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2008.12.06

イノベーション

※ ホンダのF1撤退、突然の決断で…チーム売却計画
http://www.yomiuri.co.jp/sports/news/20081205-OYT1T00606.htm
http://www.asahi.com/sports/update/1205/TKY200812050032.html

 自動車レースは、パリダカはそこそこ好きなんですが、F-1は全くの門外漢でして。F-1に於けるホンダの<今の>立ち位置というのは、たとえばパリダカに於けるシトロエンくらいの存在感はあったんでしょうか? それとも日産程度に、いてくれないと寂しい、という程度なのか。
 鈴鹿って、事実上、ホンダの経営なんですか? 昨夜そう報じているテレビがありましたが。
 たとえばこれ年間500億掛かるとするでしょう。昨日の計算に当てはめるなら、1万人もの期間工を一年間雇える計算になる。ただ、だから無駄だという発想ではなく、基幹産業というのは、どこかがおかしくなれば、ここでこんな無駄遣いしているよ、という所に莫大な資金と人材を注ぎ込んでいることが目立ってしまう。
 でもその資金と人材で得た技術が、いずれはいろんな分野でスピンオフして来るわけでしょう。そういうのは決算報告書ではまず説明できない。企業活動のカバナビリティを安易に捨てるへぎでは無いと思う。

* 所でF-1と言えば、アイルトン・セナが事故死した当時、パソコン通信の全盛期でして、事故死の第一報が流れると、ありとあらゆるフォーラムが沸騰した記憶がありますね。いまの世代のネットワーカーはほとんど知らないだろうけれど、日本のモバイル通信をリードするきっかけになったのは、実はF-1人気なんですよね。漫画家のすがやみつるさんが特にF-1のファンでいらして、海外から取材に来る記者さんらのサポートをしていく過程で、そういうノウハウが広がって行った。
 あの時代、F-1の周辺にいる人々のモバイル度というのは、異様に高かったんですよね。そういう所でも、裾野のイノベーションを加速させた功績もあった。

 ↓その他の話題はメ-ルマガジソにて

※ 千葉・東金の女児死体遺棄事件、現場近くの男聴取へ
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20081206-OYT1T00111.htm?from=top
※ 米ボーイング、次世代機の引き渡し再延期か=日本勢に打撃も☆差
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081205-00000173-jij-biz
※ ニセ医者30年、なぜバレず?免許はコピー、独学で診療
http://www.asahi.com/national/update/1205/TKY200812050368.html
※ 【断 久坂部羊】医師に「社会的常識」はあるか
http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/081206/acd0812060234001-n1.htm
※ <パワハラ>「死ね」「辞めろ」適応障害の生保外交員に労災
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081206-00000014-mai-soci
※ 「日本文学史序説」「九条の会」設立 加藤周一さん死去
http://www.asahi.com/obituaries/update/1206/TKY200812050387.html
※ 米民間シャトル、乗客第1号は銀行家=「宇宙旅行」時代に現実味
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081205-00000096-jij-int
http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200812041847
※ 戦車も無人化の時代が到来、米社が開発中の無人装甲車両を公開
http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200812051912
※ 「ガッチャマン」のベルクカッツェ役・寺島幹夫さんが死去
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20081205-OYT1T00586.htm

※ 今朝の空虚重量 69.8キロ

  背部痛がちょっと辛い。これでロキソニンを飲んでいなければのたうっているかも。ハンガーで背中を掻いているものだから、もう背中の皮膚がボロボロなんですよ(-_-;)

※ 有料版おまけ 小豆最中

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コメント

>米民間シャトル
そういえば昔「ペプシを飲んで宇宙へ行こう」キャンペーンがあった記憶が…とおもって検索したら、別会社のようです。
ペプシの懸賞→ZEGRAHM SPACE VOYAGES社(すでに倒産)
今回の企画→XCOR
アメリカでは宇宙旅行ベンチャーは結構ありがちというか、出ては消えを繰り返しているようですね。

投稿: 銀次 | 2008.12.06 10:39

はじめまして。

F1ファンとしては寂しいばかりです。

前回撤退したあとホンダの技術陣はフェラーリに吸収されてフェラーリがホンダサウンド(エンジン音)を出してるなんて言われてしまうくらいホンダはF1では名門と言っていいほどです。

