 正確に言えば、日本は金を「使っている」のでは無く「貸している」、金を遣っているのは米政府。戦争をしながら減税を行っている。

 日本では、政府から官僚、改革派の政治家、メディアまで、財政危機を叫び国民もそう信じてきたが、現実は全く違う。政府は国内で歳出を抑えているのに、海外では何十兆円もの金を平気で投じている。日本の輸出企業の利益を守り、アメリカ中流家庭の過剰消費を支えるために。
 日本はアメリカの減税を間接的に支えているのに、なぜ日本の減税を直接支えないのか? イラクの経済復興を支援しているのに、なぜ破綻寸前の日本の地域経済を支えないのか?
 日本のエリートは、年金や医療保険制度の崩壊を競うように警告している。だがどちらも経済が回復すれば、それほど深刻な問題ではないはずだ。そんな暇があるなら、なぜ庶民の生活の質を高めるために力を尽くさないのか?
 そして日本の庶民は、なぜ一億総貧乏意識にとらわれ、世界最大の債権国の市民として、ものを考えないのか? 】

 述べられているのはだいたいこんな感じです。「庶民」という言葉を不用意に使っているのは疑問があるけれど。たまたま昨日の朝日にタイムリーな記事が出ていましたが、昨年日本が行った円売りドル買い介入は20兆円。で、その介入で得たドルで財務省が米国債を買ったわけです。
 「米国債の買い支えは、米国の長期金利の安定と株高を促し、それが日本の株高にも反映する微妙なバランスを維持している」(朝日)ということらしい。20兆円というと、日本の税収の役半分ですよね(~_~;)。どうしてそんな金額を右から左へ刷れるんだろう? いや実際にはお札は刷っていないということなのだろうか。
 日本の借金を一家庭辺りに換算すると、1.400万を超えるみたいで、ま300万ぽっち内政に還元しても日本の赤字の埋め当ては出来ない。

 いろんなことを考えなければならないんだろうけれど、あまりに希有壮大な話で、どういうアプローチで挑めば良いのか、さっぱり解らないというのが私の正直な感想です。

※ 岡崎久彦 vs 寺島実朗 テロ朝サンプロ

 ぶっちゃけ、ちょっと弁の立つ高校の生徒会長(寺島)が勇躍、大学の先生(岡崎)のもとに赴いたけれど、けんもほろろに扱われたという感じでしたね。途中で思い切りレベルの低い中学生(康夫ちゃん)がチャチャ入れたりしたけれど、相手にされなかった。

 以下寺島論
1.寺島氏が述べた国際緊急援助隊(のっけからいきなりこれだもん)は、仮にそのスペックが全部揃った部隊がこの瞬間に現存したとしても、とても今のイラクに出せたものではないし、自衛隊のガードなしには行動しようもない。てか、そもそも国際緊急援助隊は、インフラ整備を念頭においたものじゃないぞ。イラク問題を論じている時に国際緊急援助隊の話を持ち出すのはナンセンスも甚だしい。「世界にはいろんな国があって良い」けど、それが国際緊急援助隊では語るに落ちる。
2.「(アメリカは)大使館がガードを固めているから世界から嫌われている」なんて論理は滅茶苦茶だろう。
3.「双子の赤字に嫌気が差してくるから……」ま、日本がそれを支えているわけだが。
4.アジアに重層的な関係を築き、中国という要素を……。
5.米中関係が日米関係より密になる。

 アメリカ嫌いな連中てのは、チャイナスクールの薫陶を受けてか、絵に描いたように中国の影に怯えているけれど、中国は国際政治には関心ないんだよ。この連中は、どう考えても今後半世紀は、国内問題で手一杯。アジアに重層的な関係なんて、今でもう十分なの。あとはせいぜいアジア共通通貨をどうするかという程度。
 「中国をどう扱うか? は日米同盟強化でどうとでも扱える」という岡崎氏の発言は至言ですよ。
「400年間、アングロサクソンは勝って来た」という岡崎氏の決め科白に対して、アホな県知事が「その場しのぎの性善説」だと言っていたが、それこそ、その場しのぎの性善説だろう。百年2百年のスパンで歴史を観察できずに、フラフラとあっちにつきこっちに付きと論じているのが朝日流なんだから。この連中は、ワンパターンの「米国批判」と「アジアとの連携」というメディア受けする二つのキーワードで世間を思考停止に追いやっているだけ。

 岡崎氏の、アメリカとくっついていさえすれば良いんだという論法も、実は結構乱暴なもので、本当はいろんなエクスキューズが付いて、その論が成り立つんだけど、この話をしなきゃならん相手のレベルがあまりにも低すぎるせいで、そのエクスキューズの話がなかなか出来ないんですよね。

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2004.02.22

そしてママは戦場に散った

 土曜15時半、頑張って起きる。夕方、池袋でオフ一件。溜まっていたNWJを持って電車に乗る。お台場の某所にて怪しげなイベントが開かれるたびにオフがあるよな気がするのは偶然だろう。
 22時半帰宅。次男を風呂に入れてパソコンの前に。出掛けている間に2ちゃんのマス板にまた変なタイトルのスレが立っている _| ̄|○
 せめてこの次、あたしのスレをマスコミ板に立てる時には、私の固有名詞は抜きで「田中康夫翼賛報道を斬る!」くらいにして欲しいぞ。あたしの固有名詞さえ入っていなければ、自作自演だなんだと揶揄されんで済むから。

※ スカパー朝日パックイン

 ますますデムパ度を高めるパックインをビデオで観る。昨日の電波発言。

11時37分
「自公連立をして、宗教的権力が政治にどんどん出てくると、宗教の方が上になってくるというのは、民主主義の否定どころか中世ですよ」元帥弁。 

 正直、好ましい現象で無いことは当然のことだけど、ヨーロッパなんて、そもそも政党名に「キリスト教うんたら」と付いた政党が連立を組んでいる所は珍しくもない。それに、誰がなんと言っても、学会が選挙を勝ち抜いて政治家を議会に送り出しているという事実はいかんともしがたい。われわれが民主主義を戴く以上は、公明党の存在を否定することこそが、民主主義の否定に他ならない。悔しければ、公明抜きの政権を創れば良いだけの話でしょう。つまり、これは公明や創価学会や自民党に当たるべき話では無く、ふがいない有権者を批判すべきことだと思う。

11時46分
「(国会討論で)菅さんが前のフランス大使の小倉和夫氏が書いた『日本外交の過誤』という本を読んだかと? と訊いたら(小泉さんは)読んでないということで済ませてしまう。国民の代表である総理がそれを読んでいないということは、ある意味で恥じらいを持って語らなければならないことではないのか」テロ朝コメンテーター・川村晃司

 あの小倉和夫を持ち上げるなんて信じられない。あ、その前に、「日本外交の過誤」は、小倉和夫氏が書いたものじゃない。これは吉田茂が外務省に15年戦争の過ちを検証させた機密文書のことであって、小倉和夫氏の書いた本は、「吉田茂の自問」です。そして、その小倉和夫なる、朝日御用達外交官がどういう人物かは、長くなるので、今日の日記の最後に引用します。

12時50分
「金正日体制というのは、他人の国の体制じゃないですか。基本的にその国の人が決めるべき問題でしょ?」 今日の新しいデムパ・キャラ 升味佐江子・弁護士・自由人権協会理事

 元帥も「そう」と頷いていたけれど、私はこの発想に強く抗議します。ナチス・ドイツをして「ナチス体制というのは、他人の国の体制じゃないですか。基本的にその国の人が決めるべき問題でしょ?」なんてことを、今言ったらはっ倒されるぞ。なぜこんな歪んだ独り善がりな発想が堂々と、わが国で金正日体制に対してまかり通るんだろう。
 何より、金正日体制を支えて来た最大の功労者は、あの収容所列島に暮らす2千万の国民ではなく、日本から資金を送り続けた人々だった。それを黙認したわれわれ日本人に、あの国の現状を看過することは断じて許されない。

※ 石破長官、空自機で地元鳥取から千歳入り 経費47万円

 空自の定期便に乗って移動したということで、目くじら立てるな。東京でバイトするためにヨタな公務を入れる何処かの県知事さんと比較しても何ら問題は無い。ていうか、出征する自衛官を壮行するために長官の行動に齟齬があっては困るわけで、自衛隊機の使用は当たり前のこと。
 しかし、私がこの問題で言いたいのはメディア批判じゃない。かつて、防衛庁長官職に精進し過ぎた故に、地元で草刈りの暇もなく現職大臣として落選した不運な人がいらした。とは言え、石破長官、貴方が今担っている重責を考えるならば、そもそも大臣在任中にお国入りなどすべきでは無かった。イラクへ派遣される幹部自衛官の一体誰が、せめて一度故郷へ帰って墓参りでもしておこうか、などと考える余裕があっただろうか? 身の律し方を覚えなさい。

※ SLBM発射失敗 露の大規模演習、的はずれた

 ちょっと情報が錯綜しているので、実際に何が起こったのか確定するのは難しいのですが、とにかく発射実験は失敗し、それも一発では無かったらしく、原因は複雑多岐に渡るらしい。これで私が心配しているのは、こんな使い物にならないシステム、逆に不意に誤射される心配は無いんだろうか。たとえば発射シークエンスの訓練が、なぜか実射モードになっていたり、いつかCNNを捻ったら、米本土の何処かでロシアの核ミサイルが爆発したらしいなんてことが起こりうるかも知れない。

※ ルーミー(ルームメイト)

 電車内で読んだニューズウィークの2月11号、この号のピーター・タスカのコラムもなかなか面白いんですが、これはまた明日にでも。

 ジェシカ・リンチの告白本のパブリシティがあるんですが、これがなかなか悲しい物語が載っているんですよ。あの時、彼女と一緒にハンビーに乗っていた女性兵士に、ロリ・パイエストウ( Lori Piestewa )というホピ族出身のシングルマザーがいた。アリゾナ州テューバシティ出身のホピ族にとっては、仕事などほとんどなく、4歳の男の子と3歳の女の子を祖母に預けて軍隊の給料で彼女は二人の子供を育てていた。タフで有能で、よく訓練された女性兵士だったが、認識票の下には暖かい心があった。
 2002年3月、二人はテキサス州フォーブリス陸軍基地の女性兵舎で同室(ルーミー)となった。ジェシカは、この人なら頼れると思い、二人はすぐ意気投合した。やがて507工兵中隊に前線への出撃命令が下った。ロリは前線へ行く必要はなかった。肩を負傷して出征免除の許可を得ていたからだ。だがロリはジェシカに言った「あなたが行かなくてはならないのなら、私も行かなくては」。そして507工兵中隊の兵士82人はクウェートへと出発した。

 彼女らが、迂回するはずだったナシリアへと迷い込んでしまう下りは、戦場におけるごく些細でありがちなミスでしかない。150キロにも及ぶ隊列は、時速20キロでのろのろと進むが、砂漠での運転経験のある兵士など皆無で、何度もトラックが立ち往生し、レッカー車が行き交う。出発後3日目には、疲れ切った部隊はゾンビ集団と化し、全く隊列を保てなくなる。ジェシカが乗っていたトラックも、遂にギア・ボックスが折れて身動き取れなくなる。
 その時、疲れ果てたジェシカの耳に「こっちに乗るのよ! ルーミー」という声が響いた。ハンビーを運転していたロイが追いついたのだ。ジェシカは、荷物とライフルを掴んで後部席に飛び乗った。

 さてここから。われわはいかにも砂漠の一本道で襲撃を受けたように勘違いしていたけれど、実際は、その迷子の隊列は街の灯りを本隊の灯りと錯覚し、ナシリアの町中へと侵入してしまい、周囲は映画ブラックホーク・ダウンの状況と化す。彼女らが衝突したトレーラーも、イラク軍ともゲリラとも解らない、とにかく敵が意図して置いた代物だった。ナシリアでの市街戦からの脱出行は一時間にも及んだ。敵の弾丸がついにタイヤをパンクさせ、ロリはハンドルの制御を失い、トレーラーに激突した。
 ロリは頭部に重傷を負い、ジェシカと供にイラク軍の捕虜になったが、結局還らぬ人となった。そして、この戦争に於いて、合衆国軍初のシングルマザーの戦死者となった。

ググって出てきた彼女関係のニュース。
http://www.azcentral.com/arizonarepublic/news/articles/0420piestewabio17.html
http://www.indianz.com/News/show.asp?ID=2003/04/07/piestewa

* 小倉和夫ってこんなひとです。

【 外務省管轄下の政府機関(現在は独立行政法人)国際交流基金が今年一月末、米側の社会科学研究評議会に人選などをゆだねてワシントンで開いた「記憶・和解とアジア太平洋地域の安全保障」と題する連続セミナーも、そうした傾向が顕著だった。日本人参加者も日本を被告席において、糾弾するという姿勢が大多数で、国会でも「日本の贖罪(しょくざい)意識を売り物にしている人ばかり」(参院自民党・谷川秀善議員)という批判が出て、川口順子外相も人選に問題があったことを認めたほどである。

 国際交流基金というのは政府の資金で日本の実情や主張を日本を利する形で対外的にアピールすることを任務とする公的機関のはずなのだが、今回ことさら気になる動きがあった。フランス大使だった小倉和夫氏が外務省からの天下りでこの十月、同基金の理事長に就任したことである。小倉氏といえば、長年、日米同盟への懐疑を表明し、中国や南北朝鮮を含むアジアとの連帯を訴えてきた異色の官僚だからだ。

 小倉氏は一連の著作で日本の過去の反省や戦後風の平和主義の重要性をしきりと説く。まさに工藤雪枝氏が批判する「特殊な国家観」なのだ。そして小倉氏はそんな特殊性を実証するかのごとく、国際交流基金の理事長就任直後、朝日新聞のアジアネットワークという組織の社外委員にもなったのである。】【緯度経度】なお居座る「自虐派」日本人 ワシントン・古森義久 [2003年10月26日 産経新聞東京朝刊] 】

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2004.02.21

アメリカ人はBSE騒動をどう見ているのか?

※ 「5日間食料なしで戦える兵士」開発プロジェクトに取り組む米国防総省

 実はアフガン戦争の以前から、米軍はこの手の、ある種のプロテイン飲料を、背中のパックに注入してチューブで補給できるような装置を開発して実戦投入しているんですよね。第三世界でゲリラ掃討に当たっている部隊の写真に何気なく写っていたりした。

※ 黄色いハンカチ運動に「異議」毎日

なんか毎日新聞は、山田洋次監督まで担いで、盛んに批判キャンペーンを張っているんだが、「黄色いハンカチ」って、著作権でもあったのだろうか? だったら、アメリカの町々に飾ってある黄色いスカーフにもいちゃもんつけなきゃね。

※ 出版業界、線香花火の最期のひと咲きのごとき……

 茶川賞が授賞式までニュースになったのは初めてでしょうね。やれやれ……。産経新聞で、民俗学者の大月氏が、極めて辛辣な批判を書いていたけれど、全く同感です。アホらしいったらありゃしない。しかし今回の受賞騒ぎでとりわけ不思議で不毛なのは、誰も肝心の作品の話をしないんだよね(~_~;)。かく言う私も少女に毛が生えたよな連中の作文を読む気などさらさらありませんが。
 この業界の末期的な所は、誰もが本音ではバカバカしいと思っているのに、それを表では言わずに御輿に乗るしか無いと諦めきっている所ですよね。表現者がそんな後ろ向きな態度でどうするよ。

※ 女教師が牛丼屋でバイト

 気持ちは解るよねぇ。美術教師だったそうですが、教師というのは、割と達成感の希薄な仕事でして、これが五教科担当ならまだしも、生徒を志望校に合格させるとかが内的動機付けに寄与してくれるけれども、美術や音楽だと、他に動機を探すしかない。
 ただまあ、公務員には職務専念義務というのがありまして、ええっ!? そんなのがあったんかいな!? という貴方はバイト三昧のどこぞの県知事に毒されすぎです。実は公務員のバイトは懲戒処分の対象です。特別職という身分に胡座をかいてしたい放題するアホな奴もいるけれど、本来は本業に専念して頂かなければならないことです。
 ただ何より驚くのは、いかに美術教師とはいえ、外でバイトなんかしている暇があったということです。

※ 訃報:元通産相の山中貞則衆院議員

 この前、選挙したばっかだぞ。そんな状態にあったのなら、立候補なんかすべきじゃないだろう。日本の税制に大きな貢献をしたと思うけれど、彼は議席に連綿とすることで明らかに晩節を汚した。それにしても、後継には誰が立つんだろう。全然名前が聞こえてこないんだが。

※ 教諭の差別的発言で女児不登校、校長が自殺…奈良

これは、問題の担任と話をした後の自殺らしいんですが、たぶん校長の要求に担任が首を振らなかったということでしょう。公務員の身分保障がどうのこうのともうくどいこと言わないけれど、担任を外して処分するという程度のことすら、校長ひとりでは任が重いんですよね。国歌の伴走を拒否する音楽教師に職務命令出した程度で弁護士が出てくるし、合掌。この国の教育改革は、まずは管理職の裁量拡大から始めなきゃだめでしょう。まずは懲戒権を大幅に拡大しないと。

※ 牛丼を国民から奪った官僚の欺瞞
「BSE問題でアメリカに全頭検査を求める日本の対応は過去の失態を挽回したい政府のパフォーマンスだ」NWJ

 日本学者のエドワード・J・リンカーン博士が、表記のタイトルで、刺激的なことをNW日本版で書いています。目次を捲った次の頁のコラムなので、書店に行く機会があったらぜひ読んで下さい。
 このNWJの巻頭コラムは、いつも日本通の学者が持ち回りで、意図的に日本を挑発するようなコラムを書いたりするので時々面白いんですが、著者のBSE問題での日本批判は、ああアメリカ人はこの問題をこんなふうに見ているんだと理解できる点で、非常に面白いコラムになっています。
 彼によると、全頭検査に科学的根拠は無く、日本が唯一生後21ヵ月で確認した感染牛も、世界動物健康機関は確認していない、つまり眉唾だと隠喩した上で、アメリカでは9割が生後30ヵ月以内に食肉処理されるから、そもそも全頭検査は意味がないし、従って、感染症が発症した牛(30ヵ月程度はしないと検査に引っ掛からない)がスクリーニングに引っ掛かることは無いと胸を張り、日本の全頭検査要求は、過去の狂牛病の失態を挽回しようとする役人が点取りで、国内の生産者保護に躍起になっているに過ぎないと喝破している。

