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2004.06.21

愛国心教育の真相

※ NHK特集

 土曜21時はイスラムとアメリカに関する特集があるはずだったが、流れたらしい。帰宅してビデオを巻き戻したら延々と野球が入っている。で今時の民放はきちんとタイムテーブルの変更をウェッブサイトで告知するのに、NHKはそれやらないんですよね。結局、2ちゃんねるで、放映自体が飛んだことを確認する。ほっと一息。冬ソナさまさま。あれをずらせないと判断しての放映中止らしい。
 所で昨夜の9時は、バチカンのイラク政策を扱ったものだったけれど、ちょっとキョトンとして見てしまいましたね。あんなにバチカン寄りな構成で良かったのだろうか。

※ 海岸でバーベキュー、学生2人不明 静岡

 最初はアホな学生がまた……と思ったのだけれど、ニュース映像を見る限りでは、たいした波じゃないんですよね。私でもやっちゃいそうな。それだけ自然は怖いと言うことで気をつけましょう。だいたいこういう時には、こういう素人さんより、解っているつもりのベテランが犠牲になるものですが。

 所で、このニュースで私が注目したのは、ここ↓
「調べでは、二人は大学モダンダンス部の仲間約六十人とともに同日午後六時ごろから……」

 今時、モダンダンス部に60人ってのは何なんだろう。地方の国公立は、昔はマンモス倶楽部が当たり前だった合唱部にすら人集めるのにも苦労していると聞くけれど。

※ 体罰 居眠りの生徒にカッター渡し血の反省文 福岡の高校

 このニュースにはちょっと違和感があるんですけれど、じゃあこの生徒は、高校生にもなって教師から「飛び降りろ」と命じられたら飛び降りるのか? 世間に出れば理不尽なことは山程あって、こんなことは序の口です。学校だって理不尽な目に遭う機会は山程ある。
 この生徒は、無茶やな~と思いつつも、じゃあやってやろうじゃないかよ! と開き直ってそれをやろうとしたわけでしょう。ただそれだけのことじゃないですか。わざわざ管理職が記者会見を開いて謝罪するようなことでもないと思いますよ。キレる生徒と同様にキレる教師も増えている。そういう場面に遭遇したら、いかに自己を抑制するかの訓練だと思えばいい。

※ 明大水泳部廃止瀬戸際 部員が線路に置き石で逮捕

 これも変なニュースでして、その部員は酔っていたというんだが、酔っていた人間が……、
【小田急線の線路上に約八百メートルにわたり砕石(直径約五センチ)を約五百個置いた。さらに、線路近くの市立小学校のプールに砕石二百個以上をほうり込み、校舎の窓に投石してガラス数枚を破砕。目撃者の通報で駆けつけた同署員に現行犯逮捕されたが、かなり酒に酔っていたという。】

 ↑なんてぇ重労働なことが酔っていて出来るのか?(~_~;)。たまたま酒の匂いがして、本人等も酔っていたことにすれば罪が軽くなると思って、飲んだくれていたことにしたいだけじゃないのか?

※ テロ朝サンプロ

 わたし、勝ちゃんがどうのこうのより、アホでただ身勝手我が儘なだけの田嶋のオバンがテレビに出てまたも好き勝手なことを言っているということ自体に驚く。何故、テレビはこんな人間に発言の場を与える必要があるんだろう。こうやって甘やかすから、この連中は票の重みをポイ捨てして議席を投げ出すんですよ。

 またも田中康夫礼讃で始めるデムパゆんゆんな展開で、良いのか? 公共の電波でこんな嘘で固めた連中の戯れ言を垂れ流しちゃって。
 しかも勝ちゃん唐突に「過去の反省と謝罪」を言い出すに至っては信じられない。唖然としましたね。この人、あの瞬間自分が何を喋っているか頭がぶっ飛んでいたと思いますね。あたし、この部分はきっちり批判してやろうと思ったけれど、いざこの場面を見直したら気持ちが萎えた。あまりに唐突過ぎる発言は、その瞬間の思いつきで、とてもきちんと考えた上での発言には見えなかったら。

 でも、こんな連中がいる内は、中韓はまだまだ「謝罪カード」は使えるなとほくそ笑むんですよね。「謝罪」を言い出すのは、平和を騙る連中の宿痾だと思う。

* あと、その後の各党討論で、多国籍軍の指揮権の問題がまたごちゃごちゃ話されていましたが、実は、指揮権とは他に、「運用の主体」という問題があるんですよね。野党は誰も気付かないからそのことを問題にしないんだが、実は指揮権と運用は似て非なるもので、ここを突っ込むと、また国会は拗れるんですよね(~_~;)。私は黙ってるつもりですが。

