泥棒に追い銭
※ 週刊エコノミスト日垣隆敢闘言
今週の敢闘言は、中国でのデモを扱っているわけですが、あの短いコラムの中で、あれもこれもと、論旨がばらけてちょっと見苦しい構成です。この人には、この長さでコラムを書くセンスはもともと無いということが良く解る。
中で、「トヨタもソニーも、軍事部門の売り上げを急造させた」というトンデモな噂を取り上げて、こんなことを書いていらっしゃる。
【実際には、憲法9条があるので、軍事部門の売り上げはゼロである】
はあ~。この文章には二重の間違いがあって、まず、日本のメーカーが兵器開発に力を入れないのは、民生品に力を入れるほどのリターンを兵器からは見込めないからであって、憲法9条は何ら関係有りません。さらには、武器輸出三原則で海外マーケットも見込めないからに過ぎない。9条は何の関係もありません(今時、週刊金曜日だってこんな雑で目出度いことは考えてないだろう)。
第二に、トヨタは自衛隊向けに軍用車両を仰山作っています。確か高機動車はメガクルーザーの改造だし(て高機動車が先らしい)、他にも自衛隊の車両は、日本の各自動車メーカーで見事にシェアされているから他装備でも入っているでしょう。そのランクルは世界中に民生品として輸出され、軍用車両に改造されている。軍用車両に化けることが解りきっていてトヨタが相手国の官相手に商売している事例は山程ある。
SONYって戦争の度に米兵がお国のママんに手紙を書いて買い占める優れたGPS受信機を作っていますね。パリやFarnboroughに、SONYがこっそりブースを出していることは、あまり宣伝したくないことでしょう。いやま、そういうことはド素人の日垣先生が知っている必要は無い。
トヨタもSONYも立派な軍需メーカーであって、まあSONYはともかく、よりによって経済誌でトヨタが軍事部門の売り上げを持たないと書いちゃ拙いでしょう。ゼロは駄目でしょう。ゼロは。嘘に対して嘘で応戦しても仕方なし。今時、兵器と民生品を区別することもいささかナンセンス。
どうしてこの人は、こと兵器の問題となると、中学生以下のオツムになるんだろう。
日本の株も下げ、アメリカのマーケッもが下げている(原因は中国とは一応関係ないらしい)。この問題は、すでに日中間の問題でなく、世界経済の最重要懸念材料と化している。状況としては、日本があれこれクレームを出さなくても、諸外国からのプレッシャーが北京に届きつつあるということでしょう。それはもうメッセージとして伝えざるを得ない。アメリカにしても、向こう20年、あるいは半世紀後の世界戦略を睨むなら、日中の反目を煽るのも国益に叶うだろうが、最優先は、下半期の景気を支えることであり、中間選挙まで経済を支えることにある。そのためには、日本経済の浮揚が大事だし、それを後方で支える中国経済の安定は更に重要。くだらん陰謀を巡らせている場合じゃない。
そして中国は、世界経済の足を引っ張り、政権基盤も危うくしているという状況で、二重の難局に直面しているということ。それにしても、この「ゲンメイしました」の唐氏、日本の外相としてスカウトできないものだろうか。何なら、田中真紀子と交換しても良いぞ。煮るなり焼くなりしてくれ。ついでに康夫も付けるから。うん、返さなくて良いよ。
※ ライブドアvsCX
絵に描いたような、泥棒に追い銭ですわな(CXの株主にとっては背任だろう)。どっちの負けが込んだかというレベルの話だけど、CXの負けでしょう。それはニッポン放送の筆頭株主にホリエモンが躍り出た瞬間に決まっていた。ホリエモンは、自社株の買い支えで相当金使っているはずだから、プラマイ・ゼロという話もあるけれど、これはホリエモンの勝ち。ちょっとCXは急ぎすぎたような気がする。ニッポン放送を捨ててでもライブドアを日干しにして欲しかったが。ただホリエモンの側が仮に4百億のキャッシュを手にしたとして、彼は会社乗っ取り以外に実業を回すセンスは無い。いったいこの金で次は何処を狙うかで、市場に対してもろくな結果は招かないのではないか。
CXが後先のことも考えずに金に飽かせてニッポン放送奪還に走ったことは、後々批判されるでしょう。しかし、SBIの重戦車は何処に消えたんだ?