 でもね、9割は30ヵ月以内に食肉処理されていると言いながら、発見された牛は30ヵ月をとうに過ぎていた残りの1割に属していた。しかもその肉は、検査結果が出る前に、ハンバーガー用のミンチ肉として出荷され、アメリカ人の胃袋に収まったことが知られている。
 生産者保護というのも変な話で、他のテーマならそういう事態もあり得るでしょうが、今国内の畜産農家は、とても応じきれない需要に悲鳴を上げている。
 もともと日本の畜産業界は、そんなに儲けが大きいわけじゃない。それがそんなに美味しい商売なら、何も鹿児島や和歌山三重辺りの田舎でブランド牛なんか生産してませんよ。とっくに他の産地に生産地をの名声を奪われているでしょう。余所でやってもたいして金にならんからうちの田舎なんかで生産している。
 しかも今回ばかりは、これは消費者を納得させるに十分な理由を外務省も農水省も、見出せないというのが本音でしょう。珍しく消費者保護で役場が動いたケース。たとえば筆者は、鶏肉も取り上げて輸入禁止はけしからんと言うけれど、そんなもの外交は相互主義であって、たかだか10数トンしか入らない日本の牛肉をつい昨日まで禁輸していたのは他ならぬアメリカなわけで、少なくともこちらの都合で、輸入禁止の基準を設けたわけじゃない。
 やり方としては、全頭検査に金を掛けるよりは、解体時点で危険部位をきちんと取り除けるような処理設備の更新に金と人手を掛けるべきだとは思うけれども、それにしても、ここまでずぼらだったアメリカの対応が、処理技術の向上に絞られたとしても、日本の消費者が満足するレベルまで整うには、相当な時間を要するでしょう。

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2004.02.20

どいつもこいつも税金で小銭稼ぎ

 木曜、冒険作家クラブ幹事会。昨夜夜半を過ぎてデザイナーから届いた冒険作家クラブのウェッブサイトのサンプルを見せる。大いにうけた。この手の集団のサイトというと、だいたいは会の理念を説き、メンバーの名前を紹介する程度だが、ブログ風の作りにして毎週、会員のトップ頁にコラムをアップロードすることにする。まだまだ一合目に取り付こうという段階。先は長い。

※ 日垣隆、税金にたかる。
http://members.goo.ne.jp/home/tuigeki↑ここの追撃さんのサイトのバックナンバーのコーナーで事件の概要を読めます。

http://www.ne.jp/asahi/eiji/home/main/200306higaki.htm
↑ちなみに本件に関する私の見解は、ここにある議事録流用事件の頁に書いておきました。
 この出来事を知った時には、正直、日垣さんらしいなと思ったけれど、まあ、田中康夫の周囲にいるのは、こういう連中ばかりだから。あの程度の人徳の人間には、その程度の人間しか寄ってこないということです。

 実は、昨日の日刊スポーツのサイトで、康夫ちゃんがスキー王国キャンペーンで、編集部を訪れましたというアホらしいパブリシティが載っていました。今日のペーパー版に載るのかな。もう2月も下旬ですよ。こんな時期にスキーに来てくれなんてキャンペーンを張る意味自体が無い。
 思い起こせば、康夫ちゃんが月勤8日で、民主党の支援に走り回っていた頃、5日間、東京に張りついていた時にも、池袋で、たった一時間のイベントを入れて、旅費を出させている。このとても愉快なキャンペーンは、今や田中康夫にとって、長野から東京他へ出るための打ち出の小槌と化している。
 議会は、来年度のあらゆるイベント予算を削除しなさい。こんな身勝手な行動で税金を無駄遣いさせるな。

※ 知的障害者、全県で脱施設を 宮城(朝日)

 田中県政が誕生した時には、長野でこそ先行するだろうと期待したけれど、まんまと他県に先を越されましたね。私は田中県政が誕生した頃から、これからは「ノーマライゼーション」だと説いて来たのに、この知事さんは、ハコモノを建て替えることにしか興味を示さなかった。

※ ダンプのタイヤ外れ直撃、歩道の3歳男児が死亡

これは突然破断したわけじゃなく、8本あるボルトの何本かは、ずっと前に折れていたのに、それに気付かず走り続けてこういう事故になったらしい。
 状況としてはありうるんでしょうけれど、私はこの手のタイヤに纏わる事故の原因の裏側には、間違いなく、業界の常態と化している過積載があると思います。

※ 陸自、医療支援を開始 3医官、病院で助言 サマワ

 相変わらず、地代交渉が続いているみたいで、マスコミに部族長が答えたり、実際にその土地を持っている本人が、「勝手に測量の杭が打たれている!」と騒ぐシーンが映されたりする。むこうでは、地主本人じゃなく部族長と交渉すれば良いので、そういう事態もあり得ることなのだそうですが、これ、ニュースを見る度に思うんだけど、明らかに日本のメディアが煽ってますよね。そりゃ部族長だって、周囲が見ている手前、威張っても見せなきゃならない。そうすると、話はどんどんエスカレートして行く。
 その内、この連中は平然とテロを煽り始めるんじゃなかろうかという気がする。彼らに自重するだけの理性が無いのであれば、国外犯も対象にした法律を作って取材規制するしか無いんじゃなかろうか。

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2004.02.19

日露戦争100周年

 水曜、22時起床、2時から6時前まで次男を抱いて過ごす羽目に(>_<)。寝たなと思って3度、ベッドに置いてみたが、いずれも失敗。脳内において極めて精密な加速時計が抱っこスイッチと連動しているみたい。さすがに5キロもの人体を抱え続けるのはしんどい。しょうがないんで、ディスカバリーchを見る。「三畳紀の巨大生物」を見る。DC-9ほどものサイズの魚竜化石を掘り出す。舞台はカナダのバッドランドで、主人公は女性の学者なんだが、国立科学博物館の真鍋博士、恐らく真鍋真先生のことだと思うが、発掘作業に参加していて結構長い時間解説が流れる。こういう時、日本人学者の説明はたとえ英語でもだいたい更に吹き替えが入るんだが(日本だと字幕スーパーだが、文盲度が高い欧米では吹き替えになる)、まんま流れるんだよね。珍しい。
 朝一でコンビニに出掛けて週刊文春をゲットして康夫ちゃんの週刊誌辞令の記事をコピーし、発売日が明日の長野へ送る約束があったのだが疲れてそのまま寝る。女房に買いに行かせる。
 12時、やっと起きて(寝過ぎだってば!)、記事を読む。文春よ、康夫ちゃんの100パーセント売り込みとはいえ、今どきこの脳天気なマンセーは無いだろう _| ̄|○
 EOSで撮影してJPEG編集後、無事送信する。その後も二時間次男を抱きっ放しで日記が大幅に遅れる。
 長野県議会には、その内、田中は自滅するよ、と呑気に構えている人もいるらしいが、そんなわけ無いじゃない。自滅を言うなら、この泥船はとっくに湖の底に沈んでいる。ところが、水面には、「マスコミ」というとびきり偏った偏向フィルターが張ってあって、それ越しに水底を透かしてみると、単なる泥船が金ぴかに見えてしかもスイスイ水面を走っているように錯覚させるわけだ。

※ 日本サッカー辛勝

 筑紫さんは昨日の多事争論で「諦めない勇気を貰った」とか言っていたが、そんな場合じゃないだろう。いくら欧米の倶楽部サッカーで経験を積んでいるとはいえ、たかだかオマーンを相手にホームでこんなに苦戦してどうするよ。

※ NHKその時歴史は 日露戦争記念

 産経新聞に、ここ2週間ほど、日露戦争に関する優れた特集記事が連載されていました。それを読んでいて感じたのは、あの戦争は勝つべくして勝ったんだなと思いましたね。逆に太平洋戦争は負けるべくして負けた闘いだった。
 ただ、私がそれでも「辛勝だった」と言うのは、日露戦争に於けるあらゆる局面において、恐らくはどのピースが欠けても日本は負けていた。もし山本権兵衛が西郷に加勢しようと薩摩に帰り、そのまま戦に参加していたなら(西郷に説得されて軍学校に帰ったことになつている)、帝国海軍がその後急速に近代化することは無かったし、当時、アメリカの世論がロシア寄りだったことを理由に渡米を固辞した金子堅太郎の努力が無ければ、あるいは村田銃と下瀬火薬が無ければ……。つまりはどの要素が一つでも欠けていたら、たぶん日本の勝利はなかったでしょう。もちろん言うまでもなく、最大の功績者は、薩摩閥です(^_-)/ 逆に足を引っ張ったのは(以下略)……。近代戦争において、ひとつの群落の出身者がこれほど多数貢献した事例というのは、世界史的に希有な現象だと思いますね。太平洋戦争で日本が負けたのは、海軍がその後○×閥へと変貌したからです(~_~;)。
 しっかし、日露戦争をして敵失で勝ったなんていう輩はいったいどんな歴史を学んできたんだろう。

※ 駅の電気、パソコンで無断拝借…会社員を書類送検へ 読売

 これが酷いのは、ほんの5分間拝借したところで鉄道警察隊員に発見されたということです。権力の濫用以外の何ものでもなく、強く抗議したい。警察は違法行為なら何でもかんでも逮捕すりゃいいってもんじゃないんです。せいぜい説諭で済ますべきことは山程あって、こんなことにエネルギーを割くことが、市民のためになるわけじゃない。

※ 米BSE牛は「へたり牛」でなかった?…関係者ら証言
テロ朝Nステにて、先週放送事故があって放映されなかったアメリカからのレポートで、「へたり牛じゃない、元気に歩いていたよ」という衝撃的な証言が明らかになったわけですが、あんな国でも当然、食の安全を追求している人々はいるわけで、ただ日本と違うのは、どうもこの頃、この手の消費者団体てアメリカじゃ元気が無いんだな。生産団体の方が圧倒的に強い。

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2004.02.18

鳥インフルエンザの先に来るもの

 次男、やっと視線が合うようになり、ビシバシとアイコンタクトを決める。指しゃぶりを覚え、時々狂ったように指をしゃぶっている。一皮剥けた感じだ。

※ 昨日の勝谷氏の日記より。
【 キチガイが独裁者として君臨している組織の特徴は「何をするかわからない」ということである。私たちはそのことをわかっているはずだが実際にやられて見るとつい思わぬ反応をしがちだ。そしてそういう場合の反応こそが実はその人間の深奥に眠っている価値観の鏡なのである。冒頭の一節で《 長 野 》のことを思う人は多いであろうが私がいいたいのは……】

 うーん(~_~;)。やはりこんなにおいしいネタは突っ込まずにはおられない。あ、ちなみに原文では、《北朝鮮》となっていたかもぉ。

※ 防衛庁に迫撃弾

 これ、発射地点から目標までの距離が錯綜しているんですが、500メートルから800メートルまでテレビ局によって差がある。しかしたかだか 5、600メートルの、あんなにでかい的を外しちゃ話にならんだろう、過激派さんよ。
 で、防衛庁が、警察の立ち入りを拒否しているそうなのですが、法理論としてはありうるんですよ。防衛庁の敷地内で発生した事件は警務隊の領分ですから。それが警務隊の手によって発見されて、じゃあ外から飛んで来たと推定されて初めて警察の領分になる。

*6時4分 テロ朝朝刊瓦版
「制服組は非常に律しているけれど、むしろ内局、シビリアンがはしゃいでやがってほんとにみっともない。」勝ちゃん弁。

 このニュースで突然こういう話を始めたんですが、この人、こういう言い方好きですよね。誰それは立派だけど何それがいかんと。でこの場合、自衛隊の悪口は言えないから、でも誰かのせいにしないと大好きな罵詈雑言を言えないからこういう物言いになるわけです。何の根拠も上げずに単なる印象論で。ま、朝っぱらから「はしゃいでやがって……」も無いだろうと思うが。こんな汚い言葉、よく視聴者から抗議が来ないものだと思いますね。

 で、警務隊が捜査することに実は違法性は無いんですよ。「自衛隊の中で殺人事件が起こったら警務隊が扱うのか?」(7時29分)と大谷さんが怒ってらっしゃいましたけど、その通りです。殺人事件まで至らなくても、隊内での切った張ったは珍しくなく、今日までそれは警務隊が処理して来た。警務隊の捜査で刑事相当となったら司法警察に渡してきたんですから。
 あんたら、占領時代、MPがどれだけ強大な権限を持っていたか考えてご覧なさい。警務隊なんて、正門の外で仕事しない分、他国軍隊のMPと比較してその権限は知れている。

※ 大分のチャボ、鳥インフルエンザ確認 H5型のウイルス

 これで非常に心配なのは、出水市に飛来する鶴なんですね。もしここに感染が発生したら、極東で渡りしている数万羽の鶴は全滅するでしょう。もう20年くらい前から、出水の鶴は集中しすぎだから、疫病が発生したら大変なことになる。餌付けは止めるべきだという意見がずっとあった。今度こそ真剣に考えて欲しいですね。

※ ケリー氏、ウィスコンシン州予備選でも勝利確実な情勢
 日本のメディアはとても嬉しそうに、ブッシュの支持率よりケリーの支持率の方が高いことを報じますが、そんなの当たり前の話で、朝から晩まで民主党の指名候補争いを報じていれば、視聴者の思考がどっちに偏るかは明かで、まったく意味の無いのがこの時点での世論調査の常です。
 私は今でもブッシュの楽勝だろうと思っています。その根拠は、ことイラクの開戦に関しては、ブッシュもケリー(開戦を支持した)も50歩100歩で、一対一の闘いになったら、イラク問題はほとんど争点にならないと思うからです。もっぱら焦点になるのは、第一に経済、第二に経済、第三に経済でしょう。選挙時点で経済が傾いていれば、ブッシュの再選は危ういけれど、現状ではほとんどその心配はない。

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2004.02.17

この戦争は駄目かも

※ 世界報道写真コンテストhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040213-00000282-kyodo-ent

 ピュリッツァー賞記者が撮影した写真で、ぼけているし、フレームも決して誉められたものではないけれど、一枚の写真が物語りを持つ瞬間ですね。
 一瞬、アメリカ国民が反戦へと大きく軌道修正するきっかけとなった、ベトナム戦争のあんな写真やこんな写真を思い出しましたよ。
 打ちのめされるような写真です。ほとんど1年前に撮られた写真だけど、私は昨日初めて、この戦争は駄目かも知れないと思った。

※ ハンセン病元患者 宿泊拒否ホテル廃業

 親会社は「最大の謝罪」とか言っているんですが、アグネス絡みで突然廃刊となった講談社の某雑誌のことを思い出しましたね。
 ま、客の入りがぱったり途絶えて、会社側は、従業員に対して廃業する良い口実が出来たというのが本音でしょう。

※ 川口外相、日朝交渉は今後も田中・藪中体制

 拉致家族会が田中審議官を外せとか言っているんですが、その必要は無いでしょう。外交官にもいろんな性格の人がいて、この人は見るからに華が無いひとですね。朴訥として、感情を決して顔に出さない。極めて理想的なネゴシエーターです。
 彼が抱えている問題、あるいは直面した問題というのは、これまで日本の外交官が滅多に経験しなかったことです。国民から説明責任を求められたことは無かったし、個人の人権に関わり、しかもそれをメディアが注視しているなんていうことも無かった。
 そんな異常な状況下で、彼が何か決定的なミスを犯したかと言えば決してそんなことはない。いずれも箸の上げ下ろし並みの些末なことばかりです。それをいろんなルートで第三者が介在してくるから、なおおかしくなるし、何か隠し事をしているんじゃないか? 勘ぐられる。外交官なんですから隠し事をするのは当たり前です。最終的に結果を出せば良い。
 彼にとっての不幸は、外務省の目的は拉致被害者の帰国ではなく国交樹立にあったのに、国民も政治家もそんなことはどうでも良かった。戦略目標の軌道修正を強いられたことに気付くのが遅かったという程度です。

※ 知事転入問題で長野市の再照会
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/nagano/news004.htm

 この問題の焦点は、泰阜村の村長さんが、居住の実態があると強弁していることでして、もちろんそんな実態は無いわけです。ことは住民票の問題と、選挙人登録という今二つのポイントで進行中でして、これは、たぶん康夫ちゃんと村長さん二人して、公職選挙法に抵触しているんじゃないかと思いますね。何しろ居住の実態が無い所で、選挙人としての偽装登録を村長自ら斡旋しているわけで、本来なら、二人とも逮捕されているべきでは無かろうかと思うんですが。これ、刑事告発したら面白いことになりますよ。

 実は、昨日、長野県庁ではちょっとした珍事がありまして、それは、元信大教授が康夫ちゃんの記者会見に乗り込んで行って、最前列に陣取って最初から挙手し続けたにも拘わらず、カワードな知事さんは最後まで指名せずにトンズラしたという事件がありました。

その長先生の怒りのコメントがここにあります。
http://www.avis.ne.jp/~cho/chka.html
ちなみに昨日の会見テキスト
http://www.pref.nagano.jp/hisyo/press/20040216n.htm

でまあ、昨日の珍事は、行政が会見を仕切ることの問題点を見事にさらけ出したと言えますが、この会見録を読んでもまあ酷いもんですな。大人の台詞じゃない。記者の質問に誠実に答えている部分は何ひとつとて無い。田中康夫悦び組の業界関係者を連れて行って、あんたたちが送り込んだ男が、いかに出鱈目やっているかをぜひ見せてやりたいものです。

 そんな夜郎自大な知事さんに、今日の産経新聞・櫻田淳氏の「正論」から、以下の言葉を捧げます。
【 ニコロ・マキャベリが断じたように、君主、すなわち「統治」層の最たる不徳は、世の人々の軽蔑を招くことなのである。】

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2004.02.16

市町村自治を奪うコモンズの正体

 注。今朝、ここに日記をアップしようとしたら、なんと、メンテ中。ブログなんて毎日使う代物なのに、このサーバー、やたら不安定なんですよね。

 日曜、14時半起き、すぐ書店に出掛けて、自宅内行方不明の資料を探すがぺんぺん草も生えとらん。がっかり。19時、金曜から実家へ帰っていた家族、帰ってくる。賑やかになる。

