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2005.02.23

IT人柱実験隊携帯テレビ編

※ 休日診療を考える。

http://somniloquy.cocolog-nifty.com/blog/2005/02/post_14.html

↑こちらからトラックバックを頂戴しました。ここに書かれていることは、休日診療とはあまり関係ない、即ち保険診療制度の問題と限界の話ですよね。昨夜も、日記の読者の方とメールでちょっとやりとりさせて貰ったのですが、どうもこちらの意図が上手く伝わらない。私の書き方がたぶん良くないんでしょう。それは私自身が、何が論点なのか? に関する明確な認識が無いからだろうと思う。
 この休日診療を巡る問題というのは、ことほど左様に複雑なわけです。たぶん論点がいくつもあって、ひとつは保険診療制度の問題であり、ひとつは限られた人的リソースをどう利用するかという問題であり、一つは中核医療制度の問題であり等、ひとつを押せば万事解決するというものではないでしょう。そんなに単純な話なら、とうに受益者、提供者双方がハッピーな形で解決しているはずですから。
 それを一つ一つ、解決して行って、全員が納得できる形の診療体制へと持っていって欲しいですね。日本の保険診療制度は、アメリカと比較すれば遙かに優れている。福祉に費やす税金を考えると、EU先進国と比較するのはちょっとナンセンスな部分はあるけれど、諸外国の情報等も欲しい所ですね。

※ 個人情報入手 知事「請求者も了解」 認識不足を露呈
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/nagano/news001.htm

 県の情報を入手するのに、個人情報は必要無いわけですよ。本来万人に公開されるべき情報を見せてくれと言っているだけなんだから。所が長野県では、何故か、やたらと請求者の個人情報を欲したがる。これは情報公開制度に関してだけではなく、実は田中県政発足直後の、支持率が異様に高かった時代からあった。それは何かと言うと、県民の声のホットラインです。ここでも執拗に個人情報を知りたがった。
 つまり田中県政の発足直後から、この手の、情報公開請求者の個人情報に執拗に拘るという構図があったということですね。

 所で、県の総務委員会や県議会に関して、ちょっと気になっていることがあるんですが、誰か知事に向かって、「請求者の個人情報を必要とする合理的根拠を述べよ」と迫った人はいるんだろうか? まずこれを説明させるべきでしょう。
 ここ数日のやりとりだけでも、れいののらりくらり、珍妙なロジックで煙に巻く発言が続いているわけですが、これはこれで良いんです。発言の機会を思う存分与えてやれば良い。そこでボロを出させた上で、「これじゃ埒があかん」と百条委員会へ持っていけば良いんですから。

* 報道機関別データ把握 情報公開で知事 朝日
http://mytown.asahi.com/nagano/news02.asp?kiji=5137

 この記事には、実は重要なことがさらりと書かれている。「データはすでに廃棄されたという」。明白な公文書の破棄ですから。これはもう法律違反です。
 さてここで一つ思ったんだが、「公文書の破棄は法律違反」と言っても、全ての文書を永久保管するわけにはいかないわけで、何処かで、これは破棄して良い公文書、これを破棄したら法律違反になるという区別を付けなければならない。そこを明確にしないと、これは実際に破棄と保管を担当する公務員も困るし、ましてや恣意的解釈で都合の悪い公文書をどんどん破棄する人々も一方で出ると思うんだが。

※ IT人柱その1

 火曜、朝の9時前から夕方の5時まで子守り。完全専業主夫状態。デスクトップに近づく暇が無いので、女房のノーパソのXPをSP2へとバージョンアップする。2時間懸かりで作業を終えると、ネットが繋がらない。 _| ̄|○ 。激しく後悔する。
 最初、セキュリティソフトとバッティングしたせいではなかろうかと疑い、そちらのサポートに電話した。それで指示に従い、ファイアウォール機能を一端外してみた。が、駄目だった。
 しばし途方にくれた後、はたと気付いた。これはもしやファイアウォールの問題ではなく、使っている無線LANの問題では無いかと。
 それで、LANカードのIOデータに電話して見た。「はい、その製品はSP2には対応していません。ファームウェアのバージョンアップはありません」 _| ̄|○ 。
 やむなく一時間懸かりで以前のバージョンに戻す。無駄な半日を過ごしてしまった。

