« ブッシュ政権2期目スタート | トップページ | 田中康夫、口利き文書揉み消しを命令 »

2005.01.22

朝日新聞・失敗の本質

 金曜夕方起き、8日振りにマルエツ別館の文教堂に赴く。「神サイ」がまだ積んである。しかも7冊。前回訪れたのが13日の木曜日で、その時8冊あったものを1冊減らして7冊にしたわけだが、もともと入ったのは10冊のはずだから、倉庫から出すべきものはないはずだし、たった2、3冊売れただけで追加注文なんか懸けるはずもないから、この8日間、一冊とて売れてないということなんだろうな。 _| ̄|○ 。俄には信じられないが、そういうことなんだろう。なんて太っ腹な書店だろうm(__)m。ノベルズでこの売れ行きなら、三日で返本だぞ。もう作家なんて辞めて、田舎に帰るづら゚(゚´д`゚)゚。

 という一方で、新宿高島屋の隣にある、OL御用達の紀伊国屋では、40冊、50冊売れたりして、それなりにうまく行くところでは、ターゲッティングは正しかったんだがなぁ。確かに、溝の口では、OLという人種はまるっきり見かけないわけだが。

※ TBS社員7割子会社出向…安住、小倉アナも

 へえ~、というニュース。だってTBS社員の待遇って、民放各社の中でも常軌を逸した部分があったからなぁ。全然同情できない。

※ 週刊金曜日

「集中連載 大メディアの正体2 ヨン様から兵器展まで 貪欲なNHK商法」

 兵器展とは何のことだろうと思ったら、昨年秋の横浜での航空見本市の企画にNHKの子会社が関与していることを指しているらしい。で、前田哲男先生がぶつぶつ喋ってらっしゃる。そらなぁ、確かに飛来したブルーインパルスは空軍機だしぃ……、あれ兵器展と言われれば、否とは言えないけど……。

※ 通常国会開幕

 また春までの待機生活が始まる。通常国会150日間には、日曜祝日は入るんだろうか? 入らないとしたら、7月までってことだよなぁ。某党さん、直ぐ捕まる場所で所在をキープする待機日当、一日300円で良いんですが……。

※ 朝日新聞・失敗の本質

 以下は、誰が悪いという事実関係を無視しての勝ち負けのレベルの話ですが、昨日、19時のNHKは、またまた強気に公開質問状を出して、そこでは朝日側が「すりあわせ」を持ちかけて来たという暴露もあった。
 その後に、朝日は21時台に記者会見を開き、社会部長、広報部長ら4人が出席したのだけれど、肝心の記者二人は顔を見せなかった。そのハイライトを、報ステは冒頭で伝えたけれど、その中で具体論になると、「訴訟を考えているから応えられない」を連発するわけです。

「ジャーナリズムの取材倫理として取材プロセスと手法は明らかにできない」広報部長弁

 こんな珍妙な論理は初めて聞いた。企業や役所が不祥事を起こして訴訟になると、「いや、今裁判中ですから応えられません」と逃げるわけだ。メディアはそういう姿勢を批判して来たのに、突然、とうのメディアが、取材拒否の理由に訴訟を持ち出すなんて、最悪のパターンでしょう。
 最終的には、朝日は取材に当たった記者を出すしかないわけですよ。それをこんなことしていたら、もう戦力の逐次投入と同じですよね。最初にバーンと事実を出さなければならないのに、小出しにしてどんどん受け手の印象を悪くしている。
 すでに、会社として、危機管理のステップで動かなければならないのに、単に顧客無視の大企業の論理で動いている。これじゃ、どんなに朝日に正義があっても、勝ち目は無いでしょう。

※ NHKへの政治介入を考える

 で正直、私は、松尾さんという人も、いまいち信じられない。記者と2時間も話をしといて、ただ相手の誘導尋問に耐えるだけだったのか? どうも胡散臭い。この期に及んで朝日が一発大逆転を狙って録音テープを出して来るとは思えないけれど、一方で、この問題に4年前に関わった人物は、この松尾、長井氏だけじゃないんですよ。現在NHK顧問の、当時番組制作局長だった伊藤律子氏。この人もキーパーソンらしい。ところが、関係者で発言した人間があまりにも限られる。どうしてなのか? NHK側ももっと当時の関係者を出すべきだし、他社も、それらを当たって喋らせるべきでしょう。更に言えば、朝日だって、追加取材して、「あんな連中とはやってられん!」という、実名告発者を更に発掘すれば良いんです。

