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2009.05.24

外交の継続性

※ 首相、プーチン氏に「56年宣言では未来永劫解決せぬ」
http://www.asahi.com/politics/update/0522/TKY200905220001.html
* 外務省参与の北方四島の意見広告賛同「問題なし」 政府答弁書
http://sankei.jp.msn.com/life/education/090522/edc0905221830002-n1.htm
* 北方領土返還運動活性化法改正案、今国会成立の見通し 与党が法案を了承
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090522/stt0905221939007-n1.htm
* 首相の「四島不法占拠」発言、ロシア外務省が批判声明
http://www.asahi.com/politics/update/0522/TKY200905210404.html

  昨日、スカパーTBSの解説番組に、鈴木宗男氏が出演して喋っていたんですよ。彼の解説だと、こういうことらしい。

 外務省は、ソヴィエト時代は四島一括、それも即時返還を要求していたが、ロシアになってからは、ひとまず帰属の確認さえしてくれれば、いつ還す等の話は後回しで良いという柔軟対応に変わった。自分もその線で動いていたが、何しろ外務省が、それを国民に広報しないものだから、「鈴木は二島返還論の売国奴だ」と叩かれ、ついには逮捕までされた。
 更に、小泉政権で、突然小泉さんは、四島一括返還論に戻ってしまい、ロシア側を困惑させた。日本て国は政権が変わると、外交方針も変わるのか、と。

 谷内さんの3.5島論に関しては、彼は麻生さんとツーカーだから麻生さんの考えではないのか? というキャスターの問いかけに対して、鈴木さんは、「あれは谷内さんのフライングだ」と言ってました。
 小泉政権の対ロ政策に関しては、鈴木さんは刺されたという恨みがあるから話半分に聞くとして、彼は、じゃあ麻生さんのやり方を批判しているかというと、決してそんなことはなくて、外務省は麻生さんをサポートすべきだと言っている。
 プーチンに対しても、非常に高く評価していて、交渉相手として信頼できる。ただ、ロシアは資源大国だから生きてゆける。そこは軽くみちゃいかん。プーチンはひとまず56年宣言は再確認してくれたし、彼の指導下で交渉が前進する可能性は大いにある。われわれも柔軟な態度で臨むべきである、というのが彼の主張です。

 問題は、なぜ谷内さんの3.5島論が駄目なのか? あるいは駄目になったのか? です。私が注目しているのは、北大の木村汎や佐藤優なんていう、人生のほとんど全てをロシア研究と領土問題の解決に捧げた人々が、3.5島論を駄目だと言っている。当然この人たちは、2島論時代からずっとそれをフォローして来て、あれこれ方法論を模索してきた上で、世間的には、昨日今日の話題の、3.5島案は駄目だと言っているわけです。
 それが新しいアプローチであれば話は別ですが、この半世紀、ありとあらゆるアプローチをやり尽くして駄目だった。
 一方で4島返還論もファンタジーじゃないか? と言われればその通りです。ただ、このファンタジーは、信じ続けて害のないファンタジーです。なぜなら、そのファンタジーを捨てて明日2島が還ってきたからどうなるものでもないし、仮に明日4島還ってきたからと言って、日本に富をもたらすものでもないから。つまり国家としては別にことは急がないんですよ。麻生政権が焦っているだけで。鈴木さんが言っているように帰属の確認さえやれば、別に明日還ってくる必要は無いんです。
 むしろ防衛力整備の動機付けのためには、ロシアに当分抱え込んで貰っていて構わない存在でもある。ロシアへの日本からの投資にした所で、国内で金の使い道が無いからそういう話になっているだけのことで、だったら国債でも買っておけ、という話ですよ。
 日本がうかうしている間に、ロシアは北方領土を開発整備するかも知れない、という懸念もあるでしょうが、絶対にそんなことにはなりません。紗那に空港を作っているけれど、それだけのことです。日本を幻惑させるための絵に描いた餅です。投資効果が見込めない所にロシア人は金なんか使いません。しかも安全保障上格段の脅威があるわけでもない。北方四島のロシア人は、今後とも漸減しますよ。