 火曜午後、次男の熱は嘘みたいに下がるが、水曜朝、今度は長男が熱を出す。朝一で病院。どうやら次男の風邪が移ったらしいとのこと。ただ、インフルエンザの検査は、発熱してから12時間は経過しないと出来ないので、夕方もう一度来院をとのこと。知らんかった。
 その間、次男を背負って台所に洗濯に風呂場にと家事に集中。なんだか先週後半からボロボロな状態で、何にも出来ない。ま、家庭を抱えて次の世代を育むってのはこういうことだよね。独身の皆さんは、身動き取れない家族持ちの分まで一生懸命働いて、遊んで消費して税金払って貰いたいとか思うが(いやま、子育てにリターンは期待しないが、それはそれで楽しいことは付記しなきゃならない)、こんな所にも、引き籠もりのヲタクが嫌われる原因があるんですよね。
 結婚しないし、働かないし、外に出ないし、さして消費しないから、つまり経済参加のレベルが異様に低いわけだ。それこそ寝たきり老人みたいに。引き籠もりが引き籠もりでいられる理由も、つまりは家に閉じこもっている内は、さして金が掛からないからでもあるけれど、引き籠もり同盟みたいなのをネット上に構築して、「僕らはこんなにも経済参加している!」という自己証明でもしたらどうだろう。

※ IT人柱実験隊、携帯テレビ編

 夕方、FOMAを買いに出る。P900iVを二台買う。なぜこの二台かは、テレビにAV出力できるのは、これと、シャープの901しか無いから。こっちはまだ高い。
 2台間でテレビ電話を実現するまで30分間、マニュアルと睨めっこ。その間、15回ほどミス電話を掛けてしまう。この訳のわからん糞テキストを書いた奴を呪い殺してやる! しかし、テレビCMと全然違うじゃん!? 画面カクカクでがっかり。
 女房が実家で実験して、「全然かくかくしてない、滑らか」とか豪語するもんだから、そんな訳ないだろう? たかだか64K通信で……、と思っていたら案の定、テレビに出力して使い物になるレベルじゃない。道理で他社がわざわざテレビ出力機能を搭載しないわけだ。携帯のあの小さな画面だから許せる画質。
 だいたい何で今頃64Kなの? 64Kでテレビ電話だと自慢できるんなら、そんなのピッチで5年前に実現してなきゃならん話だろう。

 ましかし、これで我慢するしかない。問題は、この複雑極まりないオモチャを80歳近い爺さんに使わせなきゃならんことなんだが。しかも出会い系他のメールはブロックできないし。

※ 小泉首相激怒「警官が犯人から逃げるとは何事か!」

 CXが映像を撮っていて、私もそれを見ました。犯人が車から出た途端に警官が脱兎のごとく逃げ出すみっともないシーンも映っていた。
 これが問題なのは、相手は、車内に閉じ籠もっている時点で、シャブ中の幻覚で暴れていることが解りきっている。
 他方で、それを囲む警官は、ピストル以外の即応できる防具を持っていない。たぶんテレビ・クルーのカメラの方が重量がある分、よほどましな防具になったはずです。たぶん警官は特殊警棒の類しか持っていなかったでしょう。あんなものああいう場面では何の役にも立たないことを思うと、きちんと防刃ベストを着込んで、まともな警棒を持った警官を複数あの場に至急呼ぶべきだった。警官が逃げたという程度で済んだから良かったものの、もし刃物を持ってカメラクルーに襲いかかっていたら、責任問題になっていたでしょう。

※ 週刊金曜日&週ダイヤ&敢闘言

 軍ヲタの皆さんは、現在発売号の週金の元帥のインタビューを読むように。もう抱腹絶倒で、朝日vsNHKの喧嘩なんてぶっ飛ぶほど面白い。ただ、真の軍ヲタなら、この闘いに関して、もっと適切な戦史を引いてたとえ話が出来ると思う。あと、どうでも良いが、憂国阿呆談が載っていたので買ってしまった週刊ダイヤモンドのほりえもん関連の記事も面白い。

 今日は、軍事研究・最新号と、その週刊ダイヤモンドのホリエモン記事に関して書くつもりだったけれど、また明日。週刊ダイヤモンドの巻頭コラムのプリズムは、良い視点で今回の問題に迫っています。

* 今週発売の週刊エコノミスト日垣隆敢闘言は、ご自身が取材にいらしたらしい三宅島の写真を載せて、「酸性雨が降る三宅島に観光客を呼ぶのは間違っている」というお話しなのだが、それは行く側のオウンリスクだと思う。敢闘言というコラム、一般週刊誌のコラムならともかく(それですら、意外性の無さは絶望的なことがたまにあるが)、経済誌の巻頭コラムとしてはやはりどうかと思う。