 所で、NHKの側の、本来の問題です。NHKに限らず、メディアというのは、放っておいても左翼な集団です。私はそれで良いと思います。左翼と、権力批判は違うという考えもあるでしょうが、権力に批判的であろうとすれば、ある程度、左翼的思想に依拠せざるを得ないと思う。とはいえ、NHKは公共放送であって、国民が皆、政権に批判的なわけではない。その通り。NHKはいつもそのジレンマに苦しみ揺れ動いてきた。

 政治家にお窺いを立てるのは、それでもやりすぎなのではないか? かといって、民放だってスポンサー筋の圧力には弱いし、ご機嫌取りは平素から熱心にやっている。NHKの比じゃない。
 それで、NHKの行為(政治家の発言ではない)は、果たして政治介入を招いたと言えるのか? NHKとしては、つまりこれは、保険なわけですよ。きちんとご説明して、了解を得ましたからねという、政治家向けの保険でもあるし、制作現場への保険でもある。いわば、政治家レクチャー機関説みたいなものです。簾の向こうで、天子様はこう仰った……、というようなものです。そこにNHKなりの自主性はあるのか? と言えば、これは、政治介入を最小に留めたいと思っている、NHK幹部にして見れば、そのレクチャーして回るという行為こそが、介入を抑止するための予防装置的な機能を持っているのだということになるでしょう。

 安倍氏の「公平な報道をして下さい」は、圧力なのか? あの時、NHKの経営幹部は圧力を欲していたかも知れない。でも、私はこれで政治家を責めるのはちょっと酷だと思う。政治家にだって発言権はある。それが圧力になるかどうかは、相手側の覚悟に帰する部分もある。
 少なくとも、あの時、NHKが政治家の言質を欲していたことは事実でしょう。単に、保守論壇が騒いだ程度のことで、番組を作り替えるなんてことはそうはないんだから。NHK内部で、滅多に行われない経営判断上の編集権を行使するために、彼らは政治家から圧力があったことにしたかったに違いない。

 ああいう番組が作られた時に、それを止める力学は、NHKの内部には無いわけです。じゃあ、バランスを取って、それに対抗する番組も作れば良いじゃないかと思われがちだけど、それは無理です。過去にそんなことがあったかどうかを振り返ってみれば良い。それが個人のクリエイトによって作られる以上、個人の政治信条を越えての番組作りは無理ですよ。日テレだって、日曜深夜のNNNドキュメントに対抗する保守的な番組を作ろうなんていう気概は生まれない。それはNHKだろうと民放だろうと。

 これは今後の改善策ということになるけれど、番組内容に関することは、NHKは政治家相手にはレクしない。もちろん批判も受け付けない。ただ、時々、公共放送としてどうか? という番組企画が進行してしまった時に、復元力を作用させるために、きちんと日常的に機能する、お飾りでない番組審議委員会を作って、そこに判断を委ねるようにすれば良いでしょう。
 ましかし、焦点はやはり朝日ですよね。

※ メルマガおまけ 儲けを出すためのビジネスモデル

|

« ブッシュ政権2期目スタート | トップページ | 田中康夫、口利き文書揉み消しを命令 »

コメント

 この問題の本質は「NHKが安部に放送以前にお伺いをたてた」ことにあると思う。検閲が禁じられているのは、表現に対する批判はかまわないが、表現そのものを禁じるのは言論の自由を抑圧するからです。
 報道後では回復不能の損害が生じるというのなら、田中真紀子長女の事例のように裁判所を使えばいいのです。
 何を報道して、何を報道しないというのはマスコミの見識そのもので、批判を恐れて事前に政治家の意見を聞くなんてのは言語道断だと思う。
 安部もかなりワキが甘い。そこで意見を述べること自体がまずいという認識がなかったんだろうか。報道後に公開の場で意見を述べるべきだったと思う。