 3.5島論は、ひょっとしたら芽があったのかも知れないけれど、外務省の全面的なバックアップが得られなかった、話がまとまる前に、なぜか谷内さんが喋ってしまった、という時点で、かなり筋の悪い話になってしまい、ロシア側もたぶん、これじゃ乗れないな、という状況だろうと思います。そういう意味では、谷内さんが喋ったこと自体が最大のフライングだった。
(*私自身は、最初から全く芽は無かった、と思っています。木村教授が「北方領土 四島返還にブレ許されぬ」と書いたブレというのは何かと言えば、外交交渉に於ける一貫性という意味ですよね。いったんそこから脱落すると、成功すれば経緯はチャラになるけれど、失敗が明らかになったら、それをレカバリーするためにまた膨大な時間を費やすことになるから)

 北朝鮮問題でもそうですが、「六カ国協議に乗り遅れるな」、という声がメディアにも外務省内にも渦巻いていたでしょう。でも外交問題で「バスに乗り遅れるな」論に煽られて何を得られるか? は冷静に考えないと。外務省があれだけの大所帯をモスクワ大使館に置いときながら、全く成果を出せないのは、外交官の任務はパーティ三昧だから、というだけじゃない。あの狡猾でモラルとは無縁なロシア人を相手にしているんですから。

 あと、>首相の「四島不法占拠」発言。これは言っちゃ駄目よ、交渉やっている最中にそれ言うのはアウトですがな。そこは政治家なんだから、言葉をオブラートに包まないと。いずれにしても、国民も、明日明後日還ってくるものではないし、一政権の手柄にするために急ぐことこそ戒めなければならないということを認識すべきだろうと思います。

※ 韓国、与野党の対立再燃へ 盧武鉉・前大統領死亡で
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090523AT2M2303G23052009.html

 こうなると、一気に北の陰謀話になります罠。

※ 好きな自衛隊の装備品は?-防衛省編集協力誌で結果発表
http://ichigaya.keizai.biz/headline/576/

  ええっ!? とか思われるかも知れないけれど、私は89式AFVです。あの、アパートの駐車場に入っているキャデラック観がたまらんとです(^_^;)。バブルの申し子のようなオモチャですよね。調達はもう終わったんですか? テレスコープ弾機関砲搭載とかいう後継車両は、本来ならもう公開されてなきゃ拙いですよね。その後に正式化の90式の後継が公開されたんだから。もっとも、日本に今必要なのは、せいぜいヘビー級と言ってもストライカー装甲車程度だけど。

※ 米、次期戦闘機F35採用を打診  1日の防衛相会談で日本側に
http://www.47news.jp/CN/200905/CN2009052301000813.html

 どうせ開発費出してくれ、って都合の良い話ですがね。こんなん乗っちゃ駄目よ。

 ↓その他の話題はメ-ルマガジソにて

※ ロイター・コラム:日本、急激な景気悪化でも魅力的な投資先
http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPJAPAN-38159020090522?pageNumber=1&virtualBrandChannel=0
※ 航空機関士:半世紀の歴史に幕…日航クラシック機退役で
http://mainichi.jp/select/today/news/20090523k0000e040015000c.html
※ アフガンの米兵、ピンクパンツで戦う 
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090523/amr0905231815014-n1.htm
※ 「マスクに手洗い、日本は偏執狂」 NYタイムズ神戸発ルポ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090523-00000072-san-int
※ 格段に進歩した糖尿病治療法 米国では「インクレチン」に注目
http://www.j-cast.com/2009/05/23041769.html

※ 前日の空虚重量71.0キロ

 昨日のパックインで元帥が宣伝していましたが、朝日新聞鹿児島支局が、志布志冤罪事件に関して取材した【虚罪―ドキュメント志布志事件-朝日新聞「志布志事件」取材班】という新刊が出ているそうです。私も手に入れたいと思っています。
 何しろ南日本新聞が全く動かない中で(当然警察とべったりだから信用もされない)、タレコミが朝日支局に集中して、県警は朝日記者に尾行を付けるまでして嫌がらせしたくらいですから。(今日、書店に行ったら私の新刊もよろしくね(^_^)/ は~と