事件の概要はサイトを読んで下さい。犯人は、警官を装い、目星を付けた家に、貴方の家が知能犯の空き巣に狙われているからと、巧みに口説いて出入りし、資産状況を警察の書式を用いたペーパーに記入させた後、恐らくはその自宅内で、夫婦を殺害し、夫の車に遺体を乗せて出発している。で、その車は、最終的に名古屋で発見されるわけだが、遺体を恐らく、長野で捨てている。関越に乗って午後7時に佐久インターで降りて、翌日、午前8時に塩尻からまた高速に乗り、10時に小牧東で降りて、その車を捨てている。車からも血痕が発見されている。4年前の事件です。
あらゆる指紋、血痕を拭き取った手口、被害者宅に上がり込むテクニック等からして、警察マニアというより、警官OBの可能性が非常に高い。
遺体は出ていないわけです。問題は長野です。たぶん土地勘があって、ここで一休みするか、あるいは遺体を捨てる目的があって、犯人はそこで降りたのでしょう。長野出身の、どこかの県警に籍を置いたことのある犯人像が浮かび上がる。
昨年は米国が1位だったそうだから、つくづくこの人たちの民度が知れる。
※ 第2の宮崎、宅間として名残す=奈良小1誘拐殺害の小林被告
半年も経てば、誰も憶えちゃいない。
※ 遊具施設から転落、両足不自由の男性死亡…東京・台場
良かれと思って乗せたんだろうけれど、過失割合はどうなるんだろう。TDRではまず起きそうもない事故だが。
※ カロリーメイトの新CMを初めて観る。
まじかよ、それ……。
痛いですよ、これ。いろんなスパで、この死海の塩分濃度を実現した体験風呂がありますけれど、無茶苦茶痛いです。ちょっと皮膚がカサカサしているだけで、ヒリヒリする。
月曜、アレグラが切れたので耳鼻科。もう良いかなと思ったのだが、女房の花粉症がまだ続いているので大事を取る。耳鼻科から出たら、爆音が……。見上げると、丁度真上の2000フィート近辺にホーネットがソロで。さては厚木でへまやった奴がいて上空待機だな。
※ メルマガおまけ 不思議の海のネプチューン
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コメント
中国の政治家でスカウトしてほしいのは「清官」朱鎔基です。まだ70歳そこそこです。日本の利権まみれの政治家全員さしあげます。
この人がまだ現役だったら北京、上海暴動も防げたでしょう。
http://www.21ccs.jp/china_watching/DirectorsWatching_YABUKI/Directors_watching_10.html
『反腐敗には、まず虎を打ち、次いで狼を打つべきだ。
虎に対しては断じて姑息な手段を用いてはならない。
百個の棺桶を準備せよ。私の分も一つ要る。
死なばもろとも、それと引き換えに国家の長期安定発展と
庶民のわが事業に対する確信を獲得するのだ。』
--- 陳希同事件を摘発したあとで、激怒する朱鎔基 ---
投稿: えの | 2005.04.19 13:37
To 大石さま
私も、死海風呂なる濃塩泉に入った事がありますが、はっきり言って悲惨の一言です。まぁ、確かに塩分が濃いのでデブの私でもしっかり浮きましたが、兎に角塩が染みる染みる。生傷などあろうものなら、そこから容赦なく刺すような痛みが襲ってきます。それでも、水着着用のスパならまだマシで、裸浴で死海風呂に入った日には、水面で跳ねます。何せ、股間にある粘膜という粘膜が塩に晒されますから、余程のマゾでもないと1分と入っている事は難しいでしょう。
まぁ、「傷口に塩を塗る」の言葉を体感したい人であれば、死海風呂はお薦めですね。
投稿: 五月原清隆 | 2005.04.19 17:38
明治屋とかサンリツも軍需産業でつ。
某国軍のコンバットレーションのソーセージ缶は、市販品の缶の色を変えただけだし、乾パンはパッケージを缶からビニール袋に変えただけ。ソニーばかりか、まずそうとは思われない会社が「軍需」産業でしゅ。そうだ。日清カップヌードルが最初に売れたのも朝霞駐屯地ですし。
投稿: 土門見人 | 2005.04.19 20:12
資生堂も迷彩ドーラン作っているから軍事産業ですなあ。
投稿: wacky | 2005.04.19 21:50
ダイキンとリコーは砲弾の信管作ってましたね。
投稿: 一葉 | 2005.04.19 23:11