投稿: Inoue | 2005.01.22 04:52

はじめまして、大石先生。
いつも興味深く読ませていただいております。
さて、先生は

>松尾さんという人も、いまいち信じられない。記者と2時間も話をしといて、ただ相手の誘導尋問に耐えるだけだったのか? どうも胡散臭い。

確かにそれも理屈でしょうが、松尾氏にしてみれば、露骨な相手の意図(『政治的圧力』あったんでしょ?ってことにしたい)に気付いた氏が、後難を恐れて、バカの一つ覚えのように繰り返しそれを否定する、しておくというのも十分合理的な気がします。

一言、「圧力なんか無い。帰れ!」って言ったってこいつ等何書くか分かったモンじゃない、これだけいっておけば大丈夫だろう…みたいな。
(実際そうはなりませんでしたが)

私個人としては、朝日の分が悪いと思いますが、焦らずともそのうち一定の結論は出るでしょう。まあ、今のところは真偽不明ってことで。
ただ先生の仰るように、一定のアクションを起こさなければいけないのは朝日の方ですね。
(訴えるぞ!とかではなく)

投稿: へっぽこ3 | 2005.01.22 05:23

朝日の逆ギレ訴訟は伝家の宝刀だそうです。
http://www.13hz.jp/2005/01/post_22.html#more

投稿: junich | 2005.01.22 09:48

NHK職員で日常的に安倍たんと接触している人物がいる。
言うまでも無く政治部記者だ。
NHK政治部はかつて、神の国発言の後、森首相に対して釈明会見指南書なるものを出したことが報道されている。
夜回りしている安倍担当記者は、この問題について安倍たんから意見を言われなかったか?
それを上に伝えなかったか?
あるいは、番組の内容が怪しいことを事前に安倍たんにタレこまなかったか?
NHKの「自発的」修正は、それらの行為とリンクしてないか?
1月29日だの2月2日だのは、すべての水面下の折衝を終えた後の会談だったのではないか?
という妄想でした。

投稿: ぴぴ | 2005.01.22 10:29

>横浜での航空見本市

見に行きましたけど、週金で前哲が言う様な「おどろおどろしい」イベントじゃなかったですよ。


投稿: 名無し二等空士 | 2005.01.22 11:18

朝日新聞とNHKの問題ですが、私は日本のメディアが「左か?右か?」の座標軸の上で偏向していることより、「内向きか?外向きか?」の座標軸で明らかに内向きに偏向していることが問題だと感じました。この問題の分かりにくさは、結果的に外に出た番組の内容ではなく、番組製作の過程という舞台裏が焦点だからでしょう。

投稿: 斉藤久典 | 2005.01.22 12:47

ダーティ・ボマー上巻発売!!

 本日購入できました。これから、読みます。
 でも、下巻(2月25日発売予定)が出てから一気読みというのも有りですよね。
 帯に刊行延期のおしらせがあるが、こういうの始めてじゃないですか?。

投稿: book808 | 2005.01.22 16:35

投稿: 名無し二等空士 | 2005.01.22 19:54

あの朝日なら公開書簡だろうがなんだろうが、適当にお茶を濁して、最後はばっくれるに一票!!

たとえそれが、NHKだろうが国だろうが。

http://www.mlit.go.jp/river/topics/mado/index.html

投稿: 土建屋ともゆき | 2005.01.22 20:50

先生、神保町の書泉でダーティ・ボマーを
購入しました。三省堂の本店では2列で平積み
していました。これから拝読させて頂きます。

・米中が仕掛ける「金体制終焉」の凄い中身
http://www.e-themis.net/new/index.php
中国が北のチベット化を謀るという記事を掲載
していましたが、プリチャード氏の発言はこれを
容認する流れなのでしょうか、それとも湾岸戦争
の時のように誘い水なのでしょうか、ゴス氏率いる
新体制のあの組織がキッシンジャー氏を解雇して
いた事等も併せて考えると興味の種は尽きません。
http://www.msnbc.msn.com/id/6803475/site/newsweek
先生にはこれからも緊迫した国際政治を舞台として、
圧倒的な軍事知識に裏打ちされた迫力のあるポリティカルな
小説をどんどん発表して頂きたいので、田舎に帰る事は
永久に諦めてお体ご自愛の上、執筆頑張って下さい。

>井上先生 JDWのサマリーを拝読させて
頂いています。いつもありがとうございます。

投稿: パルメン | 2005.01.23 02:28

素粒子レベルの解析でないのでは?特有の同位体比で産地を決めるので…(素粒子まで分解してから数えるの?)