 新聞衰退が言われていますが、これ別に、ネット世論がマスゴミザマァ! みたいなことを言っているから新聞が潰れるわけじゃありません。毎日への誹謗中傷はかなりダメージをもたらしたことは事実ですが、こんなことはそう滅多にあるものじゃない。
 われわれネットワーカーの都合の外側で、新聞の衰退が起こっているんですね。それはGoogle 帝国の独占だったり、不景気によるスポンサーの撤退だったりして。
 そんな中で、欧米では、もう通信社的な存在しか生き残れないだろう、と言われている。それはニュースの使い回しが出来るからですね。使い回しで利益を出す。
 好むと好まざるとに関わらずに、日本でも新聞の淘汰が進むんでしょう。私はいつも書いているように、紙の新聞の情報量は圧倒的だから、捨てるべきでないと思っていますし、何より地方の現状を考えると、地方紙と権力の癒着構造というのがどうしてもある。
 ブロック紙ですら、そのしがらみを受けている。となると、全国紙の地方支局というのは、もの凄く貴重なんですよ。地方権力の監視装置として。もし新聞が淘汰されることになっても、各社共同で、県庁所在地の支局を維持出来るようにして欲しいんですよ。
 全国紙が共同で支局を運営しても良いし、朝日は鹿児島、読売は宮崎、日経は熊本県に支局を置いて、他紙にも平等に記事を提供する、という形でも良いし。
 その一方で、地方の過疎化高齢化を考えると、地方紙の経営も厳しいという現状がありますが。

20090524 有料版おまけ用素材

※ 有料版おまけ サラリーマンNEOが居たたまれない

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コメント

谷内の3.5島論は、官邸があげさせた観測気球でしょ。
谷内のフライングではありません。

投稿: mick | 2009.05.24 12:24

>プーチンに対しても、非常に高く評価していて、交渉相手として信頼できる

できるのか?
していいのか?
あんな運と時を見る目を持った人物をちゃんと相手にできるのか?
鈴木さん。

>好きな自衛隊の装備品は?

護衛艦「むらさめ」
護衛艦「むらさめ」
護衛艦「むらさめ」

あのすっきりしたライン。
使いやすそうな構成。
無理のない大きさ。
美しゅうございます。
日本人に生まれて良かったw

>特に外国発の感染症の流行には「パラノイア(偏執狂)の国」

ヤンキーうるせーぞ。
手洗い、うがいは普段から常識じゃ。
マスクはおっしゃる通りでふm(__)m


投稿: k-74 | 2009.05.24 12:54

>>おまけ
アメリカの技術が退化してる事に付いてはリンク先と同意見ですが、日本がいいかといえば五年ちょっとの遅れでアメリカを追っかけて実際に工業基盤がズタボロになってるのですからいいとは言えないですよ。
もう五年もすればあっさりと中国やインドに追い越されますよ。
中国の現状は日本の工業立国最盛期であった昭和末期の前夜を呈しているし、インドに付いてもおなじ。
振り返って日本では末端工程は崩壊して末端工程の技術力に支えられていた上流工程に当たる頭脳部分も情報系とバイオ系に大半が集中してる。
規模がそんなには大きくない上に技術自体が未成熟なバイオ系は末端現場と頭脳の距離が比較的近いようですが、情報系に付いては頭脳が末端を知らないで勝手な物を発注する状況と言うのが普通になっている。他の業種ではもっと惨憺たる物がある。
戦後日本の強みは頭脳部分が末端を強く意識して品質改善に上流から末端まで一丸となって取り組んでいた事にありますが、その部分は十五年前には崩壊し始めていて、2004年の派遣全面解禁で殆どの工業品目でトドメをさされた。キャノンの偽装請負労働者が身につけたノルマ達成のテクニックがいい例で、あれを経営者が内部告発があるまで放置していたというのはまさにこれについての象徴的な出来事ですよ。
そもそも品質を落としてまで、中印との価格競争に勝とうと言うのが無理なんですが、そもそもこの路線は80年代後半以降のアメリカ工業界の「成功者たち」から来て日本で90年代後半に一気に蔓延りましたからね。
今の日本は日本車が席巻してジャパンバッシングが激しくなり、場当たり的に金融立国への以降に突っ走った80年代後半のアメリカと良く似ていますよ。