※ 日本テレビ:「マネーの虎」 サブリミナルの疑い

 挟まれた福沢諭吉の絵は、0.2秒、30コマ中6コマという話ですが、うーん、微妙な所だろうなぁ。サブリミナルと言って良いかどうかは個々人程度の差がありますよね。この程度でも許せない視聴者はいるだろうし。ただ不思議なのは、テレビ業界人って、どうしてこんなくだらんお遊びに拘るんだろう。

※ 海自隊の護衛艦、いかりチェーン切れ漂流
 【海上自衛隊呉地方総監部は15日、呉港沖合で停泊中の護衛艦「せとゆき」(3050トン)を係留していたブイのいかりのチェーンが切れ、同艦が約800メートル漂流したと発表した。自力航行して呉基地に着き、乗員約130人らにけがはなかった。】日刊スポーツ

 まあ、土曜は西日本では春の嵐が吹き荒れたから、それで過負荷が掛かったんだろうけれど、それにしても直径7センチもの鉄のチェーンがどうやって切れるだろう。
 こういう天気でしかも週末だと、港は軍艦で大賑わいで沖泊めの船も増えてくるだろうけれど、係留方法を再検討する必要があるかも知れないですね。
 しかし、日刊スポーツよ、「海自隊」は無いだろう。「海自」で十分。

※ 鹿県知事選 溝口議長擁立の動き
 【 県議会議長の溝口宏二氏(68)=姶良郡区、8期目=の擁立に向け調整に入った。溝口氏も前向きに意向を固めつつあり、近く表明するとみられる。】南日本新聞

 やれやれ。2期目3期目はまたも日本最高齢知事だね。

※ 宮沢喜一 日曜朝CX報道2001

 経済に関して喋らせるとまだまだ頭脳明晰なんだよね。ただそれも、日本経済に関係ない問題で評論家としては良いことを言うというレベルで、所詮この人は評論家だったんだよね。

※ 「知事越権」監査請求へ/公的個人認証で/strong>
http://mytown.asahi.com/nagano/news02.asp?kiji=4030

 公的個人認証とは何かと言えば、住基ネットを利用してパスポートの申請等をしようという、まあ住基ネットをいよいよ使えるようにしようという計画の一環です。とは言え、まだたいしたことは出来ないし使い勝手も悪い。
 当然、長野だけは入っていない。このサービスのスタート時、康夫ちゃんは記者から突っ込まれて、「だって誰も不便だと言って来ないから、必要ないんだろう」みたいなことを言ってました。
 昨日のテロ朝サンプロで、横浜の中田市長が、マンション問題で奮闘する姿をれいによってやたら格好良く描いて、しまいには、どうして康夫ちゃんに出来ないんだろう、そら人徳が無いからだのオチまで付けてましたが、行政の大部分というのは、実は市町村が窓口です。
 この三年間、ずっと私が康夫ちゃんの長野県政に関して主張して来たことは、彼の行政観の中に、「分権」なんてものは微塵も無いという事実です。極端な話、市町村の箸の上げ下ろしから、日本国の外交まで俺にやらせろ(~_~;)というのが、この我が儘坊やの県庁集権の本音です。
 だからこそ、広域合併なんてやられて、体力も知恵もある大きな市が誕生されては困るんです。県の出番が無くなるから。彼が市町村合併に反対する本音はそこです。

 このニュースにあるように、ただ一県だけでそのサービスが受けられないというのは、明らかに県の怠慢であり、法令違反なわけです。所がまあこの人は、住民票の件にしても、自分一人は治外法権だと思っているわけですね。じゃあ刑務所の塀の外側か内側かを決める要素は何かと言えば、マスコミなわけです。マスコミが勝手に人民裁判を開いて、誰それを反中央、反権力のヒーローに祭り上げている内は、刑務所の塀の外側を歩いていると言える。
 そもそもこの問題は、住基ネット批判自体が越権行為なわけですね。市町村の問題に首を突っ込んでいちゃもん付けたものだから引っ込みが着かなくなった。

 実はその朝日の記事には前後して、「現行条例廃止に委員反発/まちづくり条例案 」というのもあります。
 横浜もそうだけれど、町造りなんてのは、市町村単位で特色を出すべきレベルの問題なのに、突然知事自身が全ての任命権を持つ条例案を投網で掛けようとしてきた。
 あんた、「コモンズ」を全く勘違いしているよ。本来のコモンズは「入会」とか「共有」とか、緩やかな価値観の共有を言っていたはずのに、このまちづくり条例案なんて、中身を見ると、隅から隅まで、単なる田中康夫のエゴで県下を統制します、俺のセンスにみんな従え、他の価値観の存在は許さないという、コモンズというよりナンセンス。ただのセンスの画一化、その強制に過ぎないじゃないか。
 こんなことを県議会が認めるとしたら、県下の市町村は永遠に自立なんか出来ませんよ。

 今朝方、ちょっと仕事関係で、都庁のウェッブサイトを調べたんですね。
http://www.metro.tokyo.jp/

 そしたら、まあ凄まじい仕事量ですね。更新履歴をちょっと見て下さい。毎日毎日、こんなにも膨大な情報を発信している。長野県庁の一ヶ月分の仕事を一日で片づけている。どこぞの県みたいに、赤字のボールドで知事マターの宣伝に励むようなみっともないこともしない。
 仕事をしない度においては、長野県知事と東京都知事は、全くいい互角の勝負ですが(~_~;)、さすがに、長野は余計なことをすると知事は嫉妬するから仕事量の全体が減る一方だけれど、都庁は、知事は都政に何の感心も示さないから意欲ある職員で淡々と回っていくという実像が見えて面白いものです。

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2004.02.15

秘密結社

あるはずの資料が出てこない。ヘトヘト且つ、結構落ち込む。あれだけ重宝した資料で、しかもしょっちゅう行方不明になったけれどその度に探し出せたのに、今度こそ出てこない。激しく鬱になって落ち込む。

※ 隕石バブル

昨夜、ヒストリーchで「K-19」の真実を見た後NHKに切り替えたら隕石ハンターの番組をやってました。
 確かつい先週の日テレの日曜の番組も隕石ハンターでしたよね。日テレもNHKでも、パラサイト隕石に一喜一憂するのが面白かったですけれど、ダイヤモンド・カッターで中を切って断面を見るまでは、それがパラサイト隕石かどうか解らないというのがギャンブル。まあ見てて思ったのは、これチューリップ相場と何処が違うんでしょうね。

※ SKULL & BONES CBSドキュメント

 髑髏クラブとでも言えば良いのか、イエール大の秘密結社で毎年最上級生が15人しか加盟を認められない。存命するOBは800人くらいで、皆政府の要職に就いている。
 恐らく大学の秘密結社としては、一番影響力があるだろうと言われている。もちろんブッシュもそのメンバーで、なんと民主党のケリーですらここの出身。ケリーは、在学当時から、いずれ政界へ出るだろうと噂されていたほどの大物ぶりだったそうですが、ブッシュはみんな知っての通りの落ちこぼれで、親のコネがなきゃ、絶対入学すら出来なかっただろうと言われている。でも人間的にはどことなくブッシュの方が親近感が持てるか不思議ですね。
 クリントンも、学籍優秀な田舎者だったけれど、今いち、若くして頭が良かったというのは、信用できない部分がある。もっとも、大統領になってもやっぱりアホだったというブッシュも困りものですが。

※ IP電話傍受の実現に技術的な障壁

 これは警察の捜査協力要請に、技術的な理由から協力は出来ないという海の向こうの話なのですが、そう言えばIP電話が誘拐等に使われたらどうなるんでしょうね。今の電話のシステムというのは、警察への協力を前提とした仕様で作られて来たけれど、IP電話はその辺りどうなのか興味がありますね。

※ 鹿児島県知事選

 案の定自治官僚の名前が出てくる。多いんだよねぇ。鹿児島出身の自治官僚って。まあいいや。文化人タレントよりは遙かにまともだろうから(~_~;)。

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2004.02.14

小説家コンプレックス

※ 姉が養護学校の小3女児、教諭差別発言で不登校…奈良
【 学校などによると、教諭は昨年5月、養護学校との交流授業に向けた事前学習で、女児に「お姉ちゃんが(養護学校に)行ってるよね」と発言。「養護学校の生徒にはよだれがついていることもあるが、犬や猫のよだれに比べてまし」「手をつながなくてもいいが、つないだ方がいい」などと話した 】毎日新聞

 この教師は不登校の女児が登校したら謝っても良いとわけのわからんことを言っているらしいが、人減らしの絶好のチャンスだ。気分良く懲戒免職にしよう。

※ 自分の子いじめられた巡査、柔道指導で仕返し

 30代でまだ巡査長にもなっていないということですから、まあ、現場一直線の方なんでしょうね。これが一般人なら、今頃見上げた親父ということになったんだろうけれどねぇ。

※ 田中審議官ら今夜帰国、出迎え案を慎重に検討へ

 空自の幹部学校で、まるで6者協議そっくりの面子でディベートをやった研究会のことを国際政治学の泰斗・神谷不二先生が産経に書いてらしたけれど、とりわけ半島問題を長年ワッチして来た神谷氏に言わせると、そんなもの無駄だから止めなさいという話だった。
 これも、誰を帰すとか迎えに行くとかの矮小化された問題にされちゃ困るわけです。それは、北朝鮮にとっては、百数十人にも及ぶ拉致誘拐した日本人の存在に蓋をして、たった数名の拉致者とその家族を見事に人質に取り、日本を手玉にとって巨額な資金援助を引き出そうという美味しい話でしかない。
 仮に明日、帰還者の家族全員が羽田空港に降り立ったとしても、北朝鮮にとっては、それで全ての問題の解決を意味するけれど、われわれにとっては違う。外務省は、今ですら北朝鮮との国交樹立しか頭に無いから、彼らだって、拉致問題はこれで幕引きにしたいでしょう。

 今、家族を置き去りにして帰国を果たした人々には気の毒だけれど、われわれが払っている犠牲はあまりにも大きく、その家族を日本に呼び寄せるための犠牲もまた、取り返しが着かないほどに大きい。交渉継続は、パイプを維持するという意味で大事だろうけれど、少なくとも、日本側に交渉すべき余地は全く無いことを理解して貰うしかない。
 日本の中長期としての戦略は、とにかく、核の問題もあるから、北朝鮮の独裁体制に一日も早く終止符を打つべく画策して備えることです。現状では、日本からの資金の出を締めることで、相当の効果が期待できる。
 六カ国協議も、別に日本が入る必要は無いんです。核の見返りに金を出すのはどうせ日本なんですから。拒否されるなら、ああそうですか、と席を立てば良い。日米して、交渉だの協議だのには応じない姿勢をはっきりすれば良い。むしろのらりくらりと交渉に応じることで、もうちょっと押せば日本は落ちるぞと、相手を誤解させる恐れも高まる。

※ フセインの逮捕 ディスカバリーch

 2時間の番組で、珍しく日本語吹き替えでした。これを見ると、まあ改めて酷い政権だったことが窺えますね。金正日とどっちの独裁が残酷かということになったら良い勝負でしょう。
 湾岸戦争を挟んでクルドを10万、南部のシーア派を10万単位で虐殺している。少なくとも彼がクルドを虐殺していた頃というのは、西側各国は見て見ぬふりをしていた。
 この政権は、こうやって倒すしかなかったんでしょう。大義として掲げた大量破壊兵器は無かったし、油が目当てという本音が透けて見えるから、各国で世論の反発を招くけれども、文明社会の要請を果たしたことは間違いない。
 こういう時に、「フセインは嫌いだけれども……」なんていのうは欺瞞ですよ。フセインは嫌いだが戦争は駄目だという連中に人権や平和を語る資格は無い。

※ 小説家コンプレックス

 勝谷さん、よりによって島田雅彦を誉めてすり寄るなんてみっともない真似だけは止めてくれ。朝日文化人として大江の後釜に座り、大学の先生を渡り歩き、テレビCMにも出る権威主義と資本主義にどっぷり浸かる、表現者として何のポリシーも無いただの営業サヨク男を捕まえて「優雅」も無いだろう? 貴方の普段のスタンスに照らせば、最も唾棄すべき類の男じゃないのか。
 この人の小説家コンプレックスって、全然解らない。それが一般人で、小説家を志してなかなか果たせないというのならともかく、ネームバリューはある、その気になれば軽井沢に数年籠もって彼が「行」と呼ぶ執筆作業に没頭することだって出来る。もちろんその小説だって出して貰えるでしょう。
 この業界に20年もいて、たかだ賞を貰ったってだけで、年端もいかん小娘にまでごますらなきゃならんほどのギルド社会じゃ無いだろう。
 私に言わせば、貴方はテレビカメラの前で2時間座って不労所得を得られる今のおいしいポジションを捨ててまで、筆一本で喰っていくことのリスクを冒す勇気が無いだけのこと。そのコンプレックスが、過剰なまでの小説家賛美となって顕れる。

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2004.02.13

フォローアップ不足

 木曜午後、天気が良く風も無いとか女房が言うので、次男を抱いて初めて近所の公園を散歩するが、すでに3時半を回っていたので陽も傾き寒い。着ぐるみの中で本人、なんでこんな寒い中に連れ出すのぉ……と目をパチクリ。

※ 辻元判決

 ま、康夫ちゃんも同じ目に遭うんだろな。

※ 鹿児島県知事選候補者出ず

 自民党の県連が珍しく候補者選びに難航している様子で、じゃあ民主はどうかと言えば、ま、民主党と言えるほどの勢力も無いわけですが、こちらも全く音無。田舎へ帰って知事選に出ようなんていう文化人もいないんだな。そもそも何処かの県知事を見て民主党も文化人の擁立にはうんざりしているだろうし。
 学術界には結構な人材がいるんだが、誰か右手を挙げてくれないものだろうか。長野みたいなよりどりみどりの県が羨ましいですね。もっとも、その中から最低最悪な候補者を選択してしまったことには同情するけれど(~_~;)。

※ ブッシュ州兵脱走疑惑

 ベトナム戦争当時、州兵としての履歴が問われたのは実はブッシュが初めてではなく、パパ・ブッシュの副大統領だったダン・クェールもそうでしたね。ベトナム戦争当時、州軍に逃げ込むのは、アメリカのエスプリの常套手段だった。それが出来ない連中はカナダへ逃げるか留学した。クリントンがこれ。
 ただ今回のブッシュの脱走疑惑で不思議なのは、未だにアメリカのメディアは、当時の州軍での同僚を一人として探し出せない。ひょっとしてペーパーだけあって、そもそも全く実態が無かったということなんだろうか。あるいはそれほどアメリカのメディアが保守化しているということなのか。

※ クローン技術で万能細胞…韓国で世界初の成功

 これは夢の技術で、これが完成されれば、まず糖尿病は無くなるでしょう。脊椎損傷による下半身不随も治るだろうし、康夫ちゃんだって、健康な膀胱を回復してまたセックスに明け暮れる人生も過ごせるでしょう。その日まで延命できればの話ですが。
 残る問題は、たとえば眼球をこれで再生することも将来的には可能なのでしょうが、視神経というのはもの凄く複雑で、これをつなぎ合わせる技術は当分無理らしい。神経再生医療の進歩が待たれる所です。

※ 銃10丁実弾1千発隠し持ち再逮捕 「民兵組織を計画」

報道に拠れば、その東京で発見された銃は、国松長官の狙撃や、もう一件重大案件とされている八王子のスーパー銃殺事件のライフル・マークとも一致しなかったというので、仮にこれが事実なら、実戦で私用した銃は処分することを繰り返したのでしょう。
 ただ、スーパー事件だけなら、これは刑事ですから、情報はメディアに漏れるんだけど、長官狙撃は公安マターですから、確実に逮捕できる寸前まで情報は出ないでしょう。
 どちらも時効には時間があるので、どうだろう、まずは別件逮捕を繰り返しながら、他にもたぶん強盗事件等あるだろうから、それらを詰めて一番最後に長官狙撃でしょうか。
 ただ、これ本当に不思議なのは、警官射殺で20年お務めした、極めて思想性の高い犯罪者が、娑婆に出る時に公安のブラックリストに全く載っていなかったという驚きですね。それは、40数年前の警官射殺事件の公判をフォローしていれば、この犯人がどれほどの危険人物かはある程度解ったはずななんですね。公安の失態としか言いようがないですね。

※ サマワ情勢

 日テレだったかな。地代の交渉に赴く自衛隊の車両が映ってましたけど、なんでこんな雑事というか事務仕事を制服自衛官がこなさなきゃならんのだろう。それって外交官の仕事だろう。で、地主の部族長も、ほんとうに阿漕な奴らで、地代を値切るのに、日本がイラク復興に注ぎ込む総額まで口にして、「こんだけ使うんだったら、もっと出せるだろう。安全なんか保障しねえぞ」と開き直る。本当に頭に来ますけど、まあこういう時には、貧しい平民のために汗を掻くんだと割り切るしかないですね。

※ 週刊エコノミスト日垣隆敢闘言02/17号より

【 例えば『産経新聞』の一面コラム「産経抄」は、《研究開発者の特許が正当に評価されなければならないのは当然だが、むやみに訴訟沙汰が増えれば、技術者が個人プレーに走り金銭万能時代の風潮に拍車がかかる》(2月2日)と書いた。あいかわらず陳腐な両論だけ並べ立てる空疎な度胸に頭が下がる。
 訴訟沙汰が増えることと、技術者が個人プレーにせよ企業に多大な利益をもたらすことはまったく次元が違う。
 多くのマスコミはまた、「こんな多額の対価が認められたら企業活動は成り立たない」と嘆く営業経験すらない非技術系トップの不用意なコメントを並べ立てていたのだが、判決文を本当に読んだのだろうか?
 青色発光ダイオードの発明による同社の売上高1兆2086億円という莫大な貢献に対して、会社はほとんど何の賞賛も与えていなかったのである。】(これ以下は、中村氏がいかに迫害されて偉業をなしたかのメルマガと同じ話が続きます)

 相変わらず陳腐な発想を並べ立てる空疎な度胸に頭が下がりますね(~_~;)。これが、テレビ、メルマガ、コラムと、一粒で三度美味しい必殺、日垣流ネタ使い回しです。
 前半部分にある産経抄は、コラムの後半三分の一をこれに当てているだけで、以下がその部分です。