* ジョセフ・ナイへのインタビューが最後にあったけれど、今、彼にインタビューするのはとんでもない間違いです。彼の主張は、われわれに受け入れやすいけれども、少なくとも、彼のようなスタンス(しかも民主党系)は、今のアメリカでは圧倒的な少数派ですから、彼の発言に重きを置く(てか救いを求める)ことは、われわれのアメリカ分析を大きく誤らせる原因になる。

※ 陸自、曽根訓練場・対テロ訓練公開。日テレ・バンキシャ

 陸自対テロ訓練。うーん、高機動車からの降車タイミングが良くなかった。はっきり言えば遅かった。装輪装甲車と一緒に梯子を担いだ歩兵が突っ込むのは危険だから止めた方が良いと思います。
 小銃を右左と構え直すスイッチの訓練は公開して良いのかなぁ。ダットサイトはどうかと思うんですよね。イラクの米兵は猫も杓子も装備しているけれど、果たして実戦ではどうなんだろう。この訓練が想定している都市ゲリラでは使い道もあるんだろうな。
 全体的に、驚く程練度が上がっていますね。あれなら公開しても問題無いでしょう。ひとつ気になったのは、あの状況で各個のカバーはどう考えているんだろう。一人倒れたら、全部の状況が瓦解しかねないようにも見えましたが。

 竹島のレポートも面白かったですね。実効支配がいかに強力かですよね。その事実の前には歴史なんて吹き飛ぶんだから。しかしこの問題を野中広務にコメントさせるのは激しく勘違いだと思うぞ。両レポートともRAMに保存する。両方合わせて18分もの長さだった。

※ それは愛国心教育にあらず?

 君が代日の丸の件で2ちゃんねるで突っ込まれたので、実は昔から再三書いていることですが、もう一度書いておきます。教育現場で日の丸君が代を強制することによって愛国心が根付くなどと目出度いことを考えている人間はたぶんいないでしょう。私もそんなことは考えていません。そもそも愛国心を教えられるとも、その教育が必要だとも思わない。
 ではあれは何のための作業か? と言えば、私はルールに帰順することの訓練であり、儀式に敬意を払うことの訓練だと思っています。
 都市化が進むせいで、私たちが儀式に関与する機会は激減していると言って良いでしょう。そういう中で、自分がそれを支持しようがすまいが、頭を垂れて敬意を表すべき瞬間があることを教えることは大事なことです。
 思い起こせば、長野オリンピックの時に、表彰された選手の態度が問題になりました。とかく日本人は、そういう場でどう振る舞うべきかの訓練をほとんど受けずに育ってしまった。
 たとえば、私たちは中国へ行ったら、あのチベットにも翻る五星紅旗に敬意を払うわけです。アメリカの学校に子供を通わせたら、アメリカ人でも無いのに、アメリカの国歌を歌わせるわけです。それは、アメリカへの忠誠では無く、それを尊重する人々の儀式への敬意であり帰順なわけです。

 フランスでは、ムスリムのへジャブのスカーフが学校で禁止された。日本人のセンスで言えば、それは大げさなと思われるけれど、教育というのは、国の基本を教える場であり、ネイション・ステーツの一員であることを自覚、訓練させる場でもあります。世界中、どこでもそうです。
 私はいつも書いているように、あの陰気な君が代が大嫌いです。あれは所詮天皇を礼讃する内容だし、歌詞もチンプンカンプン、とても戦場で玉砕を覚悟した兵士が最期の士気を鼓舞するために歌える歌じゃない。個人的には、ぜひハウンドドッグ辺りのノリで国歌を作るべきだと思っているけれど、それが適わない限りは従うのが当然です。
 それが嫌だという人々は、申し訳ないけれど、教師は全員クビになって当然だし、生徒やその親は、ラエリアンな残り香が漂う屋久島の奥地で、地球市民がどうのこうのとほざいている連中と一緒になって葉っぱと自給自足の暮らしをして下さい。
 私たちがネイション・ステーツという枠組みの中で、文化的生活を過ごすには、避けては通れない決まり事があって、国歌や国旗に敬意を払うという程度のことは、これは最低限の要求に過ぎない。

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コメント

遂にあのジョナサンにインタヴュー成功!?

投稿: りょこ | 2005.03.18 04:49

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