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2004.10.27

対中国、戦略的優位とは何か

 火曜、涙目に終日悲惨な一日となる。週末から次男が咳込んでいたんだが、熱が出てきたので、月曜夕方病院に。何かの薬を貰ったらしいんだが、少なくとも解熱剤や抗生物質の類では無かった。
 火曜朝、外出する女房に起こされ、以降9割方前夜に書いていた日記をアップしつつ次男と過ごす。居間で仕事しようと、データを女房のノーパソに移そうとするとするが、それすら暇がない。お昼、ちらと女房が帰宅した隙に書店に走る。女房、長男と共にまた外出。次男、90分もの長きに渡って夜泣きした後に3時頃やっと体力が尽きて寝てくれるが、一時間で起きる。もうこっちも疲れていたので、腹の上で羽交い締めにして寝せる。また一時間で起きる。ミカンを剥いて食べさせたが、どうも食欲が無い。背負って台所仕事。
 赤ちゃんというのは不思議なもので、ベッドの上で寝ている時には、ドアが開閉する気配だけで目を覚ますのに、おんぶで寝ている時には、皿がガッシャンガッシャン言っても全く眼を覚まさない。
 6時寸前に、女房帰宅、熱が8度を越えていたので、閉まる間際に再度病院。今度は抗生物質が処方される。最初は、丁度長男もこの時期やったちえ熱かと思ったのだが、咳に痰が混じっているとのことで、翌日も来るように告げられる。夜9時、やっと家事から解放される。10時間、メール一本書く暇無かった。
 水曜朝、次男の酷い咳で8時前に起こされる。幸い熱は下がったらしい。そしてまた今日も夕方まで、次男と二人だけの一日が始まる _| ̄|○

※ イラクで日本人男性拉致か

 映像でのメッセージを見る限りは、斬首を覚悟している感じでしたね。お気の毒ですが、もし民間人なら、〈表向き〉何もする必要は無い。どういう人か身なりでだいたい想像は付くけれど、連中は自衛隊が撤退するなんて思っちゃいないわけで、われわれはこんな事件など存在しなかったかのように無関心を装えば良いんです。
 こういうことにするんです。実は彼は本当は日本政府の公務員なんだが、ただの通りすがりのアホなバックパッカーで、そんなもん俺ら知ったこっちゃないよ、という冷淡な態度をとり続ける。こっちは地震でそれ所じゃねえよ。とアピールし続けることです。そうすれば、ああ、こいつらにゃあんまし人質は効果ねぇな、と向こうに伝わる。拙いのは、イギリスやフランスみたいに、世論を沸騰させて反応することですよ。

※ 新潟、相次ぐ突然死

 これはある種の戦場ストレスが原因だと思いますね。被災現場は今、朝から晩までヘリが飛び回っているんですね。それも自衛隊や防災ヘリだけじゃなく、取材ヘリがこれに加わっている。
 国民に絵を伝えることは大事だと思うけれど、ああいう状況下で四六時中、ヘリのローター音に晒されるのは、とてつもないストレスでしょう。何処かで、報道協定を結んで、取材ヘリを減らすべきだと思いますね。

※ PSI>アジアで初の訓練

 結構美味しい船が一杯参加しているんですね。ヘリから一本のロープでデッキに降下するSSTのファーストロープは見事なものですが、たぶんロシアや中国や韓国は、もっと無茶なことやって素早く降りると思う。

※ 今そこにいる脳足りん

【この寒空の下で給水車の前に幼子を抱えて並んでいる被災者たちがいるその時に僅か数百キロしか離れていない場所で1200本のビールを20分とやらでぶっかけあう無思慮集団。いや脳味噌筋肉連中に悪意があるとは思えぬ。こういう時に乾杯ですませるというわずかな配慮を指示できない国賊企業はまああの売国奴が首領様なのだから当然か。】憂国コラムニスト 7.53分も同様内容で激怒、バカヤロー!発言

http://www.ne.jp/asahi/eiji/home/main/2004_1012/20041027.jpg
(↑今朝の勝つぁん。別にネクタイを絞めろという気は全く無いが、いくら何でもこれは無いだろう。こらあんた、ただの言論ヤクザだよ)