願わくば、F1に4度目の挑戦をして欲しいものです。

アイルトン・セナ黄金期の契約チームはマクラーレンでしたけどエンジン供給はホンダでした。

日産程度といっては失礼かもしれないけど、F1でそういう立ち位置とすればトヨタでしょうね。

投稿: フッキー | 2008.12.06 10:48

>戦車も無人化

既存の戦車のイメージをそのまま引きずった、面白みに欠ける姿ですね。大友克洋の「武器よさらば」に出てくるようなヤツが良い! 

投稿: k-74 | 2008.12.06 11:00

>F1
日本では「公道GP」が事実上出来ないからそんな感じになるのでは?東京のあそこやあそこでF1が走るって事になったら、もっと面白くなるのかも。

>加藤周一氏死去
ググると帝大医学部卒でモロに学徒出陣世代なのに、この人徴兵されてないんですよね。戦後の活動はその負い目も相当にあったのではないかと。たぶんこの人も徴兵されていたら会田雄次とかと同じ思想になってたでしょう。良くも悪くも「戦前の貴族的東大エリート」を体現していた人だった。文芸活動だけを見ると戦後思想史のある時代の代表みたいな御仁だったからさすがに畜死などとは一緒にはできませんね。

投稿: 剣 | 2008.12.06 11:37

>鈴鹿って、事実上、ホンダの経営なんですか?

似たようなもの。
ずいぶんと長い期間続いていたんですな。
バイクの方も撤退なのかな。

プラモの聖地でどこかとは違う場所が紹介されている。
老舗があって職人が集まるところだとか。
今や伝統みたいなものでしょう。

投稿: | 2008.12.06 11:49

>鈴鹿って、事実上、ホンダの経営なんですか?
鈴鹿サーキット、ツインリンクもてぎ、多摩テックなどを運営している株式会社モビリティランドが、本田技研工業のグループ企業です。

>すがやみつるさん
アタッシュケースにPC-8201と音響カプラを詰めて、サーキットからレース速報を送っていたそうですね。
「ゲームセンターあらし」とか「こんにちわマイコン」のイメージが強かったので、自身のチームを持つほどのレースファンだと知ったときは驚きました。

投稿: 長月@ReadMe.毒 | 2008.12.06 13:59

>ホンダさんの現在

08年の立ち位置は思いっきり下ですよ。
駄目駄目でしたから。
ワークスとは思えん惨状でした。
コスト対効果で考えれば、あのトヨタワークスよりも「無駄遣い」と断言できます。

第3期と呼ばれる今のホンダF1は「最初のボタンの掛け違い」が全てに悪影響を与えたのですよ。
組んだ相手が悪かった。これに尽きます。

同じ時期にエンジンのみ復活して、同じ時期にフルワークスになった某ドイツ自動車会社と比べればよく判りますよ。
クレイグ・ポラッグっつう与太者の口車に乗ったのが(ry
あのときにあんなクソチームと組まなけりゃ、もっと勝ったろうし、F1を継続できるだけの結果も残せていただろう。

F1履歴をプロストファンから始めたが、その頃2番目に好きだったのがウィリアムズホンダに乗っていたマンセルで、3番目が同じウィリアムズホンダのピケだった。
結構好きだったのにホンダは。
ホンダは偶に良くない相手と組む。
BARしかりアイルトン・セナ・ダ・シルバしかり。

投稿: 営業マネージャー(所長) | 2008.12.06 14:42

>戦車も無人化

結局、現状の戦車の延長線上にある代物だから、
形状もあの手の形に収束するんでしょうね。
それが一番、実用的な形ってことで。

まあ、劇的な技術革新とか運用思想の変化があれば、まったく違った形の物が戦場を支配するようになるかもしれませんね。
例えば、バルキリーとかレイバーとか足軽とかね。(あえて、大石さんの好きなアレは書かない)