【▼唐突なようだが、青色発光ダイオード裁判の二百億円判決にも似たところがある。マスコミは発明者の英知を称賛し、企業の冷遇を批判する論調に終始した。それはその通りだが、一将功成りて万骨枯る。発明を企業化し利益を生むまでには、営業や販売でたくさんの人たちの労苦が支えていたに違いない。
 ▼判決も「これはあくまで稀有(けう)な事例」と断っていた。研究開発者の特許が正当に評価されなければならないのは当然だが、むやみに訴訟沙汰が増えれば、技術者が個人プレーに走り金銭万能時代の風潮に拍車がかかる。そうなることが少し心配になる。】

前半部分はまさにその通りなのですが、後半部分はちょっと外していますね。というのは、企業活動が金銭万能という拝金主義を招いたからと言って、それは当の企業にとってはどうでも良いことです。むしろ拝金主義があればこそ、資本主義社会が成り立ち、ビジネス活動ができるのだから。

 ただ、日垣さんのこれもまた間違いです。
【 訴訟沙汰が増えることと、技術者が個人プレーにせよ企業に多大な利益をもたらすことはまったく次元が違う。】
 アメリカでは、その訴訟沙汰はもとより、訴訟を防ぐためのコストが膨大になり、エンジニアが研究開発に没頭できる環境の妨げとなり、企業に多大な利益をもたらすことも妨げていることは、当のアメリカ人が一番良く認識していることだから。全く次元が違うと言うよりむしろ逆で、密接に関係している。産経抄はむしろそう書くべきだった。

【 多くのマスコミはまた、「こんな多額の対価が認められたら企業活動は成り立たない」と嘆く営業経験すらない非技術系トップの不用意なコメントを並べ立てていたのだが、判決文を本当に読んだのだろうか?】

 これもまた甚だしい認識不足で、日垣さんが誰のコメントを念頭に書いたかは知らないけれど、日本のメーカーって、技術系のトップは全然珍しく無い。じゃあそういう人々が、今回の判決に関して、「当然の判決だ」なんて言ったというと、寡聞にして知らない。つまりひとたび経営者という立場になったら、それが技術系だろうが非技術系だろうが、経営者としての判断を下すだけで、それは一緒です。営業経験のあるなしはもちろん何の関係もない。
 ここで致命的なのは、「判決文を本当に読んだのだろうか?」。この部分で、それは日垣さん、あんたに対してこそ言わなければならん台詞。日垣隆と言えば、普段、刑事裁判のトンデモ判決を批判する記事をあちこちで書いているのに、どうして彼は、この判決に関しては疑うことをせず、正しいと判断するのか? その根拠を教えて欲しい。

 たとえばこの下り
【青色発光ダイオードの発明による同社の売上高1兆2086億円という莫大な貢献に対して、】

 この部分には重大なミスリードがあって、日垣隆氏のメルマガによれば、この売上高1兆2086億円というのは、特許期間が終了する2010年まで得られるだろう売り上げであって、すでにその利益を得たものでは無い。まだ6年もあり、それはこの金額より増えるかも知れないし、減るかも知れない。会社側がどういう数字を出したか知らないけれど、裁判所がそう認定したという話に過ぎない。
 そして、日亜はどうもすでに他の特許でダイオードを作っているらしい。商品の主力も、恐らく別の商品に移る可能性が高い。こんなドッグイヤーな時代に、ひとつの特許がそう長生きすると考える方がどうかしている。

 どういうわけか知らないけれど、この問題に関しては、日垣隆の思考は異様なまでの会社批判と、一人のエンジニアに対する過大評価で成り立っている。で思うんだが日垣隆というお人は、何しろ自分に都合の悪いことには蓋をして過ごす性癖があるけれど、こういう問題に関しては、フォローアップを望みたいですね。たとえば私は、裁判が終わった後、いろんなニュースやコラムや解説が出てきたからこそ、こうして後知恵で日垣隆を批判できるけれど、判決が降りた時点で得られる情報は限られていたでしょう。日垣隆のような極端な見方をする人がいてもおかしくない。でもその後、頭を冷やして、その後得られた情報も吟味した上で、この判決って本当に妥当だろうか? という分析を含めて、その後の考えみたいなものも披露して欲しいですね。

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2004.02.12

日露戦争は敵失か?

※ カウントダウン! 吉野家

 あ、アホらし(~_~;)……。

 水曜お昼、先日の喉の腫れに懲りて、保湿用マスクでガードしてから長男を自転車に乗せて書店へ。眼鏡が曇って前が全然見えない。息子はなぜかブレーキを使おうとせず必ず足で止まろうとするのでこっちが焦る。
 週刊SPA!を立ち読み。全く、この雑誌の両扉のコラムはデムパそのもの。勝谷さん、凄く申し訳ないけれど、ここ数週間のイラク問題に関するコラムは絶望的なまでにつまらないよ。あれじゃまるで、天声人語を勝谷誠彦がリライトしてあげましたというレベル。文章が下品になっただけで、何のオリジナリティも無い。
 週刊エコノミスト、日垣隆敢闘言を読む。一粒で三度美味しい、青色発光ダイオード・ネタ、ゲットする。何やら、昨日のメルマガで中日新聞をパクッたとかどうのという話題が出ていますが、ちょっと時間を取って読んでみます。
 週刊ダイヤモンド、久しぶりに憂国阿呆談の床屋談義が載っていたのでゲット。

 公園にてウワシンを読む。不気味な光景だ。中年のマスク男が公園のベンチに座ってウワシンを読んでいるというのは、不気味以外の何物でもない。便所の落書き並みと卑下なさる東京ペログリ日記を我慢して読む。ああ、この人の文章は自分にとって、サウロンの指輪だなと実感する。心がどんどん暗黒面へと落ちていく感じがする。ある意味、人間はここまで醜悪に振る舞えるという見本がここにある。

※ 「日露戦争は敵失で勝ったんだから」水曜テロ朝朝刊瓦版、勝ちゃん弁

 与野党の政治家が日露戦争を勉強するために明治神宮に出掛けましたというニュースをネタに、大谷さんと二人して、ちょっと支離滅裂な感の罵詈雑言を5分くらい繰り広げていて、見ていて極めて苦痛だった。政治家を罵倒して良しとするのは、言論人が最も謹むべきことだと思う。
 で、彼我に戦力差があった場合に取るべき戦略はひとつ。いかに敵失を誘うかであって、その点、日露戦争当時の軍部は、うまく立ち回った。戦争に於いて敵失を誘うというのは、実は優れた戦略的思考があったなればこそ可能なことであり、勝者の無能を意味するものではない。
 それに海の戦争に限定するならば、バルチック艦隊の失策より、東郷艦隊の戦術練度の方が優っていた。
 所で、この議論には大きな穴があって、そもそも日本はバルチック艦隊との闘いにしても旅順攻略にしても、戦局においては辛勝したが、戦略面での勝利は実は乏しく、日露戦争には勝ってなどいない、あれは外交上の勝利に過ぎないという突っ込みが控えているわけです。

※ 平成の大合併 TBSNEWS23

「税源移譲と言われてもその税源が無い」栄村村長

 結構、至言だと思うけれど、じゃあ、このままの交付税依存体質を脱却できないと、結局、合併しようがすまいが一緒のような気がするんですけどね。
 結局、栄村のような所は、合併しようがすまいが、国におんぶに抱っこの財政しか出来ないわけですよね。これをどうすべきかというのは、残念ながら私はアイディアを持ち合わせない。
 月曜日のテロ朝TVタックルで、合併のモデルとされている町の、実に酷いハコモノの実態というのがレポートされていましたけれど、総務省から平成の大合併のモデル地区とされている兵庫県篠山市(3町が合併して篠山市が出来た)では、20億円台のハコモノがボコボコ出来上がっている。
 結果、合併特例債で197億円もの事業を予定している(あんたらハコモノの維持費まで考えちゃいないだろう?)。合併前は230億だった起債残高が、530億にも膨れあがり、市民一人当たり100万円以上もの借金になってしまった。
 平成の大合併で、地方交付税を年間3千億から5千億円減らす一方で、合併特例債で年間2兆円も支出することになっている。相殺すると、10年で15兆円もの借金上乗せになるんだとか。これは成蹊大学の小原教授の試算だそうですが、いくら何でもあんまりだろう。じゃあ何のための合併だという話になる。
 康夫ちゃん、許すからこの数字を使って思う存分暴れなさい。

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2004.02.11

カンボジア復興に死角あり?

※ インフルエンザ、ワクチン株と流行株は違う。

 だって今年のワクチン株は外れたということは早くから知られていたじゃないですか。ま、そういうこともありますよ。

※ NHKクローズアップ現代

 地方の医師不足がテーマでしたが、いったい自治医大って何だったのでしょうね。制度がほとんどまともに機能していないように見えるけれど。で、大学病院の独立行政法人化もあって、医局が何もかも決めていた構造も崩れつつあるわけですが、国公立って、税金を注ぎ込んでいるわけですよね。だったら、法律を作って、地元の国公立大医学部を卒業する者は、何年間の派遣医師を義務づけるという形にするしか無いんじゃなかろうか。
 その派遣に関して、しかしその期間内において、更なる技術の習得のための研修期間を設ける等の金銭以外のインセンティブを与えれば良い。

※ 事件もでっち上げ、元道警幹部が組織的な裏金作りを証言

 凄いんだわこれ。警視長がバラしているんだもん。地検のナンバー2がゲロしちゃっているようなものだもんなぁ。どうするんだろう。道警は。

※ 守被告、改めて無罪を主張 仙台・筋弛緩剤事件が結審

 検察はいつか隠し玉を出すだろうと囁かれていたのに、とうとう杜撰な立証のまま結審した。ただ、何しろ自白偏重の国だから、ただ一度でも自白したという意味は重いんですよね。ちょっと私は、一審で無罪は難しい、最高裁まで行けたら無罪かなと思っています。

※ BSE牛、米が調査打ち切り 疑惑牛 追跡不完全

実は私が今一番心配しているのは、北米のことではなく、オージービーフのことです。オーストラリアは完璧に安全かというと、決してそんなことはなく結構杜撰な部分もあるらしいと、新聞だったか何かでちらとありましたよね。となると、いざオージービーフでBSEが出たらどうするのか?
 で、アメリカは、何しろ大統領選挙の年ですから、決して農業団体に不利益となるような政策は取れないから、これ以上の譲歩は無いでしょう。全頭検査の金額は1千億くらい掛かるらしいけれど、金額の問題じゃないんだな。利権の問題。だからまあ、日本政府としては何処かで、北米産を解禁するか、カナダが震源地だから、カナダ産はそのままにして、アメリカ産を入れるという判断を下すんでしょうね。
 妥協点としては、全頭検査は諦めるから、今疑わしい部分に関して、もう少し時間を掛けて調べてくれないか? と迫って、アメリカは再度、渋々調査を再開すると、その辺りが両者の落とし所になっているんでしょう。

※ カンボジアは今 日テレ・ニュース

 自衛隊が宿営していた場所はペンペン草が生え、整備した道路はアスファルトが剥げ埃が舞っている。それで、かつて派遣され、自衛隊で爆発物処理に当たっていた白髪のベテランが、現地で地雷や爆弾処理に当たっているというレポートでした。
 ま、これはそれこそ自衛隊を出すことが目的だったし、カンボジア全体として見れば、確実に復興しているんだけど、外務省ってのは駄目ですね。だって道路を維持するなんてのは、日本のODA予算全体でみればたいした金額ではないし、今後、自衛隊の海外派遣が増えることを考えれば、国民向けの良いアピールになるじゃないですか。かつて自衛隊が整備された道路はこんなに立派に整備維持され、住民のために役立っていると、実績のアピールになる。
 それが出来ないんだもの。なんでそれが出来ない、やらないかと言うと、たぶん外務省のアホ振りばかりでなく、別のカンボジア側の理由がありそうな気がしますね。たぶん内政絡みで、あの辺りが整備されては不都合な事情でもあるんじゃなかろうかと思んですが。そうとでも勘ぐらないと、外務省の怠慢を理解できない。

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2004.02.10

訓練レベルの救出作戦

※ エイリアンvsプレデター…勝つのはどっちだ
 8月全米公開、今秋日本でも公開へ

 良いのか、これ期待して(~_~;)。蓋を開けたら、ただのB級ゲテモノ映画だったりして。

※ 宿泊拒否のアイスター、学生の抗議文をHPに掲載
 「学生の氏名や住所、メールアドレスもそのまま掲載された。」朝日

 確信犯ですね、アイスター。私なら、住所は載せないけれど、メアド程度は晒しちゃるかも(~_~;)。幸いまだそこまでやった記憶は無いけれど。決して誉められた行為ではないし、たぶんまた法務省からお小言が行くんでしょうけれど、行動を起こす側の覚悟というのも求めたいですね。インターネットが普及して、見ず知らず同士がメールのやりとりを出来るようになってからと言うもの、プライバシーは無担保に守られるという誤解が利用者に蔓延している。
 このケースはマルチなことやっている大企業対、元ハンセン病患者というマスコミが喜びそうな図式で展開しているから、アイスター側に一方的な非があると皆思うだろうけれど(あたしもそう思うが)、だったらこれ、そのサービスの受益者でも無い一消費者が、企業が背負うだろう公共性公益性社会常識に期待して抗議するということに無条件の正当性が認められるというものでもない。企業にとっては、俺っちの商品なんか買わない第三者から文句言われる筋合いはねえだろうというレベルの話になるわけで、それなりの覚悟はすべきでしょう。
 しかしまあ、嫌がらせの晒し上げにしても、普通はそこまでやらんわな(~_~;)。どういう連中なんだか。

※ 無資格ガイド横行

女子高生はみんな売春している。サムライはまだいる。仕事に失敗したら切腹。中国には粗悪品ばかり売っている……。
 ま、最後のは困るがそれ以外はオッケーだろう、てか、アジアの外人さん相手なんだから、日本は徴兵制を施いていて、近々国民皆兵制に移行し、政府はひた隠しにするが実は核兵器もたんまり隠し持っている……、なんてこと言ったら逆効果か(~_~;)。

※ サマワにハエ

 これはやはり日本の伝統品、蚊帳を急送するしかないだろう。仮に千人が駐屯するとして、必要な補給物資を一人頭体重の半分の一日40キロと計算すると、×の40トンですか。ハーキュリーズ二機がクェートから毎日二往復すれば生活物資は間に合う。サマワの宿営地は、TDLとほぼ同じ広さだそうですから、横に仮設滑走路を引けば良い。離陸時は空荷で軽いんだから、そう立派なものは要らない。クウェートからピストン輸送すれば良いでしょう。
 問題は、クウェートまでの物資輸送。今、全日空も日航も苦しいんだから、両社から二機ずつレンタルして、 それはカーゴ便でなくても良いから、クェートへの直行ルートを確立させるべきでしょう。でも財務省って、ロジには無理解な所なんだよね。日本人は昔から軍隊のロジには興味を持たない。

※ 何人死んだら撤退?

 10人死んだら踏み止まるか? 20人なら撤退か? という論議がありますが、実はこういう問題には法則があるんですね。横軸に経過日数、縦軸に死者数を取ります。たとえば、国民の許容範囲を仮に15人としましょう。支援発足直後、たとえば明日14人の死者を出したとします。これはまだ我慢するしかない。所がその棒線は、右下がりになっていく。1年後に5人死者を出したら、もう1年もやっているんだし、撤退の理由は経ったということで、部隊が引き揚げることになるでしょう。実際には、この法則はもう少し複雑です。毎日のように死傷者を出すとなると、累計の死者数も大きなファクターになりますから。米軍が今陥っているジレンマがそれですね。

※ BK117C-1 福井県防災ヘリ 「Blue Arrow」

 いやぁ、BK117C-1の大活躍でしたねぇ(^o^)。BK117も、長いことセールス的にはふるわなかったですが、逞しくなったもんです。ま、大学には、経緯を調査してきちんとした報告書を出して貰いたいですね。

 現状での私なりの検証です。
1.出発直後、すでに大雪に祟られ、行程の半分以前でスケジュールが大きく破綻した。
 本来ならここで下山する判断を下すべきだった。
 (たまたま下山困難なルートを登攀中だったかも?)
2.未経験者がいる場合、最も未経験な者の体力とスピードに全員が引きずられる。それをカバーするだけのチーム力を持たなかった。
3.14人もの大所帯パーティでありながら、無線機が一台しかなく、しかもバッテリーが切れかけていた。これは致命的なミスと言える。(ほんとに一台しか持ってなかったのか?)
4.食糧が早々と尽きた。
 これは、メディアに誤解がある様子ですが、別に食い物が全部無くなったわけではなく、調理しなくても食べられる食料を優先的に処理したため、結果的に、煮なきゃならない食料が残されたという次第です。恐らく、冬山という認識が甘く、せめて食い物くらいまともなものを食べようと、鍋セットでも持って行ったのでしょう。若干判断ミスがあったかも知れない。
5.テントが雪の重みで潰された。風もあったか?
 これは恐らく、持参すべきテントを間違えたのだと思う。冬山用ではなく、オールラウンド用のドームテントを持参したのでしょう(雪さえ無ければこの高度の冬山でもだいたいはこれで済む)。これもちょっと致命的だったと思うけれど、一人でもベテランがいれば、設営場所をきちんと選択するなり、早めに雪洞に切り替えるべきだという判断が出来たでしょうから、指揮官の判断ミスの可能性が高い。
 過去の学生パーティの遭難事例で多いのが、実は、ビバーク・ポイントの選択ミスでして、とにかく吹雪かれて視界はゼロ、全く身動きが取れなくなってからビバークに懸かるので、しばしば最悪の場所でビバークし、それで状況を悪化させることが多い。

 全般的に見ると、早め早めの判断が出来ていない。気が付いたら、スケジュールのほとんどを使ってコースの半分しか進めなかった。気が付いたら大雪だった。気が付いたらテントが潰れていたと、要所要所でことごとく判断ミスを冒している。パーティを率いたリーダーの資質に問題があったように思える。