 この人、確か9.11テロの時にも似たよなことを言っていたような記憶があるんですが、つまりその大災害の最中に幸せを満喫している人々を、眼を皿にして探し出しちゃ罵倒する。でこの人の面目躍如は、その後、首尾良く自粛ムードが広がると、何事も無かったかのように今度は、「こういう時にわれわれに出来ることは日常を力強く過ごすことだ!」とかぬけぬけと書くんですよ。あんたどうすりゃ良いの?
 つか、西武優勝のニュースなんて、あの日流されたニュースの総量のたぶん千分の1かそこいらですよ。それで一生懸命、新聞捲って、粗探しして、や、こんな時にプロ野球と国体(全国民的にはどこでやってんだ? それ状態)、ドラえもん(うんなもんチェック入れんのはヲタだけだ)なんか「やっていやがる!」と突っ込むあんたのその嫌らしさに呆れるよ。だったら吉本興業なんて一ヶ月くらい看板を畳んで欲しいね。
 われわれは淡々と日常を過ごして歌舞音曲に励めば良いんです。新潟県民のために何かしたい、すべきだと思ったら、飲みに行って下さい。そして消費経済に貢献し、景気回復を加速させましょう。今年のお歳暮は新潟の産品で。そして新潟が復旧したら、観光旅行にでも行こうじゃありませんか。越後湯沢までは新幹線も走っているからスキーでも良いし、温泉でも良いし。この冬のイベントの筆頭プランに新潟行きを加えておきましょう。

 あと、バブルの頃にボコボコ作られたマンションに入れろと勝つぁんが吠えてらっしゃいましたが、これみんなそう思っているけど、地元を離れる意志のある連中は、親戚等頼ってとうに移動しているわけ。神戸の時もそうでしたが、こういう時の被災者は、なかなか地元を離れたがらないものですよ。

 大谷激怒(7.14分)「政治家が次々と訪れることに地元がどれほど迷惑したか!?」と本当に口汚く罵っていたが、一国の総理と、他の政治家の訪問を同列に論じるなって。それを言うなら、国会議員の訪問を一律禁止すれば良いだけのこと。
 ただ、私個人は、一機でもヘリが必要な時に、貴重な戦力を割いて総理が出掛ける必要は無かったと思う。

* 紳助暴力

 ま、勝ちゃんのマネージャーだけど勝ちゃんは「俺は何もしらん(うんなわけは無いだろう)」と弱気な発言(7.17分)だったが、伸助は、関西の芸能界じゃ、態度がでかいとやたら評判悪い人ですからねぇ。まあ良い薬になったでしょう。

※ 戦略的優位とは何か?

 兵器の優劣や数だけでは無く、戦略的優位というものは絶対的に重要な要素です。われわれは、対ソヴィエトの冷戦時代にはそれを持っていました。ウラジオストックを囲むように基地を配し、その間には日本海という天然の障壁を持っていた。ところが、中国に対する東シナ海はどうか? 構図は明らかに日本海の逆です。
 われわれは那覇に空海基地をひとつ持っているだけです。ここでの戦略的優位は、圧倒的に中国にある。しかも、台湾というバッファゾーンが、10年後、どういう戦略的位置にあるかは判然としない。
 そいう状況下で、トランスフォーメーションの結果、たぶん嘉手納の米空軍のイーグルは、グアムまで後退するでしょう。海兵隊もやがてはいなくなる。空自は、嘉手納への移転を念頭に置いている様子ですが、果たして沖縄県民はそれを受け入れるのか? 下地島という展開はありうるのか? ありうるとしても、冷戦時代の稚内に空自基地を置くようなリスクがある。私個人は、奄美諸島の何処かに、空自基地をもう一つ設けるべきだと思います。新田原では遠すぎる。たぶん中国は猛反発するでしょうが。

 今回の、中国のなりふり構わぬ東シナ海の開発で解ったことは、必ずしも、今の中国政府は、合理的な外交思考をしないということです。外交や国際関係というのは、合成の誤謬の側面を持ちます。明らかに採算が取れない場所の資源開発に拘り、日中関係を悪化させても、彼らに得るものは無いんです。それ所か、中国の強引な行動はすでに次期防の計画を微妙に針路修正させる羽目になった。あの東シナ海のリグが無ければ、鹿屋の第7飛行隊の廃止は既定だったのに、中国はそのチャンスをふいにしてしまった。
 それでも彼らは止めようとしない。われわれはこの頑なさや非合理さも注意深く見守るべきでしょう。
 その時に、沖縄の戦略的優位をどうやって確保するのか? 空母は間に合いません。明日計画を決めても、まともに運用できるようになるには20年は掛かる。しかしこれは結局、中国との競争になるから、いずれどこかで決断を迫られるでしょう。
 私の目下の提案は、新田原のアグレッサー部隊です。本音を言えば、ステルスのラプター戦闘機を買うにこしたことは無い。ただ、これはハードルが高すぎる。
 まず、今、ものになっているわけではない。仮にそうだとしても、今、米国は日本には売ってくれない。しばらくは何処にも売らないでしょう。仮に売ってくれるとなっても、あれは出せない、これは渡せないで、相当部分の自主開発を余儀なくされるはずです。日本の調達制度の鈍重さを思えば、仮に来年からそれを買えたにしても、相当数が揃うのは10年後でしょう。
 普通に考えれば、将来、ラプターを買うにしても、10年後以降の話だし、お値段を考えると、買えるのはイーグルの半分が良いところでしょう。