それにしても、まだリモコン操縦の段階なんですね。ちょっとがっかり。

>私ら、子連れで(中略)独身というだけで肩
身が狭い思いを強いられるのは辛いですよね。

独身です。家の近くに小学校がありますが、平日の昼間でも特に世間の目を気にすることは無いですね。多分に大石さんの被害妄想か、自意識過剰では。


投稿: | 2008.12.06 14:51

「で、君はクルマとバイク、どっちが好き?」

ホンダは新入社員を配属するときそう聞くとか。で、クルマと答えると二輪部門へ、バイクと答えると四輪部門へ。
「オヤジ」と同じDNA持った奴ばっかり入社するんで、
そうしないと採算度外視で自分の乗りたいドリームカーを開発しやがる、と。
もはやレースでの活躍=会社のブランドイメージ向上って時代ではないし、
ホンダだってご多分に漏れずコンパクトカーとミニバンの稼ぎで何とか食えてる今時分の日本的自動車会社なんですから、「会社傾けてでもレース」では、社員はともかく株主が納得しない。

かつて苦境に陥ってたホンダを救ったのはアコードのシャシーで作ったオデッセイだったし、
マツダを救ったのはフェスティバのシャシーで作ったデミオ、スバルを救ったのも「七度洗った鰯」ことレガシィ。
今ホンダを救えるのはF1カーじゃない、そう判断したのでしょう。賢明だと思います。

投稿: | 2008.12.06 15:04

>すがやみつるさん

 むかしマニアックなレース漫画も書かれてたことがありましたね。たしか主人公たちが日本軍の試作戦闘機震電の設計を
元にレーシングカーを開発する話だったのを覚えています
。当時としてはダウンフォースの話など空力や車体の設計の
説明にこだわったりして読者の小学生にはちょっとハイレベルな内容であった記憶があります。
あと作品としては
漫画では「炎のサーキット」、「走り屋ジン」(原作:牛次郎 画:すがやみつる)、「F1キッド」(すがやみつる)
小説では、「旭日のGP」があります。
「旭日のGP」はカテゴリーとしては架空戦記ですが内容は
エンジン開発で欧米に追い付こうとする日本陸軍が本田宗一郎
を援助して本田が欧州のレースで悪戦苦闘するお話です。

投稿: 3333 | 2008.12.06 17:51

「旭日のGP」傑作です。自動車好きは一度は読んでおいて
損はないですよ。

http://www.m-sugaya.com/gp/index.htm

投稿: 3333 | 2008.12.06 17:56

>小豆
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/environment/133178.html
ぎゃはは
相場なんて無いさ状態

投稿: | 2008.12.06 18:28

>PC-8201
持ってたりします、ええ。

投稿: 銀次 | 2008.12.06 23:39

F1も、勝ち組と負け組が別れすぎてきていまして、
どこかの空軍かと思うくらい大規模な開発力を常時投入できる数チームしか、テレビに映らないと言う問題が積み重なってここに至って居ます。

そういう風に作られたマシンが競う様は、実に美しいのですが・・・、タバコ宣伝の規制以降から特に、レースの成立が難しくなるとも言われています。

で、数年前から運営側がコストを削減しようってんで、共通エンジンやら、ボディーワークの規制やらで、要は、開発資金が問われない形にするしかないんじゃないかと言う方向が強いです。 
メーカワークスのそれじゃ困るという話と対立して、いろいろ嫌なごたごたがありまして、だんだん規制が強化される方向です。
実際に、2004年に佐藤琢磨の駆るホンダが、毎戦戦闘力を増し、フェラーリの皇帝ミハイルの背後にあとわずかという所に迫ったときに、こういった問題でマシンが失格扱いになるなど、まあ、ちょっとレース後にさえ、安心して結果を信じられない状況が多くなってきていて、ファンとしてもメーカは現状ちょっと距離を置いたほうがいいんじゃないかと思う所もあります・・。
運営側の放漫経営はどうなんだって言う話は、言うと消されるらしいです。
一枚岩での利権や差別というような何かがあるわけでなく、魑魅魍魎のスクツになっているという感じでしょうか。