 救出する側にとっては、極めて楽チンなミッションでしたね。天候回復を待てば良いだけ。絶壁にへばりついているわけでもなし、高度も高くない。気流がとりわけ乱れるような地形でもない。こういう時に、マスコミさんは、「命を繋ぐ無線!」とか、いやあ、寒い中、天気も悪く寝ずの番もしてご苦労様でした。完璧な救出作戦でしたね! と誉めますが、私はそんなことしません。救難のメッカ小松が近いから、何処かのヘリが一、二機不調に陥っても全然困ることもなく、まるで訓練みたいな任務でした。警察、防災ヘリにとっても、後衛を自衛隊がしっかり守っていたから、たぶん余裕を持ってミッションに臨めたことでしょう。救い出す側にとって、これほど歓迎できる状況は無かった。
 しかしこういう任務からも反省点をきちんと洗い出し、次の、より困難なミッションに備えなさい。こういうシビアなことは私しか書けないから敢えて誉めない。国民とメディアは賛辞を送るだろうし、危険な部分もあったろうけれど、貴方たちが備えるべきなのは、こんな楽チンなミッションではない。もっと命懸けな状況に直面して、もっと無茶したアホどもを救出しなければならない瞬間がいつかきっと来る。

* 日垣さん、遭難救出の分析にはせめてこの程度の掘り下げと基礎知識は動員して欲しいぞ。「天気予報で解らんかったのか?」で済めば遭難事故など起こりゃせん。

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2004.02.09

ゆきゆきて神軍

※ 精神科医・和田秀樹 高額報酬は技術を進歩させるか

 これは、昨日日曜の産経の正論に掲載されたのですが、非常に面白い論考でしたね。この問題に関して述べられた最も秀逸な論考と言って良いでしょう。
1.アメリカでは、研究者の権利も大きいが義務制約も大きい。だから研究者は自らベンチャーを興したがる。
2.「今回のケースでは、中村氏の第一号の発明であり、また自分の研究内容を外国に売り込みに行ったという理由で日亜化学から訴えられた経緯もあったから、アメリカで同様の結論になったかは疑問だ」
3.研究者の権利ばかり拡大し、義務は今のままでは、企業側の開発コストは見合わない。これではアメリカと競争できない。
4.「現在の教育心理学の考え方では、外的報酬によって意欲が増すのは、もともと意欲がない人間であって、意欲が高い人間については、外的報酬がかえって意欲をそぐということが定説になっている」
5.「ヒエラルキーにうるさい大学より、自由な研究ができる企業のほうでよい研究ができているのもうなずける。実際、上記の二つの理由のためか、技術者の待遇の悪いはずの日本のほうが特許件数はアメリカより多いのである」
6.「今回のような極論から極論に流れる思考パターンは、マスコミの不勉強と日本人の不適応な認知パターンを反映し、技術立国日本の将来に不安をもたらすように思えてならない」

 これは、全編引用して紹介したいほど優れた論考でして、もしお近くに産経新聞があったら、ぜひ目を通して頂きたい所です。その全てが筆者の専門分野における理論的な研究に裏打ちされている。和田秀樹はお友達だと仰るどこかのジャーナリスト氏にもぜひ送って欲しい所ですが。
 この裁判のニュースは、第一報が伝えられた時に、企業側や経済団体から一斉に反発が出たせいで、マスコミは判官贔屓な伝え方に走り、世間全般の受け止め方も、日垣隆に見られるような、多分にエモーショナルで、ありがちなエピソードを針小棒大に捉えてのまことに低次元な物言いが流行ったけれど、冷静に考えれば、昨日のCXの朝の番組でも言われていたけれど、青色発光ダイオードの前には、そもそも発光ダイオードの開発があり、つまり彼の特許は、青色発光ダイオードへジャンプする最初のキーを開きはしたけれど、それが全てでは無かったわけですね。まあ、億程度の報奨金は得ても良いだろうけれど、それにしても、200億は無いだろうということなんだろうな。それすら、和田さんは、技術者のためには良くない、現にその後の中村氏は、たいした仕事をしていないじゃないか? とまで喝破している。
 何はともあれ、日本のジャーナリズムのお寒いオツムを証明する出来事ではありました。産経新聞の科学音痴を揶揄する前に、まずはジャーナリストとしてのセンスを磨いた方が良いね、日垣さん。

※ テロ朝サンプロ

 新幹線開通と在来線問題のレポートだったんだが、たまらんわぁ。この番組はこんな時にも「田中康夫は偉い!」を一本入れないと気が済まんのだから、相川さん、あんたらお病気だよ。
 在来線をどうするのか? 今後ともこのまま新幹線建設を進めるのか? は大きな問題だけど、道路公団問題に共通する所があって、一つは、利便性云々と、じゃあそれが開通した商業圏が発達するかどうか? というのは全く別の問題なんですよね。「地元発展」を謳わないと新幹線が来ないからそれをスローガンにするけれど、それで栄えるなんて思っている住民はたぶんいない。それは新幹線や高速を呼ぶための方便に過ぎないことは皆百も承知している。マスコミが知らん振りして「こんなはずじゃなかった!?」という番組を作るだけ。
 スピードへの欲求というのは、文明社会の本能みたいなものですよ。それは地元発展云々とか、土建屋がどうのこうのとは別次元の欲求だもの。公共輸送網をどうするかの視点無くして、経済原理だけで語っても仕方ないでしょう。

※ 本隊イラク入り

 何を期待してかTBSは杉尾キャスターが伴走しながら生中継。しかし、あの光景を見て思わず「ゆきゆきて神軍……」と呟いてしまった(~_~;)。
 見てて面白かったのは、車列が一直線じゃないんだな。右へ左とうねっている。なんでかなと思ったら、後方の車両が前方視界を得るために右へ左へと車体を振るんですね。ただでさえ視界の悪い軍用車で、神経使う移動です。
 あと、報道特集の中で、自衛隊がテロ情報収集に地元警察へ出て行くんだけど、英語が不案内だからと、たまたま居合わせたカメラマンが通訳を買って出るみっともないシーンが映された(この話は、散々ネット上で叩かれた)。TBSさん、武士の情けってものを知らんのか? そんなシーンを出すなよ。だいたい、なんでこの場に日本の外交官が20人かそこいら通訳に就いていないんだ。外語大辺りでバイトの学生を募れば良いだろうに、断り切れないほど手が上がるぞ。情報収集って、自衛隊の業務に含まれてないよ。それはオランダ軍が果たしているという前提なんだから。

 所でサマワの陸自の宿営地は、町から10キロほど離れているそうですが、ま、これはやむを得ないとして(これ以上町に近いと、町中からのロケット弾攻撃に晒されるから)、ただ、10キロもの通勤ルートの安全を確保するのって、結構難しいですよね。陸自はどうするんだろう。

※ イラク人医師研修第1弾は3月中旬にカイロで100人

これは良いアイディアで、日本政府が金を出して、一週間研修させるというプランです。中東域内でやれば語学の問題もクリアできるし、医者にとっても良い骨休みになるだろうし。ただ一週間というのはいかにも短すぎる。たぶんテストケースの意味合いが強いのでしょうが。
 一ヶ月、1年とかの中長期の留学も睨んで、逆に中東全域で医師をリクルートしてイラクや、とりわけアフガンに送り込むような援助もすべきでしょう。にしても、最優先事項は、サマワに日本の援助で建てられた病院の再建ですね。

※ 関学遭難

 早々と「遭難」という単語を使ったメディアの皆様に、「遭難」という言葉の定義を訊きたいですね。全員無事で生きていて連絡も取れているのに、どうして「遭難」なの? 公に救出を求めたら「遭難」というのは、ちょっと違うと思いますね。
 コースを見てみると、冬季の縦走訓練ですね。そんなに難しいコースでは無いけれど、ラッセルを強いられたりして天気に祟られたらしい。ただ、予定では最悪10日頃の下山を組んでおきながら、もう無線機のバッテリーが切れかけたりして、ちょっと不備な点が窺える。
 高気圧が接近しているので、日没辺りには救出できるでしょう。冬山ではこんなこともありますよ。ただ、遭難するというのは、何処かに準備ミス判断ミスがあるんですよね。彼らの周囲では、同じ条件下で無事に下山しているパーティがいくつもあるんだろうから。

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2004.02.08

長野県庁におけるMS会議

土曜、コンタック600を飲んだが、終日、異様なまでの睡魔に見舞われる。こんなの真っ当な労働者は飲めないぞ。しかし、お陰で、これ以上の悪化を防ぐ。

※ 休日の一服の清涼剤として。

http://www.geocities.jp/flash2chjp/index.html

※ 週刊新潮を書店で立ち読み

 ふむふむ。魚住@日テレアナの記事が読みたかったんだが、れいの青色発光ダイオード裁判。会社はすでに他の技術を組み込んでダイオードを生産しており、200余の関連特許のうちの中村氏が関与した一つは最早使っていないんだが、その技術を明らかにしたくなかったから、裁判では出さなかったのだとか。いやぁ、200億くらい払ってやりゃあ良いじゃんとか思っていたが、世の中、結構シビアらしい。

※ 指輪物語 CX

 色味がだいぶ調整されているように思えたけれど、やっぱりこれ4:3比のテレビで見るべきもんじゃないな。

※ 会場間違えた受験生をパトカーで運ぶ 人生変わると判断

 この程度のことで人生が変わるとは思えない。仮に変わったとしても、それもまた人生だ。セラヴィ……。

※ トリンプMS会議

 年末に12chで放映していた企業番組をやっと見る。ピーチジョンの女社長と、この所業績を伸ばしているトリンプのMS会議の模様を映していました。れいの康夫ちゃんが御心酔の朝会議ですね。
 ピーチジョンは私的には問題外です。こんなん渋谷センター街を歩くあばずれ女のアイテム。トリンプは可もなく不可もなく。ただワコールのミドル・クラスのブランドよりは、デザイン的に良い物を作っていると思う。機能面ではまだまだワコールに分があるけど。
 MS会議に出席して後ろに座って拝聴している康夫ちゃんの姿も出ていましたけれど。
 追撃さんがメルマガで配信なさった、長野県庁のその朝会議ですが、康夫ちゃんの役どころって、その節回しに至るまで、あのMS会議の社長さんと全く一緒ですね。見事なデッドコピー。みんなが見ている前で部下を晒しもんにして説教を垂れるだけ。
 私は駄目だと思いますね。行政とビジネスとの違いは、残念ながら大きくて、ビジネスは、所詮、いくらの消費者のマインドに訴求するかです。でも行政は、そのサービスを不要だと思っている、あるいは別のサービスが欲しいと思っている人々にも商品を届けなければならない。何より、行政がビジネスと違うところは、法令に縛られるわけです。それが実に多い。スピードを求めても、どうしても法令が邪魔する。じゃあ、田中康夫がしばしば言うように手続き民主主義を無視して良いのか? と言えば、まさに田中康夫のようなお馬鹿な独裁者が出てきて好き勝手なことが出来ないようにするために手続き民主主義が存在するわけですね。
 じゃあ、法令を遵守しては何もできないじゃないか? と言うと、決してそんなことはありません。有能な首長は、手法として見ればこれは手続きを踏み外しているかも知れないけれど、粛々と目的を果たすことによって、結果の正当性を住民に訴求するんです。片山知事はそのケース。
 田中康夫が長野でやっていることは何かと言えば、あれはまあ、3歳児が大人社会の決まり事に対して、理不尽だ! とデパートのオモチャ売り場でひっくり返って喚き散らすようなものです。何ら目的は達しないし、自分のエネルギーを消耗するだけ。ただし自分自身は、その場でアピールしたという愉悦感と喚いたことでの解放感を得られる。そしてその行為をして、あいつは立派だなぁ、と感嘆する同じく三歳児集団にアピールしているだけのことです。

※ 昨日頂戴したメールより

>> 政治的メッセージを出さないペンクラブなんかどこぞのライオンズクラブと一緒で、存在する価値無し。そこの名簿に名前を連ねている事だけでステイタスとするようなおぞましさ、最低。ペンクラブなんかお辞めになるべき。案内があっても出席せず、自分がいないところで「勝手に決めた」などと文句をたれるなど…時々は傾聴に値する発言もあるかと読ませてもらっているが、あんた最近堕落しているよ。もっとシャキッとせい。一応ファンなんだけど。<<

ペンクラブの存在を何か勘違いしてらっしゃる方々がいらっしゃいますが、ここは平和運動をする所じゃありません。言ってみれば、言論人や芸術家の自由を確保するための世界的な組織です。こういう時に、何か団体としてメッセージを出すことが、この手の集団のレゾンデートルだと考えている人々がいたら大きな勘違いです。
 われわれが今イラク問題でやるべきことは、今のイラクにおいて言論表現の自由は確保されているのか? の検証と告発でしょう。それが集団としてのペンクラブの役回り。
 私は度々述べているけれど、私がペンクラブに所属しているのは、単に海外取材での便宜を計るためです。そのポリシーに共鳴してのことではない。だから、この集団の主旨にそぐわない政治的なメッセージを出そうと画策する連中がいても、事は荒立てないことにしている。チベット問題を黙殺して中国人文化人との交流を優先させようという連中がいても表だって文句はいわんことにしている。その代わりに、私はいつも自分のサイト上で、この声明には賛成しないことを表明することにしている。
 ヨーロッパで中距離核戦力の配備問題が発生して日本国内でも反核運動が盛り上がった時にも、どこぞの団体名を借りて反核署名とかしでかして悦に入っていたアホな作家連中がいたが、われわれは表現者なのだから、そんな千載一遇のテーマについてこそ個々人で意思表示すべきであって、何か大問題が起こったら、団体の権威に依拠して集団でメッセージを出しましょうなどというのは、表現者としての自殺行為だ。それこそ堕落の極み。われわれは群れて、会員の思想信条を束縛するためにここにいるわけではない。加えて言えば、実は political issue に関して、態度表明を嫌がる表現者も一定数いる。どちらかと言えば、その方がマジョリティ。そこで物言わぬ会員の存在を無視すべきだとも思わない。

※ 2ちゃんねるは無くなるかも?

 ひろゆきは過去何度も2ちゃんを放り出そうとしましたが、その度に、ちゃねら~から宥め賺されて留まった。今月初め、「畳む」ということを月末に発表する方向であることことをチラと述べました。理由は訴訟じゃなく、ラウンジが原因だとのことですが、この辺りはラウンジを覗いていないので良く解らない。
 彼が今抱えている裁判の賠償費用を積み上げると10億円に達すると言われています。むろん、いざ判決となると、負けるにしてもこれが10分の1、百分の一に減額されますから、賠償金自体はたいした問題じゃない。もっともほんの数千万でもやっかいな問題ではあれど。
 むしろ問題なのは、裁判に出廷しなければならないことで、たぶん彼の一週間の内、半分は東京地裁通いで潰れていますよ。加えて、訴訟はひっきりなしですから、発言者の情報開示請求がしょっちゅう届く。それも判断しなければならない。自業自得とはいえ、彼が個人で出来る作業量を遙かに超えている。
 そんなわけで、私は、今回の2ちゃんを閉めるという宣言は、今度ばかりはちょっと逃げ道が無いかなと思っています。
 で、2ちゃんが閉鎖されると何か起こるかと言えば、もちろん生ログの流出です。今現在でも多くのボランティアがメンテナンスに携わっているわけですね。今は、2ちゃんねるを維持して少しでも棲みよい空間を維持するという崇高な目的のもとに汗掻いているけれど、使命を果たすべき空間が無くなったら、たちたちモラルハザードを起こし、あらゆる生ログが流出するでしょう。
 もう手遅れですが、2ちゃんで、歓迎されない行為に励んでいた人々は、気を付けた方が良いでしょう。ちなみには私は、一人一人正体を突き止めて、丁重なご挨拶に伺うつもりでいます( ̄ー ̄)ニヤリッ

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2004.02.07

ジェシカの影に英雄有り

 喉が腫れる。木曜日、ほんの30分、長男を連れて自転車で散歩させたのだが、異様に寒かった。たった30分の外出で喉を殺られたらしい。われわれはマスクというと、もっぱらウイルス除去に重きをおきますが、この頃は、保湿用マスクというのも出ています。私も持っていますが、外歩きの多い人は注意しましょう。
 午後に掛けては、眼がパチパチ。どうやら花粉症が始まったらしい。

※ 日本ペン・クラブ、イラク派遣反対会議

 れいによって、俺に相談は無かった。ま、良いか(~_~;)。いや、会合の案内は当然私の所にも来ているわけだ。しかしなぁ、ペンクラブとして政治声明なんか出すなよ。そういうための集まりじゃないだろう。獄中作家委員会とか、地道に取り組んでいるんだから、そっちにエネルギーを集中すれば良い。
 百歩譲って、政治的メッセージも可として良いが、左寄りな連中が、自分たちの政治的メッセージを国民に届けるために、ペンクラブの権威を利用する行為には断固反対する。個人としてやって下さい、井上ひさし様。

※ 本当のヒーロー CBSドキュメントより

 ジェシカ・リンチの英雄物語のでっち上げはどこから始まったのか? 
パトリック・ミラー上等兵は工兵隊員。イラク戦争の冒頭、敵側の捕虜インタビューで、眼鏡を掛けたひ弱そうな白人青年として登場した。

 事件当時、本隊から遅れたジェシカ・リンチが乗ったハンビーは、90度曲がって道路を塞ぐように止まっていた友軍のトレーラーに真正面から衝突。同乗四人は即死、リンチも骨折したが、そこに取り残された他の兵士たちからは死亡しているかのように見えた。
 その時、ミラー上等兵ら三名が乗った工兵隊のトラックは、リンチらから1マイルほど後方を、敵の銃火に晒されながら疾走していた。応戦する術が無いので、敵が飛び出してきたら轢き殺すつもりでいた。銃火は凄まじく、バックミラーを動かそうと手を伸ばした途端、ミラーが粉砕され、同乗の一人は、眉間に一発喰らって即死した。運転は首をすくめて、時々頭を上げて道路を確認するという困難さだった。
 リンチのハンビーが停車した辺りで、とうとうトランスミッションを殺られてトラックは停車を余儀なくされた。リンチは死んでいるように見えた。二人がトレーラーを盾にして応戦していたが二人とも撃たれて負傷していた。ミラーは、前方にイラク軍のトラックが停止しているのを見て取り、それを奪うことを決意して、仲間が止めるのも聴かずに前方へと走り出した。車は、キーが無くても動かせる自信があった。所が、前方に潜んでいる敵から応戦を受け、イラク軍が作ったと思われる塹壕に飛び込んだ。道路を挟んだ反対側20メートルほど向こうの塹壕から撃ってくる。なんと、敵は迫撃砲弾をトレーラーへ向けて発射しようとしていた。油が漏れていたので、命中したらたぶん一発で火が付く。
 ミラー上等兵は、銃を持って敵を撃った。銃を手にするのは7ヵ月振りのことで、しかも軍のテストでは不合格とされていた。命中して敵は倒れたが、銃がジャミングを起こしてしまった。銃を叩いて、また次の一発を撃つ。数秒おきに頭を上げ、リズムを持って撃った。一発撃っては銃を叩く作業を繰り返した。そして6名を倒した。敵は迫撃砲発射を諦めて一端退却したが、数十名に包囲されて投降した。