 じゃあ、われわれに出来ることは無いのか? 新田原のアグレッサー部隊を、ロシアから買ったフランカー戦闘機に代替することです。ただ、これも異常にハードルが高い。まずメンテ部品はどうするのか? あのクオリティも怪しいロシア製を買うのか? 整備訓練は、ロシア語のテキスト作りから始めなければならない。それこそ、ロシア機整備のための術科学校を立ち上げるという大仕事になりかねない。私は、10年20年後を睨んでそれをやるべきだと思いますが。
 だったら、当面の対策としては、ロシア政府に資金を提供して、毎年度、極東にイーグル部隊を派遣するなり、あるいはこちらにスコードロンを招待するなりして、本場のフランカーと空戦訓練を行えば良い。これなら安上がりに済む。
 現状、沖縄の戦略的優位を確保できない中で、どう10年後の状況を睨むのか? という防空戦略の構築が必要な時です。

* それと2ちゃんの軍板の皆さん
>>389
>「日本の原発はホームレスを使い捨て作業員とすることで成り立っている代物だ」と日記で言い放った (まだ削除してないなら、3年か4年くらい遡れば見つかるはず)人物がバカかどうかは自明だろ。 <

 15分掛けて、パソコン上にあるウェッブ上で公開した全ファイル(98年から)を検索してみますたが、上記のようなニュアンスの文章は発見できませんですた。事実として、原発の労働現場ではそれに似たことは大なり小なりあったと認識しているので、ことさら否定する気はないけれど、誰か他の人の台詞じゃないでしょうか。

※ メルマガおまけ 大統領選、どっちに乗るか?

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コメント

 職場のおばちゃん達は、年金未納の時もコイズミさんは悪くない
でしたけど、これで見殺しにしたら、そろそろちょっと酷いね、
だそうです。
 井戸端会議でそんな恐ろしい話題がよく出てくるよなあと思ったけど。
 
 参考までに。
 

投稿: | 2004.10.27 12:14

フランカーを導入するとして、例によってMHIとIHIでライセンス生産するとしたら、
ライセンス自体は安く叩けるだろうけど、
工業規格をロシア圏の物にするのとロシア語の図面を翻訳するんで現場は大騒ぎになるでしょうね。
ロシア圏の航空技術から得るものは少なくないとは思うのでフランカーがベストですけど…

投稿: Artane. | 2004.10.27 13:23

 テロは許さないかあ。
 本当のところどういう事情で、入っていたのか分からないので
この件はよく分かりませんが。

 なんか、酔っぱらい大統領とその子分のこの台詞は、民族浄化を
目指しているんだろうなあと思うんですよね。
 
 第1次世界大戦は、セルビアの二重帝国に対するテロで起きました。

 今とそんなに変わらないような気がします。
 半分軍隊みたいな組織で、元々は、国家の援助を受けていた軍隊経験者達が、将来に希望のない結核患者等を殺人マシーンに仕立て上げて、欧州各地でテロを行い、最終的に王家を狙わせた。

 列強の争覇地帯で、根の深い独立運動みたいなのが一度起きてし
まうと、片方の当事者が消滅しない限り、終わった験しは無いんじゃないでしょうかね。
 
 セルビアの場合、この第1次大戦によって、二重帝国(米、イスラエルと違って、相当時代錯誤な組織でしたが)の方が滅亡したわけです。

投稿: 浅学 | 2004.10.27 19:21

 対中国には、確かに奄美諸島に空自基地を置いた方がいいですが中国はもちろん、奄美からも大反対があると思います。
 空自基地を新設すれば相当な費用もかかります。造るなら新奄美空港を併用するのがベスト、できれば陸海空を一軍化(海軍、海兵隊、航空隊)すればコストもかからず、縄張り、縦割りもなくなり運用しやすいと思いますが、ポストの関係から難しいでしょう。
 現在、海自はジェット機はU36しか所有していませんがP3Cの後継機が大型4発ジェット化されること、16DDHが空母型であることから戦闘機を持つ可能性があります。その準備のためか海自ではU36によるジェット訓練、米国でのテストパイロットコースによる訓練で、いつでもジェット化に対応できるとのことです(元幕僚談)。
 今後、海自の予算だけでもすさまじいものになるはず。一軍化かリストラを行わないと装備は無理です。
 ※海自の計画
  16DDH2隻 1隻1200億~1500億か?
  P3C後継機  1機300億以上 60機~80機
   空母を保有すると、その艦載機も必要
  イージス艦改修 1隻千数百億で4隻