投稿: sionoiri | 2005.01.23 07:13

http://www.cnfc.or.jp/plutonium/pl8/lecture.html
原子炉別のプルトニウム同位体比が表一に引用されている。

投稿: sionoiri | 2005.01.23 07:34

 正直、昨夜、皆さんのコメントを読むまで、新刊が出ていたなんて知らなかった。(-_-)

sionoiri 様、貴重な情報をどうも。
一応、「不純物」の分析とか予防線は張ったのですが、下刊の参考にさせて頂きます。まだ脱稿してなかったりする。ヽ(`Д´)ノウワァァン!!

>ゴス氏率いる

 しかしまあ、ゴスって人も、躓きの多い人ですね。
ほんとにやり手なのかどうか。

投稿: 大石 | 2005.01.23 08:06

放射性物質の起源特定方法

 ダーティ・ボマーを電子書籍版で本日購入いたしました。以前、他の方も書かれていましたが放射性物質の起源特定方法関連の重箱の隅をつついた内容を。

 放射性物質の発生源を調べるためには素粒子レベルではなく、同位体レベルの分析で十分です。この同位体レベルの分析でしたら、文中のようにスイスのCERNへ送るのでは無く、IAEA本部があるオーストリアのSeibersdorfにサンプルを送る必要があるかと思います。もしくはIAEA Network of Analytical Laboratoriesのどこかに。
http://www.iaea.org/OurWork/ST/NA/NAAL/sal/salCLnwal.php
 環境サンプルではなく、兵器級の物を分析するのにはそれなりの防護設備が必要なので、"Nuclear Material Analyses"な所でなければならないでしょうなぁ。私はまったくの門外漢なんで、正確かは分かりませんが。
 このような放射性物質の発生源解析は、"Nuclear Forensics"として、学問分野が形成されているみたいです。gogleやIAEAのサイトで検索してみると、色々出てきますね。

 
参考までに…
http://www.iaea.org/NewsCenter/News/2002/10-17-722025.shtml
http://www.iaea.org/Publications/Magazines/Bulletin/Bull442/article4.pdf
http://ethesis.helsinki.fi/julkaisut/mat/kemia/vk/wallenius/originde.pdf


余談
http://www.ies.or.jp/japanese/mini/mini_hyakka/43/mini43.html
http://sta-atm.jst.go.jp/atomica/04020110_1.html
ほへー。なんか小説のネタに使えないですかね??

投稿: にゃ | 2005.01.26 00:38

オクロは「豊田有恒 『進化の鎮魂曲(レクイエム)』(トクマノベルズ」が既にあったりする。

投稿: sionoiri | 2005.01.26 06:49

天然原子炉……。

 全然知りませんでした。これはネタとして使えそうですね。

投稿: 大石 | 2005.01.26 08:52

情報紙「ストレイ・ドッグ」(山岡俊介取材メモ)
<記事解説> NHK、「『月刊現代』記事を見ても、番組改変を裏づける証言見当たらない」
http://straydog.way-nifty.com/yamaokashunsuke/2005/08/nhk.html
にNHK番組政治介入問題と遺骨鑑定問題はリンクしていると解釈した方が良いという趣旨のコメントを致しました。

投稿: なるほど | 2005.08.30 04:47

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 朝日新聞・失敗の本質:

» NHKと朝日新聞。その対立の背景。 [Espresso Diary]
年を越してから、NHKをめぐる構図に変化が起きています。昨年までは、海老沢会長と改革を求める勢力との間で綱引きが続いていました。今年になって、対立の構図は「NH... [続きを読む]

受信: 2005.01.22 23:39

« ブッシュ政権2期目スタート | トップページ | 田中康夫、口利き文書揉み消しを命令 »