余談ですが、2004年の琢磨は毎戦凄かったですよ。
第二戦で、ピットワークの合間とはいえ、日本人で初めて1位を走行。これだけでも、もう十分あり得ない物を見せてもらったと思っていたら、上記強豪チームの優勝経験者達を相手に、往年の名シーンでもなかなかないパッシングをやってのけるは、ピークには、とうとうミハイルとガチンコでポールポジション争いを演じてみせるは・・日本人ファンだけでなく、その攻撃的スタイルでF1界を騒然とさせました。
もろもろの条件(特に年齢とチーム)に恵まれないこともあって、完走して結果充分という評価だった邦人ドライバーの状況はまだまだ続くんだろうと思われていた時代でしたから、実に衝撃的でした。
ホンダという田舎メーカーがかつてF1界に与えた衝撃の、ドライバー版に近い物が有ったのでは。
始めた年齢の異常な遅さを物ともせずに、体をつくり、知識、言語も明瞭。  
マシンに対する知識の豊富さも載った直後ほやほやのインタビューで、すらすら分析して見せたり、破格の人物です(F1ドライバーなんてみんなそんな感じなんですが。)
現状、苦しい状態ですが、めげないのが良いですよ・・・。

投稿: nanasi | 2008.12.07 09:51

余談ですが、毎戦オーラをまとっていく琢磨に、興奮を共有したバイト仲間が、翌年ホンダに研究職として入社したんですよね。
それこそおやっさんのDNAの一人でしょうw
彼は今何を思っているかな・・・。

あのまま通年で戦うことが許されていれば、国内の状況ももっと変わっていたんだろうなあ。

投稿: nanasi | 2008.12.07 10:04

アースカラーとか戦う意味を台無しにする所行なんかやり出してから、もうダメだと思った。
結果散々 挙げ句の果てには撤退。
どこかの国の太平洋戦争みたいですね。

投稿: taka | 2008.12.07 11:00

>カビカラー
上の方が書かれていますけど、参戦の経緯が
全てだったと思います。
開戦前、アメリカホンダと本社のグダグダに
始まったしこりが、ホンダで日本人(しかも
みんな夢物語だと思っていたことを二十歳か
ら実行してしまった第2期ホンダファン)に
よる初優勝という、これ以上ない機会を
幻にしてしまった。

2004年の一時の輝きと、それだけ簡単じ
ゃ無い世界だという戦訓こそ、第3期の意義
ということになるのかな。

つくづく思うに、タバコ業界って言うのも
特殊な存在だったんですね。
とくに開発競争に資本が必要なわけで無し
要するに競争点はイメージのみ。
その割に需要は食品並みに安定していたと
いう。

これが家電自動車はじめ、普通の産業と
なると、生き残る為に、まず最適の研究
設備投資が第一ですからね。
たった数台とはいえ、毎年FX作ってぶつ
けあうような総力戦は、維持出来無い。

酒業界は過去試みられましたが、なにせ運転
スポーツですので。

投稿: nanasi | 2008.12.07 12:00

期間工を切るからにはF1撤退も当然ですね。という声がないのが不思議。当然でしょう?

投稿: たつや | 2008.12.07 14:38

やめることによる、ブランド力低下で生産数が
減ることもあり得ますから一概には言えないと
思いますが、状況鑑みて、今回は真っ当な判断
かも知れません。
一方でホンダ以上大枚つぎ込んで、全くいい所
無しのトヨタは、継続の構えのようで、社風的
にも、人は切ってもメンツは守りそう。

今朝の日曜討論によると、期間工の解雇人数は
トヨタが五〇〇〇人近くでダントツトップ。
一方のホンダは七〇〇人とはいえ、全社中唯一
の3桁で、最小でした。


投稿: nanasi | 2008.12.07 17:40

スズキのほうが少ないんじゃ?

投稿: | 2008.12.07 18:26

ほんとだ。
600人とありますね、スズキ。
リストに無かったのかな・・・。
トヨタとホンダの間に、4,5社ありました。

生産規模もあるし、数字だけで言える物でも
ないですけどね。
スズキだと、二輪の方に影響が出そうで心配
です、とはいえ・・・。
千人近い人が家も仕事も失うなんて恐ろしい
事にちがいないですよね。

昭和の経営者が生きていたらこういう時なんか
言う人も居たのかな。

投稿: nanasi | 2008.12.08 06:08

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受信: 2008.12.07 20:32

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