 空自もF4後継機、タンカー等、陸自はアパッチ導入など予算がいくらあっても足りません。

投稿: 通りがかり | 2005.01.01 18:22

 自衛隊のリストラですが、単に陸自の定数を減らすとかで(実質削減なし)お茶を濁すのではなく無駄を無くす必要あり。
 例えば、陸海空の航空機の訓練は、それぞれで行っています。こんな無駄ありますか?防衛庁に外局の教育庁を造り、陸海空の基礎教育は全て行い、パイロットは航空コースでさらに基礎訓練を行い、途中から陸海空で戦闘機、ヘリ等へ機種転換訓練すれば安く効率的かつ縄張り・縦割りも生じにくい。
 日本が米国のように余裕があれば3軍で発展させればいいけど、今の財政状況等では1軍化がベスト。先の大戦、日本が負けた理由、様々あるが陸海での争い、これも一因。同じ国に2つの軍隊があり武器の共用化も図れなかった情けない国です。戦後、改まるどころか3軍でさらに争っているし、警察、海保も加えて争っているようでは中国に対抗するどころか自滅しかねません。
 まづ、自衛隊のリストラ(真の)から図るべきです。それと併用して対中国では?

投稿: 通りがかり | 2005.01.01 18:36

 PXは80機生産、那覇、鹿屋、厚木、八戸にある2航空隊を統合し4基地4航空隊制みたいです。CXとの共同開発、多分P-7の時モックアップまで行っていたことから既にかなりの青写真があったこと、その他の理由か、1機150億程とか。
 最初の部隊配備は八戸か鹿屋みたいですが鹿屋が有力と。海自はこのPXに加え、SH60K、16DDHには自前の艦載機(戦闘機)を載せるはずです。空自ファンは何がどうあっても空自しか認めない頑迷なところがありますが政治・経済・歴史を見れば一目瞭然でしょう。もしくは新統一自衛軍OR国防軍か?
 今、小泉首相はなりふりかまわず郵政民営化、国家公務員の定員削減、独立行政法人化、そして民営化と進めています。一見、良さそうに見えますがJRの事故が示しているように利益優先による合理化、それによる人命軽視となるのは理の当然です。
 公務員をたたくことで国民の溜飲は下がるかもしれないが(公務員憎しによる代謝)、結局は政府の責任転嫁であり政治は益々悪くなるのは必定。役所でも不要なもの、効率の悪いものは見直すべきで、ある程度の能力主義を入れるのは当然です。仕事をしない職員にはペナルティが必要だろうし、地方自治体の中には未だに採用が不透明なところもあり、そういうところは改めるべきでしょうが難しいのも事実。みな総論賛成、各論反対的なエゴが強いですから。
 今求められているのはエゴでなく真に日本をどうするかでしょう。都会の数の論理、地方の利益誘導など結局エゴです。まづ、国会議員を衆参とも50人づつ100人にすべき。それに知事も加えて国政をやればいいじゃあないですか。甲子園も東京都が2校出るだけ、みな1校。みな認めてるでしょう。
 そうでないと金持った人たちの政治となり、国内で都会と地方、また地方でも中心と過疎地と対立が大きくなります。対外的にも外交能力を持たず、今もそうだが、マイナス。道州制にしても江戸時代に戻るわけです良くなるはずありません。東京が中心だから(どこでもいいのだが中心さえあれば)日本の力が伸びたわけで、九州だけ単独国家になったらやっていけません。欧米の国家観とは異なります。昔に返ることはマイナスです。
 世の中を変えるには選挙だが、今のままでは無理。国民が等しく世の中を良くしたいと思えば多少変わるはず。
 このままでいけばどうなるでしょう。米国の忠実な僕として近隣諸国から嫌われ馬鹿にされることは必定で、既にこの前の反日運動で明らか。
 今、小泉総理がやろうとしていることは郵政民営化等で軍事費を捻出し空母建造等米国のための軍事増強を行い、陸海空自衛隊は米軍の傘下に入り、極東有事の際にはその先兵となることです。憲法改正、安保条約・地位協定改正により米国の支配から脱却し米国とは対等となり、アジアのリーダーとなり米国の暴挙を嗜められるような国になれるなら強力な国防軍うを持つことには賛成です。 

投稿: エゴイスト | 2005.05.07 10:42

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