 のちにワシントンポスト紙が、敵兵を6名殺した勇敢な兵士がいたが戦死した模様だと書いた。ボルチモアサン紙が半年後、真実を書き、ミラー上等兵は、シルバースター勲章を授与された。
 当時、イラク軍の無線を傍受していた部隊の報告により、金髪のアメリカ兵が最期まで闘ったとという情報を軍は得ていたが、翻訳か何かの過程で、代名詞が「彼」ではなく「彼女」とされる間違いがあり、結果的にそれはジェシカ・リンチでは無いかという誤解を招くことになった。(この辺りは軍の作り話っぽい)

教訓1.戦場において最も重要なことは、優れた戦友に恵まれること。
教訓2.砂漠において唯一使えるアサルトライフルはAKであってそれ以外はガラクタになる。

※ 加藤健二郎『攻撃か、それとも自衛か』(現代人文社、1,500円)
  日垣隆氏メルマガ「今週の絶対お薦め本」より。

 実は、この日垣隆のメルマガで引用紹介された部分だけでも、この本がなかなか面白いことは十分に伝わってきますから、私は、加藤さんの視点そのものを批判する気は別にありません。

以下メルマガより引用*******************
 1987年から紛争地取材を続けてきた著者の発言は、凡百の専門家より数段説得力があります。

《「東西冷戦構造の崩壊以降、さらに紛争は増え続けている」などという論評が出ることがよくあるが、これはトータルに見て、大きな間違いである。東西冷戦構造の崩壊以降、紛争の数は減っていて、戦争による犠牲者の数も激減している。〔中略〕ではなぜ、国際情勢を語る専門家たちは、「紛争は、冷戦後も増えている」と言うのだろうか。一つは、激化する紛争は大きく報道されるが、鎮静化された紛争はニュース種にならないから勘違いしてしまうのである。
もう一つは、戦場へ取材に行くジャーナリストやカメラマンたちは、「自分の戦場体験はすごく危険だった」と表現したいから、「過去の戦争に比べたら大したことはなかった」とは言いたくないのだ》(P216)

《米軍などいなくても、北朝鮮は日本の領土に侵攻することはできない。軍隊が海を越えて補給ラインを維持し戦い続けることは、圧倒的な戦力、経済力をもってしてもきわめて困難なことなのである。近代戦では、一万人の部隊が戦闘をする場合、弾薬、食料、燃料などで、一日に必要な補給量は二〇〇〇トン以上になる。〔中略〕地形が複雑で人口密度も高い日本では、関東甲信越地方を制圧するだけでも二〇~三〇万人の部隊が必要》(P228~229)なのに、安倍幹事長に代表されるぼんぼん政治家たちが、北朝鮮脅威論を唱えては軍事力強化を煽っているのですね。

 著者の加藤さんは、自衛隊の訓練にもたびたび同行取材しており、実践的な評価も随所でしています。

《小隊長の指示がなければ、一人ひとりの動き方を自分で判断できない隊員が多い。小隊長が戦死してしまったら、この小隊はどうなってしまうのだろうか》(P18)。《陸上自衛隊のほうでは、拳銃を抜こうとした不審者を射殺してはいない。一方、検問であろうが指揮所近くの後方であろうが、簡単に銃撃戦になると考えているのが米軍だった》(P31)。《もう一つ気になったことは、米海兵隊の兵士は、射撃訓練のときには、全員が手元に各自の射撃成績データノートを持っていて、これには風向・風速などの気象データから、自分の射撃成績などまでが書き込まれていることである。陸上自衛隊ではこのような個人データノートは見たことがない》(P33)。《陸上自衛隊では兵士同士の間隔をあまり意識していない》(P41)。《一発ずつ撃っては評価確認をするというのんびりぶりだが、これでは戦車砲の猛反撃を食らっているはずである》
(P46)

 戦場突入体験76回という著者の文章は、とても冷静です。ぜひお読みください。
引用終わり****************************

1)まず地域紛争問題に関して、基本的なポイントとして抑えるべきは、加藤さんが述べておられるように、地域紛争の増減を語る時に、死傷者数の増減をして地域紛争が減っていると論ずるのはナンセンスだと言うことです。それはあまり意味は無い。従って、それをして加藤さんが「大きな間違い」の論証としているのはどうかと思う。
2)北朝鮮が責めて来るなんて法螺を吹く連中は、専門家は愚か、安倍幹事長に代表されるボンボン政治家ですら言って無いでしょう。それはさておき、日垣さん、
>> 北朝鮮脅威論を唱えては軍事力強化を煽っているのですね。<<
「核を持っているぞ」と脅してくる連中をして、警戒すべきだと説いたら、「北朝鮮脅威論を唱えては軍事力強化を煽っている」なんてのは、何と手垢の付いた陳腐な「煽り文句」だろうと思うぞ。
3)小隊長の指示がなければ、一人ひとりの動き方を自分で判断できない隊員が多い。
 基本的に、軍隊てのはどこでもそうです。何しろ初年兵を戦場に連れて行かなければならないんですから。ただし小隊長が戦死したらどうするんだろうというのは余計な心配です。どんな軍隊でも小隊長より遙かにベテランの下士官がいるんですから。自衛隊の場合、高齢化が進んで、むしろ下士官だらけなわけです。もし戦場で小隊長が戦死したら、逆に船頭多くして……、の状況になりはしないかと私なんかは心配します。

以下は、岡崎久彦風に音読して下さい(~_~;)。

 地域紛争は減ったか増えたかの問題はなかなか面白いテーマですね。結論を言えば、増えているというのも、減ったというのも、どちらも正しくまた間違っているかも知れない。たぶん模範解答としては、「われわれが期待したほどには、地域紛争は減らなかった。そして地域紛争はボーダレスになりますますやっかいになった」というのがまま、マジョリティが同意できる点でしょう。
 たぶん、減った派増えた派で議論を始めたら、神学論争に陥ると思いますね。たとえば、「紛争」という定義をどう取るか? 期間をどう取るか? はたまた冷戦時代のそれをどう定義づけるかで数字はくるくる変わるでしょう。たとえば、この加藤さんの引用文の中にある「鎮静化」という言葉ひとつをとっても、その定義をどうするかで揉めるでしょう。
 ただひとつ確実なことは、冷戦時代の地域紛争というのは、大なり小なり米ソの代理戦争だったわけですね。日本は無視して構わなかったわけです。イエメンがそう。印パ紛争は、実は冷戦以前の宗主国が絡む根の深い紛争だけれど、それですら冷戦構造の枠組みの中で片づけて構わなかった。東チモールだってインドネシアの覇権主義がもたらした侵略に過ぎないのに、冷戦構造の枠組みの中で語られていた。冷戦の重しが無くなった後に、旧ソヴィエト圏では、チェンチェン紛争の泥沼に陥り、バルカンが不安定になり、アフリカでも紛争が沈静化することは無かった。一方で、極東においては、その冷戦の枠組みは固定化したまま時間だけが経過した。
 そして国際社会は、一定のニュートラルな枠組みを作って、紛争解決に出て行かざるを得ない状況が増えたと言える。日本もそれから逃げられなくなった。冷戦時代なら、それは代理戦争だからと知らんぷりしてアメリカ任せにしていれば済んでいた状況が無くなり、皆で応分の負担と犠牲を払いつつ解決しなければらない地域紛争は増えたと言えるでしょう。
 そして何より、グローバル化により、地域紛争は、テロの様相を帯びて世界中に拡散してしまった。今を生きるわれわれが何より注目しなければならないのは、その点でしょう。日本人にとってはどうでも良いアフガンやイラク問題で、アルカイーダの影に怯えて、遊園地に入るのにいちいち子供のリュックまで開けさせられる窮屈な時代状況になった。それは、世界最期の地域紛争が集結するその日まで、われわれはテロの影に怯えて暮らさなければならならいという厳しい事実であり、地域紛争が増えているか減っているかの議論自体が、若干のナンセンスさを帯びていることを物語る。

 実弾訓練の話ですが、これも、事実だけ見ると、自衛隊はいかにもいい加減ということになるんですが、別にそんなことは無いんです。自衛隊で、個人の命中技量を向上させようという発想自身がナンセンスなのですから。今の自衛隊の実弾訓練の規模だと、それこそ、鉄砲の引き金の弾き方を忘れないというのが精一杯です。技量を上げようにも訓練する弾が無いんだからお話にならない。だから自衛隊では、命中率の向上ではなく、一定エリアに集弾できる技量の維持に重きを置く。これは、実弾訓練が限られる軍隊に於いては、実は合理的な発想なんです。米軍みたいに、世界で最も実弾訓練に金掛けられるような贅沢な軍隊と一緒にしちゃいけません。
 訓練中に兵士間の距離が接近しすぎているというのは、当の現場が一番認識していることで、日本の演習場の狭さを考えると致し方ない。

 時々、日垣隆がジャーナリストとしてどうしようもないな、と思うのは、こういう時ですね。地域紛争は減っているか増えているかの論争は、実は冷戦終結以降(ほんとに終わったかどうかはさておき)、ずっと保守と革新の間で繰り広げられて来たわけです。こういう時に、一方の意見が出てきたら、それに無条件に同意するのでなく、この人はこう言っているけれど、本当はどうだろうか? と疑問を感じて自ら検証するだけの視座を持たなければ駄目でしょう。実弾訓練の話にしても、じゃあ、米軍がどういう訓練を行っているかを百も承知のはずの自衛隊で、なぜそういう効率的な訓練を導入しないのだろう? という疑問を持つのが当たり前です。何もこれは軍事問題に限ったことじゃない。一方で、誰がみてもそれが理想的だと考えるビジネス手法があるのに、一方ではそれを知っているはずの別の会社が導入していないことには当然理由があるわけで、それはどうしてだろう? と疑問を持つのがジャーナリストに求められる最低限の資質でしょう。この人には、そういう所が微塵も無く、単に自分が全く知らない分野であるばかりに、人の請け売りで頷いているだけ。

>> 1987年から紛争地取材を続けてきた著者の発言は、凡百の専門家より数段説得力があります。<<

 加藤さんの視点は面白いと思うけれど、少なくとも、日垣隆に、「凡百の専門家」などと専門家を揶揄するようなセンスも資格も無い。ジャーナリスト失格と言う他はない。

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2004.02.06

長野県民よ、住民票を余所へ移せ

※ 勝恵子がイケメン(週刊ポスト)編集長と再婚

あってはならないことだ。週刊現代、日本全国のサラリーマン諸氏の怨念を晴らすため、ポストを部数で叩きのめしておやり!

※ パキスタン、核漏洩疑惑 大統領、カーン博士を赦免 「個人的犯行」で幕引き

 これ、全部、エンジニア一人の責任におっ被せて、それでアメリカも日本も納得するらしいんだが、よくよく考えてみれば、日本はパキスタンに援助することによって、結果的に北朝鮮の核開発に貢献していたということなんですよね。

※ イラク自爆テロ宣伝映像

 この映像で見るべきポイントは一つだけです。それは自爆テロに駆り出された兵士らは、いずれも若く、年端のいかない子供たちだということ。パレスチナでも言えることですが、大人はテロにうんざりしている、それが問題の解決に繋がらないことは百も承知しているから。だから、武闘しか頭に無い連中は、年端もいかない若者の民族主義をかきたててテロ行為に走らせるしかない。
 これは、マスコミが囃す「レジスタンス」などとは全く違う、単なるテロ行為でしか無いという証拠です。レジスタンスというのは老若男女が参加するんですから。作戦を立案するテロリスト共はのうのうと生き残り、子供を鉄砲玉に使うような卑劣な連中の何処がレジスタンスですか。

※ 「兵士の墓標」連想 派遣時期、朝日新聞「声」欄カット 陸自装備品と酷似

 今朝の産経が社会面のトップ扱い(電子版)で伝えているんですが、この程度のことで大騒ぎする連中のメンタリティって良く解らない。2ちゃんのニュー速でネタにされた時に、普段は全く気にも留めない声欄のイラストを見て、ああ、なんだこの程度で祭りしたってしょうがないだろうと思った。
 陛下から頂戴した鉄砲を彼の地に捨てて来るわけにも行かないだろうから、あれは無いと思うが(細かい所を突っ込むと、89式小銃は標準的なアサルトライフルの外観を持っているので、あの程度のイラストで自衛隊の銃だと断定するのは大げさな話)、実際、戦地へ兵隊が向かうというのは、そこに墓標を立てる可能性があるということだ。
 そういうことを想定するなとか、国民みんなで祝福して送り出す雰囲気に水を差すなという風潮があるとしたら、そら違うでしょう。起こりうる事態を想定して国民に提示するのもメディアの仕事。朝日に限らず、読売産経だって、自衛隊の車列が襲撃されて死者が出た時の予定稿はとっくに用意している。あとは5WHを入れて号外を出すだけの状態でしょう。
 朝日の報道姿勢を批判するのであれば、他に突っ込むべきポイントは山程あるでしょう。こんなちゃねら~並みの低次元なネタに飛び付いてどうするよ、産経。
 さらに納得できないのは、朝日は事実上、完敗&謝罪としか取れないみっともない声明を出しているんだよね。あんたら、そんな覚悟も無しに戦争協力に反対していたのか?
 昨日、国会中継をちらと見ていたら、桝添要一が、れいのFAXペーパー問題で、しっかりしろと政府をどやしつけていたけれど、そんな大げさに騒がなきゃならんことか? それがよりによって共産党に流れたということは大いに問題だろうが、予定稿なんてのは何処でも準備するだろう。それがうっかり表に出た程度のことでガタガタ言うな。防衛庁の役人には優先して処理すべき問題が山積している。

※ 情報漏えい・政調費問題 「厳正な処分と実態解明を」--県議長に要望書 /長野 県議長に「フォーラム」が要望書

 これは県議会チェックフォーラムという康夫ちゃん丸抱えの団体さんなんですが、あらゆるポイントに照らして、県議会の情報の扱いは、いかなる法令条例にも抵触していないんですよ。だから処分云々という話じゃない。こんなことで処分が成り立つのであれば、明確に県費の移動があった知事さんの寸借詐欺こそ、厳正な処分と実態解明が必要だと思うんだが。
 長らく休眠していたとはいえ、対議会には、こうして康夫ちゃんの私兵集団が存在するわけです。それ自体をしていかんというつもりは無い。どんな色が付いていようが、日本には政治活動の自由がある。見たくない物に蓋をして行動する自由もあるでしょう。でも逆に、対知事では、そういう団体は無いわけです。それはなぜかと言うと、県議会チェックフォーラムは、知事本人からリーク情報を右から左へと貰えるのに、対知事の団体を立ち上げても、じゃあどこから知事追求の情報は来るんだ? ということになる。権力批判というのは、そういう風にどうしてもハンディを背負うわけです。これはいつの時代でも権力に付いた側が圧倒的に有利。
 それにしても、こんなに出鱈目をやらかしている知事に対して、未だに、それを監視して正そうという団体が立ち上がる気配も無い。こういう所が、長野県の病理であり、田中康夫が好き放題のことをしでかす大きな原因を作っているんだと思う。情報公開請求等を駆使することで、権力を敵に回しても出来ることは一杯あるわけです。
 この程度の県民にこの程度の知事さんと揶揄されないためにも、もう少し、県民としてまず何が出来るかを考えて欲しいですね。

 ちなみに、私が県知事チェックフォーラムを立ち上げたら、即座に、メンバー十数人の住民票を隣県に移します。何処か、温泉付きの民宿と契約して、そこに住民票を移しますよ。毎月部屋代を積み立てて、康夫ちゃんが泰阜村に帰る程度の頻度で、そこへフォーラムの研修を兼ねて、月1、2回研修&慰安旅行します。それで長野県民みんなに、隣県はこんなに過ごしやすい所ですからどうぞ皆さん、長野県から住民票を移しましょうと、「田中県知事に習って好きな自治体に住民票を移す運動」を展開します。

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2004.02.05

着床前診断を考える

※ 県議選に絡む公選法違反事件で取り調べの警察官が証言 読売
>> 公判の最後には、信一被告と妻のシゲ子被告(55)が昨年8月29日に行われた初公判の罪状認否以来、初めて意見陳述を行って無罪を改めて主張したほか、早期保釈などを訴えた。<<

 私が度々書いている鹿児島県議選に纏わる冤罪事件ですが、なんと、主犯格とされている当の県議夫婦は、去年の6月4日に逮捕されて以来、ずっと拘置状態にあるらしい。とんでもない話で、どう考えても、これは有罪になっても執行猶予が付くケースですよ。それを罪を認めないからと、女房までぶち込んで出そうとしない。
 こんなとんでもない人権侵害が日本中の至る所で行われている。裁判制度を弄る前に改善すべきことは山程ある。

※ 法隆寺門前の店を県が強制撤去

 テレビというのは、こういう時に権力の横暴という図式でしか映さないけれど、それに至る道筋というのはあるわけで、みんなが立ち退いた後に、一軒だけ踏み止まるというのは、単なる住民エゴに過ぎない。

「古い物を壊していいじゃないか? という風潮がある」NEWS23 筑紫弁
 だったら、余所へ移せば良いだけの話でしょう。こういう絵になる状況になってからカメラを持って踏み込まずに、計画が出た時点で、景観保護の論議をやっていれば良いだけの話。