※ メルマガおまけ ショックでかぞう

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コメント

公文書の破棄については各自治体に権限があるはずです。
しかしながら、欧米や中国と違って水に流すことが大好きな我が同胞の一部には、保管期間を30年(いや、20年だったか)とかの笑うべき短期に設定し、せっせと公文書破棄に励んでいる輩もいる模様です。
そういえば、高知で公文書を破棄した職員は「停職1ヶ月」の処分だったそうな。軽いですね。

投稿: おーつか | 2005.02.23 11:36

歴史・政治研究者にとっては公文書の保存基準が不確かなのはなかなか由々しき問題ですね。これから戦後が研究対象としての重要度を増していくにつれて、公文書保存の不備が研究者の泣き所になると思われます。

投稿: 中野 | 2005.02.23 12:10

> 所で、県の総務委員会や県議会に関して、ちょっと気になっていることがあるんですが、誰か知事に向かって、「請求者の個人情報を必要とする合理的根拠を述べよ」と迫った人はいるんだろうか? 

「合理的根拠」にはちと弱いですが、こんなやりとりがありましたね。
(一部略、詳細は、長野県のサイト、知事会見のページ、2005/2/14)
議会で質されてもこのように答えるんでしょうか?

朝日新聞 園田耕司 氏
個人情報を知事が把握する必要は何故かということに対する回答をお願いしたい。

信州・長野県知事 田中康夫
いや、ですから個人情報を把握するというよりもむしろそこをわざわざ付箋にする必要があるのでしょうかということです。

朝日新聞 園田耕司 氏
付箋をする必要性が何処にあるかというのではなくて、個人情報を知事が把握する必要性というものをきちんと示すべきではないでしょうか。

信州・長野県知事 田中康夫
マスメディアもその取材をした個人情報というものに関しては、高度な倫理観をもって行えているわけでしょうし、それは私どもも同様であります。

投稿: naochan | 2005.02.23 13:14

話が噛み合ってなくてもその点を追求しなかったんですね。

投稿: おめだ | 2005.02.23 16:49

先生、三省堂神田本店はまだでしたが書泉グランデ
とブックマートでは発売していたので購入しました。
これから拝読させて頂きます。トン数の件も大丈夫
です。それからヨミウリウイークリーも久しぶりに
購入しました。 「始まった田中康夫おろし」
とうとうこういう記事がこれだけ載るように
なったんですね・・・。

投稿: パルメン | 2005.02.24 00:03

自治体によって多少は違うかもしれないけれど、公文書の保存期限は決まっているはずですよ。○○は5年、××は10年、△△は永年、というように。ただ、工事の契約書みたいな明確な公文書で分類もはっきりしてるものはいいけど、今回長野県の下水道の件で争点になったみたいに、従来は公文書として扱ってこなかったものについては、破棄したとしても現状では罪に問えない可能性がある。どの種類の公文書に該当するかがはっきりしなければ、保存期限も決まってない、ということになるから。保存している間は公文書として扱うけど、破棄した瞬間に公文書でなくなる、という訳ですね。
しかも、先生が指摘されているように、保管場所には限りがある。解決方法としては、場所を確保するか文書を電子化(必要なら電子決済も導入)するかどちらかで、いずれにしても金がかかる。

ナベツネが牛耳っている間は、たとえひいきの競馬記者がいようとも、報知新聞は買わない、と決めた私ですので、ヨミウリウィークリーも立ち読みしました。記事の末尾、
「皆に期待された一人息子が放蕩息子になっていく感じ」
が少なからぬ長野県民の気持ちでしょう。手ぬるい、だからあんな奴をのさばらせるんだ、とお叱りを受けそうですが、過去2回の選挙で田中康夫に票を投じなかった私ですら、その気持ちはわかる気がしますもんね。

投稿: ya-mana | 2005.02.24 01:41

iPod photoって、でたじゃない。人柱如何?

投稿: sionoiri | 2005.02.24 14:23

 大石さま。
 SP2にすら対応しないような古い無線LAN機器は、多分、セキュリティにも問題があります。知らないうちに盗聴されているか、あるいは他人にアクセスポイントとして使われているかもしれません。
 セキュリティ強化のためにOSの交換なんぞに時間使うヒマがあったら、新しい無線LANに買い換えるべきです。せいぜい2万円もあれば買えるのだから。

投稿: Inoue | 2005.02.25 22:51

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