※ 車型おもちゃで2歳児が指切断、トミーが自主回収 読売
http://www.tomy.co.jp/tomica/
 マグナムトレーラーでイメージ検索するとやっと写真が出てきますが、やたらとでかいオモチャですね。うちには置けない。
 でもオモチャって、大なり小なりこういう危険はあるんですよね。基本的にはそれを買い与える親の責任でしょう。

※ 着床前診断を考える

 性の生み分けをやったことをして、羊水検査レベルでの中絶は肉体的にも精神的にも負担が掛かるからとこの医師が発言しているのはちょっと詭弁に聞こえますよね。
このドクターは、妊婦が「もし男の子だったら絶対中絶する」と主張したことをして根負けしたとも言っているけれど、そういう人に対して生命の尊さを説くのも医師の役割だろうとは思う。

 昨日の、テロ朝朝刊瓦版で、大谷氏が、盛んにダウン症児の家族の崇高さとか訴えて、もしこういう人々が、それが一般的になったら、どんなに悲しむだろうかと、全くトンチンカンなことを6時台、7時台で繰り返し述べていたけれど、これはもう著しく本質を外した感情論に過ぎない。
 将来、医療技術が進めば、ダウン症はもとより、聾唖や盲目は医学的に根絶されるでしょう。でもその治療が可能であったとしても、やはり聾のまま盲目のままで構わないことを選択する人々はいるでしょう。社会はそれを受け入れる。ただそれだけのことです。

 我が家のことをお話すると、次男の出産に当たって、女房は、羊水検査を受けました。アメリカに於いては、一定年齢以上の妊娠には、羊水検査が義務付けられています。世間は全くこの辺りの知識を持ちませんが、羊水検査には、それが有効とされる期間があります。妊娠初期では有効判定が出来ない。しかし妊娠期間が押すと、今度は堕胎時期を逸することになる。だから、中絶が母体に対して、ぎりぎり安全とされる時期での検査を強いられます。それ自体が母胎には決して良くなく、数パーセント前後、流産を誘発すると言われています。羊水検査自体が、かなりリスキーな検査であることはあまり知られていない。ちなみに我が家では、もし羊水検査で異常と診断されたら、中絶することで決めていました。

 問題となるのは、まさに男女の生み分けでして、実は私は賛成です。もし三人目が女の子であるという確証が有れば、うちだって三人目は欲しい。実はそういう夫婦って、多いんですよ。世の中には、二人目三人目としてできれば一方の性が出ることを期待したいけれど、その確証はもちろん無いから諦めるという圧倒的な多数と、それでもギャンブルするという少数がいる。もしそこで、生み分けが出来るということであれば、検査して、三人目を生むという夫婦が大勢出てくるでしょう。
 将来的には、たぶんガイドラインが出来ると思います。たとえば、二人目ならその検査を受けられる。三人目なら受けられるという具合に。それは間違いなく、日本の人口回復に貢献するでしょう。

 もちろん、着床前とは言え、それは生命倫理を弄ぶことにならないのか? という批判は、ずっと付きまとうことでしょう。それに対して、当の医師は、だって、今の羊水検査による中絶だって、あれは生命を弄んでいると言えないのか? と開き直っている。私も実は、それは欺瞞だと思います。現に日本の医療制度は、障碍児を堕胎することをすでに容認している。着床前診断でもそれが健康児なら生むべきだ、でも障碍児なら、すでに五官が発達した状態でも堕胎して構わないよ、というのは欺瞞だろうと思う。
 私は、向井亜紀の代理母には反対です。あれこそが生命倫理を弄んでいる。マスコミは代理母は容認するが、着床前診断は駄目らしい。この問題に関して、マスコミと全く逆の感想を持つ人間は多いだろうと思う。

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2004.02.04

大義を論じることのファンタジー

※ 米議会でリシン発見

 いよいよ、次は天然痘の出番だね。

※ 水曜テロ朝、朝刊瓦版。

 せっかくライブで観たのに、勝ちゃん、デムパ不足でパワーを感じられず。

※ 大阪、開かずの踏切で小学生重体

 子供がそういう行為に及ぶと言うことは、当然大人がいつもやっていたということですね。ただ、素朴な疑問なんだけど、30分開かないということも珍しくなかったというのであれば、せめて学区割りにおいて、子供がそういう危険を犯さずに済むよう線路で分けるということは出来なかったんだろうか。

※ 世界最長の直行便、シンガポール―ロス16時間

 エアバス社の最新鋭機(A340―500型)で、復路は18時間30分らしい。
 機内にサウナでも置いて貰わなければ乗れないだろう。これはもういよいよ、シート方式は止めてカプセルホテルみたいな蚕棚方式にして欲しいね。
 旅客機のキャビン空間て、実は結構無駄使いしているんですよね。ファースト・クラスなんて、シートの上、三分の二はただの空間ですよ。どこかのエアラインで計算してみないものですかね。蚕棚構造にした時の重量計算やシート数の増減とか。

※ 「日本に原爆を落としたアメリカの大義無き~」

 元防衛庁幹部にして新潟県加茂市の小池市長弁。昨夜のNEWS23での発言ですが、あんたそれ、原爆を落としたアメリカうんぬんなんて言い出した時点で、もうただのデムパ親父だろう。そんな民族の怨恨や感情論で語るべき問題か?

※ 日垣隆、メルマガ三題

http://www.ykanda.jp/lite/lite.htm

 ↑ここに、1984年に発売された富士通OASYSの記事があります。22万円だったそうです。何度かオアシスを買おうと思った頃がありましたね。バックライト液晶になってから、売れっ子作家さんの相当数は編集者の薦めに従ってオアシスを買うようになった。ただ、明らかに他社より高かったんですよね。私の場合は、家ではシャープのデスクトップ(デスクトップ・モニタータイプの商品は選択肢がほとんど無かった)、外でもシャープのブック型を使っていたので、結局オアシスは一度も買うことなく、パソコンへと移行しましたが。

>>緻密な取材・調査と卓越した論考、そして論争相手を完膚なきまで叩きのめ
すことで知られるジャーナリストから <<

 これは昨日配信されたメルマガに掲載されたもので、業界人であるらしい方の日垣評です。

 変わった人ですよね。自分のメルマガで、極めて頻繁に、いかに日垣隆は偉いか、凄いか、一流か、努力家、紳士か真摯か、愛されているか(~_~;)を訴える読者からのお便りを掲載する。人から誉められていないとやっていけない。またそれを人に披露しないと気が済まない性格というのは、どこかの県知事に似ていますが。
 日垣隆が論争相手を完膚無きまでに叩きのめして来たという事実はありません。それは日垣隆自らが演出して来た自分を偉大に見せるためのあざといトリック、幻想に過ぎない。
 たとえば、田中康夫政権が誕生して以降、彼が誰かと論争して叩きのめしたという事例が何かあるでしょうか? 皆無です。少なくとも言論界に関しては皆無です。
 そればかりか、彼は、あたかも誰かを叩きのめしたかのような嘘をばらまいて来た。潮匡人氏に対しては、何の関係もない、彼が教えている大学の学長が北朝鮮絡みのNGOのバックにいるというだけで、某かの反論を求めるような(そしてそれは出来ないだろうと自ら落ちを付ける)ことを書く。
 出直し知事選の時のテレビ討論では、一切そんな事実は無かったにも関わらず、論戦相手は反論できなかったと書く。一方で、自分が批判されたことに関しては、一切コメントしない、逃げてばかり。
 言ってみれば、都合が悪くなればいつも逃げ出す2ちゃんねら~が、一歩その外へ出ると、俺は連戦連勝だと言いふらしているようなものです。それを真に受ける人々が残念ながら一定数いる。

 ちなみにこの人の文章、この後にも全く歯が浮くような誉め言葉が連綿と続くのだが(ある種の希有な才能だと思う)、この文章は、先日のライターうんたらにおいて、参加者全員による優秀賞次点を貰ったのだとか。正直、私はこういういい歳こいて気持ち悪い連中とは一切関わり合いになりたくない。

>> ◆イラク戦争開始の「大義」を不問に付せという産経抄さんへ

 これは、そもそも過去の戦争において、まともな大義や正義があった戦争など無かっただろうという、産経新聞の産経抄に対するお小言なのですが、正直、大義なんていらんだろうと開き直る産経もどうかと思うんだが、強いて言えば、言わせておけみたいな(~_~;)。

 このイラクの戦争に大義はあったのか? 大量破壊兵器はどうもアメリカが期待していたほどの量は無かったらしい。
 今、日本において、大義はあったのか無かったのか? という議論をすることは、あまり前向きなことでは無いなと思います。
 大量破壊兵器という一点に絞るなら、アメリカはへまをしでかした。それは欺瞞でしか無かったかも知れない。
 その一方で、震え上がった国々がある。フランス頼みだったリビアのカダフィは、結局は英米に屈した。これでもし北朝鮮の金正日がアメリカに屈するようなことにでもなったら、日本国内においては、大義を巡る議論は雲散霧消するでしょう。
 ここに、歴史的な視座を持ち込んで、たとえばここの10年の中東情勢を考えてみましょう。第一次湾岸戦争で、世界は住みやすくなったか? と言えば、明らかに否です。あれはクェートからイラクを叩き出すという大義のある疑いようのない正義の戦争でした。ところが、フセインは倒れなかったし、アメリカが中東に居座ったことで、アルカイダなど反米勢力が跋扈する理由を作ってしまったし、何より、当時約束されたクェートの民主化は全く反故にされた。
 大義は正しかったし、戦争も楽だったし、最低限の目的も達成したが、世界は決して安全にはならなかった。
 今回の戦争は、大義は嘘っぱちだったし、戦争も楽だったし、最低限の目的は達したが、今も犠牲は払い続けているし、状況に展望はなく、しかし一方で、棚ぼたのごとく恭順の意を示してきた独裁国もある。そして10年後どういう評価を得るかは、今この状況に耐えてイラクを再建できるかどうかにたぶん懸かっている。

 この戦争の大義を論じることにも意味はあるでしょう。しかし、結論は解りきっている。私のように、あらゆる独裁国は軍事力を行使してでも倒す価値があると信じている人間は残念ながら少数派です。アメリカが掲げた大義に真実はなく、しかもそもそもの動機が不順だった。これは誰が論じても百人が百人、「大義は無かった」で終わることは間違いない。
 しかし、「大義は無かった」ということを国家としてひとたび認めたならば、これは現在進行中のアメリカの作戦行動は、単なる侵略戦争であることを間接的に認めることになる。「この戦争に大義は無かったけれども、イラクのためにわれわれは犠牲を払う」と宣言したとしたら、国民のかなりは政府を支持するだろうと思う。しかし、マスコミと国会は違う。彼らは、それを言質としてイラクへの展開反対の理由とすることでしょう。それは致し方ない。彼らの仕事だから。
 私の提案は一つです。日本にとっての大義を論じよう。アメリカの戦争に大義があったかどうか? 無かったらどうすべきかの議論はアメリカ人に任せれば良い。それを日本人が論じて、イラク出兵の是非の根拠にするのはナンセンスです。なぜなら、今の状況は、国連主導下、あるいは仏独露中が参加した多国籍軍による戦争と戦後処理の過程においても、起こりえた可能性が十二分にある。野党やマスコミは、そういう状況下でも、この戦争に大義は無かった、だから出兵は間違っていると言えるか? と言えば、言えないわけです。彼らが金科玉条に戴く国連の決定や、先進各国の指導によるイラク統治の前には。
 アメリカの大義を論ずることは、イラクのこの現状の前に於いては、その状況にコミットしないことの方便としての意味しか持ち合わせない。それは国際政治のリアリズムにおいてファンタジーを描く行為に過ぎない。

 では今、日本にとっての大義とは何か? それは、果たして日本が参加することによって、この状況の打開に貢献できるかどうかを論じることです。出来ない、その見込みは無いと判断できたら、のらりくらり逃げ回って金だけ出せばいい。われわれが今、論ずべき大義はそれです。そしてひとたび大義を掲げたならそれをアメリカに突きつけることです。犠牲を払う覚悟で背後を守るから、きちんと展望を拓けと。

>> 産経抄がイデオロギー的アジテーションでは俄然右翼街道をまっしぐらに突き進むのに、例えば理系分野になると途端に小学生以下の作文になってしまうのは、ご愛嬌と言うべきでしょうか。
 ちょっとだけでいいから技術開発の現場を見てみようね、産経のぼくちゃん。<<

 産経が右翼街道を突き進むというのと、理系分野の記事が怪しい、そしてそれはご愛敬と言うべきかという、この三つの文章には何の連携もありません。強いて言えば文脈がバラバラです。遺憾ながらこういうのは、小学生並みの文章だと言わざるを得ません。日垣のボクちゃん……。

>>★発明の対価としての200億円。その本質はどこにあるのか

 これはちょっと違うなと思うのは、会社が彼に対して在職中どれだけ嫌がらせして開発を妨害したか日垣さんは縷々書いてらっしゃるけれど、そんなのプロX向けのありがちなエピソードに過ぎない。ここで唯一重みを持つのは、彼は、その嫌がらせを受け続けた会社に在籍し続けて給料を得て結果を出したということです。見るべき事実はその一点だけ。
 もう一点。インセンティブを与えなければ、エンジニアが海外へ逃げてゆくという話だけど、それはあり得ないでしょう。青色発光ダイオードが日本で開発できた理由は、良くも悪しくも、日本の会社風土にあるんです。たとえば、中村さんが、アメリカの会社なり大学なりで、この研究を成し遂げることが出来たかと言えば、それもまた疑問なわけです。何しろ、あちらの国は成果主義ですから。
 だからギャンブルが出来る人、日本の会社風土に馴染めないエンジニアは、アメリカへ言って、結果を出して儲ければ良いんです。それだけの話。そういう意欲を持つ人間まで、インセンティブを与えて日本の会社風土に縛り付け、日本が技術開発を今後ともリードすべきだとは思えない。
 よって、この問題の本質は、会社がどれだけ嫌がらせしたか? とか、会社がその儲けを独占享受する(と書いているんだが、一般論として言えばもちろん、利益は株主に還元される。日亜化学は非上場だけど)とかの問題とはちょっと違うような気がする。

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2004.02.03

御用メディアの本領ここにあり

※ 1.5倍長持ちする乾電池 松下、4月発売へ

 こういうニュースを伝える時には、せめてリチウムイオン電池と比較してしてどうかを公表して欲しいんだが、それと比較したというデータは一切無いんだよね。
 ま、リチウムイオンよりは値段が安いだろうから歓迎するけれども、アウトドア派にとっては、低温環境下での作動具合も大事なポイントです。

※ ファルコン号はなぜ転覆沈没したか。NHKクローズアップ現代

 琵琶湖でのヨット転覆事故ですね。この事故においては、復元力を持つヨットがどうして転覆沈没したのかがポイントとされたのですが、転覆した時に、帆の上に親子が投げ出され、しかも水面に投げ出された溺者がマストにしがみつく形になったせいで、復元力を失った。
 それでも一度はくるりと回転して元に戻り掛けるんだけど、舳先近くに竣工後開けられた湿気取りの空気穴から空気が漏れて浸水を許し、あっという間に沈没してしまった。ということらしい。

※ クラブ襲撃事件、刺された元支配人に「労災」認定

結局、このクラブは廃業に追い込まれたんですよね。それでいて一方の暴力団は生き残っている。結果は明らかに、市民社会の敗北ですよね。

※ ワコール新ブランド

 23時台に12chを捻ったら、ワコールがこの春立ち上げるインナーの最高級ブランドの特集をしていた。はっきり言って、もう10年くらいミラノで勉強しなさい。デザイン・センスと言い色遣いと言い縫製と言い、ヨーロッパのブランドに太刀打ち出来るレベルには全く無い。日本のインナーメーカーは、機能性は世界一で他国ブランドの追随を許さないが、正直芸術品としての完成度となると、まだまだお話にならない。

※ 来年度予算

 永田町より外務省関連と防衛庁の来年度予算案の資料が届く。よ~し、パパ頑張っちゃうぞ!(~_~;)。BMD、こんなものイラネ。
 PKO本隊業務を睨んで、海空の輸送能力増強をアピールしようかな。UAVの研究ももっとプッシュしないとね。どこかのメーカーみたいにたいした性能でも無い代物で納税者に法外な値段をふっかけるんならイスラエル大使館にカタログ出させちゃうもんね。

※ 御用メディアの本領ここにあり。

 さて、昨日のダブスタ勝ちゃんの日記を私なりに添削してみますた。

【 県下の大事を首領様の受けだけを狙って執り行う本末転倒は北朝鮮のそれと全く同じではないか。おそらくは自分のメディア操作が県を作り政権を維持していると思い込んでいる県庁の田中なる独裁者が考え出したことに違いない。こういう狗どもが最近度し難いのは完全に開き直ることだ。そしてメディアがそれを追求しきれないことだ。長野ではとんでもないこが起きている。】
 さて、筆を入れたのはどの部分でしょう(~_~;)。

【詳しくはやはりK嬢。http://www2.diary.ne.jp/user/95992/。久々登場悪役商会(笑)下崎保県議の開き直りもここで楽しんでね。信濃の国の御用メディアの方々の追求を県民はじっと注視している。】

 勝谷誠彦よ、信濃の国の御用メディアの筆頭格は、他でも無い君だ。もっとも、その提灯持ちな言動に注目しているのは、県外者の私だけかも知れないが。およそ言論人としての矜持も持ち得ぬ「見ざる聞かざる吠えるだけの御用聞き」は、いずれその付けを払う日が来るだろう。起こった事実をすら正視できない男が偉そうなことを言うな。首領様のスキャンダルには頬被りして開き直っているのは、あんたの方で、その無様な姿を楽しんでいるのは、実は私だったりする。

※ TBSラジオ・アクセス

 月曜午後9時55分起き。ラジカセをセットして康夫ちゃんの番組に備える。
 おったまげた。何と県政会の政務調査費問題が今夜のテーマだそうな。やれやれ、その前にやるべきテーマがあったんじゃないのぉ? TBSさん。
 寝ている間、やけに静かだなと思ったら次男もずっと寝ていたとか。お陰で朝まで抱く羽目に。疲れる。

 アクセス。しかしなんだね。地元マスコミの康夫ちゃん番ってさ、これ、ライブで聴いているんだよね。もう無条件に頭が下がるよ(~_~;)。あなたの苦痛は私の苦痛だ。ごくろうさんとしか言いようがないが。あたしなんか、どうやってこれを早送りして聴こうかといつも頭を悩ませているのに。苦行ですよ、苦行も苦行。一本聴き終わった後は、かなり重度のPTSDに陥るもん。これが北朝鮮のプロパガンダ放送ならどんなに快適か。だってそれは所詮外国のメディアですからね。これは、日本のマスコミがやらかしていることなんだもの。一方で、「平壌放送、こんなん非常識なこと言うてます」と笑い飛ばしているメディアが、国内で全く同じプロパガンダに公共のデムパを私させて使っている。

 冒頭15分、CM入りまでを、この政務調査費問題に当てて喋り倒す。

【家族、知人。知人が実際に働いていなければ詐欺罪に当たる。】

 うん、詐欺だね、間違いなく。で、実際に乗っていない新幹線や飛行機代、ホテル代はどうなのぉ?

 寒冷地手当削減に関してブツブツ言い始めたら、すかさず長野が、「長野県知事って、全国で一番給料が安いんですって!?」とフォロー。

 心配すな。その分、別ルートで旅費を二重三重に貰っているらしいから、懐は潤っている。しかも、税務申告外だもんね。

10時24分
 声を裏返して、安倍晋三のアメリカ留学学歴疑惑を報じる週刊ポストの記事を嬉々として読み上げる。ヲイ、そもそもの古賀ちゃんのことは触れず終いかい?

10時37分

 石破、小泉のしゃべくりにブツブツ。いや、人のことは言えないと思うんだが。

10時38分

【 日本の改革を妨げているのはマスメディア。長野県でも、朝日新聞長野総局とか、信濃毎日新聞とか、読売の人も呆れていますよ。だから手続き民主主義ばっかり言うんだよね。手続きばっかり、木を見て森を見ず所か、歯を見てキスは見ない。その一部だけをみてそれが良いか悪いかだけ言ってんの。オーバービュースというか、全体像を見る。それってきっと哲学が無いからだよ。歴史観が無いからだよ。】

第一に、今の読売に信毎を批判する資格は無いだろう。今日もそうだが、一日遅れで信毎の旅費疑惑を後追いし続けている新聞に、「呆れる」資格は無い。もし事実なら、「呆れる」前にスクープを取らにゃね。事実でなければ、それは我が社の誰が言ったことなのか? と読売記者はしっかり記者会見で突っ込みなさい。

第二に、哲学がどうあろうが、歴史観がどうあろうが、詐取は詐取、詐欺は詐欺だ。世の詐欺師の犯罪が、歴史観だの哲学だので誤魔化すことが出来れば、この世に詐欺罪は成立しない。

 パン屋の都議後藤さんが電話出演してご自分の使い道を喋ってましたけれど、政務調査費という字面の主旨だけで使い切るのって、なかなか難しいんだな。

11時27分。

【 明らかに出来ないんだったら、謎があるってことだね 】

 誰かさんのスケジュールも明らかに出来ない部分がだいぶあるご様子で、ここにも謎があるってことだね。

 ちなみに、長野では流れていない11時30分台の康夫が言いたい、長野が聴いてやるよのコーナーは、「広報長野県」の宣伝で、私は現物を見ていないけれど、れいのコモンズがうんたらのわけの解らん宣伝でした。もちろん、何ら聴く必要も、私がコメントすべきこともありません。公共の電波の無駄遣いな自分自慢でした。

 番組ラスト付近にて
【 コピーもさせないってんだから、共産党までそれ認めちゃってんだから、オール与党、その点だけは反田中っていうね、その点だけは健全だとか勝手に言っているらしんだけどね。】

※ 誰が漏らした? 政務調査費問題

 ところで、この政務調査費問題。本来であれば、この調査結果は年度末に、調べた相手の会派とも付き合わせた上で公表されることになっていました。ところがなぜか、調査はバタバタと進み、僅か一週間かそこいらで、なぜかマスコミに漏れて、急遽、中間発表という形になった。しかも、当の旧県政会の議員とは何のやりとりもせずに公表してしまったしまったものだから、いや、その口座は親睦費等と同じ口座であったから、勘違いされたみたいだと、反論される羽目になった。ま、そんな反論が通用するとはとても思えないにしても。
 しかも、県政会以外の、たとえば県民クラブ等の監査がどうかは 全く発表されていない。ちょっと穿った見方をすれば、その政務調査費の使い道がどれだけ杜撰か知っていて、今は親田中になった議員が、あそこをつつけと御注進して、それに乗った外部監査の人間がいたのかも知れない。
 私個人は、裏は裏として不正があったのであれば粛々と正すべきだと思います。
 で、昨夜の番組で康夫ちゃんが言っていたのは、「県民クラブすら、コピーを取らせない、これじゃ仕事にならないからと、監査委員が泣きついてきた」ということのようです。ちなみに議会側は、公表の手順を無視されたことを理由に、コピーは取らせないと今はへそを曲げている。

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2004.02.02

日本が踏み台のウィルス流行る

 番匠一佐、正直、表情がヲタっぽい。あの格好でコミケ会場に現れても全く違和感は無いと思う。

※ 本日のディスカバリーch
 海の要塞 空母 パート 1
 撃墜機からの脱出 撃墜機からの脱出
 スペースミッション 大気圏への再突入を科学する
 ミッション:宇宙飛行

 やれやれ、録りはしたが見る暇があれば良いが……。

※ 教官チーム、あれでは駄目です

 日曜NHK特集。いろいろと突っ込みたいところが満載だったけれど、SOFでもない歩兵部隊の動きはあんなものなんだろうなぁ。明らかに実弾訓練をこなしていない状況が随所に露呈していた。動作にリズム感が無いのがどうにも致命的だと思う。こういうのって、数年がかりで訓練を繰り返さないと身に付かないんですよね。半年かそこいらで物になるものじゃない。せめて派遣部隊を二ヶ月くらい沖縄に派遣させて海兵隊の訓練を受けさせるべきだったかも知れない。でもこれ表向き戦争に行くわけじゃないから、そればかりにエネルギーを集中することもまた出来ないんですよね。
 日の丸の旗を立てに行くんだから、そんなこと習ってないじゃすまないことを胸に頑張ってくれよ。
 ちょっと気になったのはNHKよ、軍隊を描く時には、きちんと階級のテロップを出せ。あんたら同じ番組内で米軍さんには階級を表示させといて。
 一方、TBSの報道特集は駄目ですねぇ。気の毒だけど、普段の自衛隊に於ける局のイメージがNEWS23じゃ、こういう時に出番は無いですわな。

※ マスコミと接触すると給料カット?

【 自衛隊の友人は、派遣についてマスコミに感想を話すと給料がカットされると教えてくれた。「自由に自分の考えが言えないなんて、まさに戦時中」】南日本新聞より

 吹上町の二十歳の女性がせっせと首相官邸に派遣反対のメールを送り続けているという美談が地元の新聞に載ったのですが、ま、それは良し。何人にも意見表明の自由はあるから。
 ただ、この話は無いだろう。公務員の給料をカットするには、それなりの理由が必要で、たかがマスコミと接触した程度のことで、いちいち給料を減額するような面倒なことしていたら、事務が滞るでしょう。
 仮に事実なら毎日新聞が飛び付いて、また新聞協会賞を取ることになる。

※ MyDoom 流行の兆し?

 先週末からポツポツと感染したZIPファイルがメールとして届くようになりました。過去12時間においては、2時間置きに感染メールが届く。日本が丁度週末に懸かったことが原因なのか、いつもだったら、海外から9割、国内1割という比率が、ほとんど逆になっている感じがします。日本がジャンプ台に利用されているのか、ほとんど全てがjpアドレスで届く。今日、会社のパソコンを立ち上げる人は、感染をまずチェックしましょう。

※ 住居侵入:橋本元首相宅に男が車で、現行犯逮捕 岡山 毎日

 これは、右翼団体を名乗っているらしくて、過去何度も侵入を試みているらしい。困るのは、こういうのは、実質軽犯罪扱いですから、警察でお灸をすえて釈放。せいぜいしばらく拘留して書類送検で終わる。よほどのことが無いと、懲役刑等にはならないんですよね。よほどのことというのは、これはもう刺すとか殺すとかの話ですから、どちらと言えばストーカー規制法で裁いた方が安全は確保できるんじゃないでしょうか。

※ 大阪府知事選終わる。

 大阪府民にとっては不毛な選択でしたね。しかしまぁ、国政の場で小泉に辞任要求しているような政党が、一歩地方へ出れば、いろんな選挙で自民党と呉越同舟やっている。そんなの有権者に説明できんだろう。
 自民党が、個人名はうちに政党名は公明と書いてくれと先の衆院選でやったことなんて全然笑えない。政権を獲る気があるんなら、せめて政令指定都市を抱える県の知事選くらい独自候補を立てて見せろ。

※ ビッグマウス〈虚言癖〉日垣隆メルマガより

【 当時ようやく、自動車に匹敵する値段のワープロは登場しており、サラリー
マンであった私もローンを組んで所持しておりましたが、作家でそれを駆使し
ている人は皆無に近く、氏も例外ではありません。】

 これは筒井康隆氏の仕事に関する解説で、1984年のことに関して触れた部分ですが、丁度20年前ですから、私がデビュー作を書いていた頃のことですね。私も当時ワープロを所有していました。ものはリコー製で、記憶メディアはフロッピーでは無くテープでした。値段は20万円前後だったように記憶しています。いつものビッグマウス日垣の物持ち自慢に過ぎない意図的な作り話かも知れないけれど、自動車に匹敵する値段(ホンダの軽相当? それともカローラか?)のワープロがあったかも知れないけれど、ワープロ市場全体として見れば、一般人が手が出ない価格帯では無かったし(ものによっては出始めのビデオデッキより安かった)、だいたい、当時書店員だったとかいう日垣隆がそんな高額商品を買う理由も無いでしょう。
 で、作家がそれを駆使しなかったのは別に値段の問題でも無いし、操作が複雑だったからでもありません(だいたい英文出の作家にとってはタイプライターの延長に過ぎない)。いかにも値段が高いとか、「駆使」とかいう単語を使われると、何か物書き全般が貧乏で機械音痴みたいな誤解を読み手に与えるけれど、プロがワープロを敬遠した理由は単純でして、使い勝手が悪かった。その一言に尽きます。画面にほんの一行しか文字は出ない。変換効率は話にもならない。しょっちゅう落ちてファイルを無くす。そんなものプロが使えるわけもない。じゃあ、なぜ私は使っていたかと言えば、私の字は編集者が読めない程昔から酷かったからです。当時の私は下書きは原稿用紙に書いて、清書だけワープロ打ちだったように記憶しています。
そのメルマガ、前半の筒井さんの下りはコピーばかりでつまらない。後半の立花隆の窮状に関する下りは、面白いけれどちょっと違うと思うんですよね。浪費癖がある一方で、仕事をえり好みするからそうなっただけの話ではあれど、作家本人よりインパクトのあるキャラクターの秘書なんてのも珍しくはない。

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2004.02.01

祈る! 武運長久

※ 陸自指揮官に番匠1佐 防衛大24期
【 イラク派遣で現地指揮官となる第1次イラク復興支援群長。番匠1佐は鹿児島県出身で、80年に防衛大学校24期卒。第30普通科連隊(新潟県新発田市)を振り出しに陸上幕僚監部などを経て02年12月から名寄駐屯地司令を務めた。米国の陸軍戦略大留学、外務省、大手商社への出向経験もある。】毎日

 鹿児島出身者が4、5人いるだろうとは思っていたが、いきなり指揮官とは予想外だった。まことに郷土の誉れ。武運長久を祈る! 長引いたらコソーリと焼酎を持って陣中見舞いに行きましょう。

※ 信州知事

 最初聞いた時には、それって、うどん大使だとか、着物大使だとか、一日警察署長だとか、ま、その手のイベント用の肩書きかと思った。
 でも、すでに県庁のサイトでは、「信州知事」の肩書きになっている。どうもこの人は、物事のネーミングにしか興味が無いらしい。ま、他に仕事するセンスがないちゅうことやね。
 しかしなぁ、うちの田舎で、突然県知事が明日からは「薩摩県」を名乗る。ついては私は「薩摩知事」だなんて言い出したら、それだけで不信任だぞ。郷土の名をお前の人気取りで汚すなと、住民運動の引き金を引くことは間違いない。それが今の長野には全く無い、皆知らん顔をしているということは、実は長野県民て、「信州」だの「信濃」などという固有名詞には、たいした思い入れは無いってことなんだよね。
でも信州知事というのは、存在しないわけですよ。日本に知事職という公職はあるが、それは都道府県知事に割り当てられているのであって、どこかで県名変更があったなんて話は聞かない。とすると、「信州知事」が公文書として長野県のウェッブサイトに掲載されるということは、明らかに公文書偽造に当たると思うのだが。

※ 学歴詐称疑惑の古賀議員、釈明の街頭演説に指南役が存在

 これは日テレのスクープなのですが、ちょっと意地悪でしょう。博多での演説でスタッフにも本人にも泣くよう指南したということなんだけど、ああいう状況なら、別に指南されなくったって誰でも泣くだろう。ごく一般的な立ち居振る舞いを教えた程度のことをして、指南役がいたなんていびるのはちょっと気の毒な話。

※ 政府専用機さらに2機、中古中型機を緊急援助に活用

いや、これを考え出した役人は天才ですね。新型機を買うとなると、CXを開発中の空幕は嫌がるだろうし、アメリカだって、じゃあC-17を買えよということになる。(足は短いけれど)。中古の旅客機というのが味噌ですよね。隙間の装備だもん。気が付いたら空自は中古のB6を20機ばかり買っているんじゃなかろうか。いっそのこと、アメリカのエアラインごと買えば良いんですよ。名前はもちろん「エア・ニッポン」(~_~;)

※ 昨日のスカパー・パックインより

1.民主党の首藤議員が国会で国家公安委員長を追求するシーンが流れたけれど、「弾が反対側に水平にまっすぐ抜けた痕跡が無いから、それは窓ではなくドア部分に当たったのであって、それこそ角度のある車両の荷台から撃たれた証拠となる」というのは、たぶん間違い。
 分厚い障害物を貫通した弾が水平に抜けるなどということはまず絶対にあり得ない。それは必ず角度が付いて曲がる。上か下か、あるいは右か左か。よって、真っ直ぐ抜けるという前提条件自体が間違っている。てか、反対側(それも内側)がそこそこ写った写真て公表されていないでしょう。ま、そういうことも含めて隠蔽工作があったことの証拠にされるわけだが。
 また、あれが左ハンドル車だったことを考えると、もし角度がある車両から下へ撃ったのであれば、助手席側の人間は助かった可能性も出て来る。

2.田岡元帥弁
・「銃架固定機関銃の口径を考えれば米軍だって7.62ミリを使っている、ハンビィもジープも7.62ミリの機関銃を装備している」
・「ジープに付ける時には、ミニミではなく7.62ミリ(M240)が普通である」
・「色を見れば解るんだから弾の口径しか発表していないことこそ怪しい」(そう来たかぁ!?(~_~;) さすが元帥)と、仰っていらしたが、この件は私の日記の12月の7日付けで書いたとおりで、7.62ミリの銃架据え付け機関銃を装備した車両は少ない。英軍はジープ・タイプを持ち込んでいるけれども、それですらM2を装備しているし、米軍は狙撃を恐れて、今回はジープみたいな軽量で天蓋の無い車両はあまり使って無いんですよね。全然見た記憶がない。てかそんなもん、米軍はまだ使ってんのか?
 ぶっちゃけ、車両に対するストッピング・パワーを全く持たない7.62ミリの機関銃を、イラクにおいて米軍が車両装備したがる合理性が全く無い。従って、この口径の銃は、あくまでもイラクにおいては、装輪装甲車の副砲程度として考えるべきこと(装輪装甲車の車高を考えると、真横や真後ろの民間車両への射撃は事実上不可能)だと思う。イラク以外ではその標準装備もありうるだろうけれど、今のイラクではそれはまずあり得ないと思う。
 ただ、イラク戦争直後の写真を見ると、キャリバーでは無い、240かミニミかを装備した海兵隊のハンビー等はいる。逆に、ハンビーの標準装備の一つである40ミリ・グレネードを装備した車両の写真も、イラクでは少ないんですよね。警告射撃に使えない等の理由からだろうと思いますが。
http://www.globalsecurity.org/military/systems/ground/">http://www.globalsecurity.org/military/systems/ground/
 ↑ここに、ハンビーの各タイプの真横から見たイラストがあります。真横からのイラストだと良く解らないけれど、ハンビーのはターレット型がほとんどなのか? この事件では、一発だけフロントを撃ち抜いた弾があって、前方から追い越し気味に一発撃たれたことは間違いない。じゃあその兵士はたまたま、銃架からM240を外して撃っていたのか? というと、それもちょっと考え辛い。
 この田岡説が成り立つには、まず、M240か、今ではSOFでしか使っていないM60を搭載したハンビーがいて、しかもそれは、後ろも撃てるようターレット装備されたタイプだったということになる。そうすると、これはそうあり得るんだろうかということになる。標準装備ではあるんだが(むしろ標準装備ということで言えばM2の方が、イリーガルというか異例なんでしょう)、イラクでも今果たしてそうなのか。
 昨日の発言は、いかにも、米軍の軽車両全部がM240を装備しているかのようなご発言で、ちょっと頂けないなと思った。
 思うんだが、こういう問題が生じた時に、国内の専門家を総動員して検証するためのウェッブサイトを作るべきかも知れないなぁ。(ちなみに今日の原稿は、第一稿をアップしてからだいぶ変えました。理由1、ハンビーのターレット・タイプがどの程度あるんだろうかと疑問に感じたが、標準装備はどうもターレット型のように思える。2.標準装備では、むしろM240かミニミが多いらしいことが解った。ただし、何度も書くけれど、私がチェックしたイラク戦争後の写真では、その装備は確認できなかった) 

※ 金曜朝生

 今月の注目株はやはり、小森陽一・東大大学院教授・近代日本文学に尽きるだろう。もう全然かまへんもん。東大大学院の文学の先生の日本社会への影響力なんてゼロだから、いくら調子っ外れな主張をされても全然かまへん。しかし、さすがテロ朝。次から次へと香ばしい人材を発掘してくる。

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