投稿: 業界インサイダー | 2009.05.24 12:57

》 ※ 「マスクに手洗い、日本は偏執狂」 NYタイムズ神戸発ルポ

何処の新聞だか存じませんが、ワタシ達は偏執狂といわれればニヤソとする国民だということを忘れるべきではありません!

投稿: 酢昆布 | 2009.05.24 13:43

>日航クラシック機退役
すでに、旅客型ではこぶの短い100・200シリーズはなく、現在、フライトエンジニアが登場しているのは300シリーズ6機ほどだと思います。基本的に近距離国際線用ですが、ごく稀に国内線に入って、注目を集めます。
貨物機の方は、急速に400化(旅客型改造を含む)が進んでしまいました。

なお、先生がご指摘のコックピットの映像は無理ですが、データーに関しては航空無線データー通信システムにより、リアルタイムで各種のデーターが送受信できるようになってきました。

投稿: フェリ | 2009.05.24 14:23

>「マスクに手洗い、日本は偏執狂」 NYタイムズ神戸発ルポ

この性格が良い方に向かったからこそ故障が少なくて高品質な
日本製品ができた訳でw
(悪い方に向かえば、一所懸命コマゴマと賞味期限の付け替え
を漏らさず行うようになる訳でw)

投稿: 66 | 2009.05.24 15:05

朝日新聞のサイテーションがこの前突然1機売られたんだよなぁ。
社員のボーナスに化けたか。

投稿: チョッパー | 2009.05.24 15:14

>技術は劣化する-開発能力の喪失を示す米軍の新型艦艇
>この船はそもそもコスト逓減が目玉でもあったし

LCS(Low Cost Ship)ですね(違、基本的に前方展開であれば、フネが大きかろうが、小さかろうが周辺に補給・休養・整備の為に基地の確保が必要となる、であれば何でも出来るフネを目指して大型化するよりは、機能と人員を絞り込んで(一応モジュラー交換で多様な任務に対応)、コスト低減に努めるという事でしょうが、他に大型艦の有る米海軍だから出来るゼータクという感じも受けます。
しかし、任地への(緊急)展開となると、AOEが付きっきりで補給を繰り返しながら疾走、着いた頃にはヘトヘトになっていそーだ
海自がこの手のフネに手を染めるかとなると、結局「ゆき」「きり」クラスまでサイズがアップしそーな気もしますが、駆潜艇とそう変わらない定数で地方の護衛隊を回せという現状が続くなら、省力化出来て、意外と現場は歓迎するかもしれませんね。

写真は何か艦尾の左右の水中に展開している様な感じもしますが、効率が悪い=技術力の低下というのは、話のマクラに過ぎないにせよ、「アパッチは航空機としての空力は最悪だ!」と断じるような短絡さを承知の上で、この先生は仰っているんだろうか?

>好きな自衛隊の装備品は?

敢えて、国産縛りで

陸;軽装甲機動車、やはりアフォーダビリティが兵器にとっては大事という事、カロッツェリア(89式FV)は最早工芸品レベルの凝り様が日本人らしいとも言えるでしょうが

海;はるな型護衛艦、航空運用重視とのせめぎ合い、今となっては時代遅れ感の強い、背負い式の5インチ砲に萌える、いかにも「戦うフネ」というイメージを醸し出している。

空;F-2A/B支援戦闘機、「ラクダは委員会が設計した馬である」という言葉を髣髴とさせる部分は有りますが、軽やかに空を舞う姿は、イーグルとは又違った敏捷性を感じます。

>護衛艦「むらさめ」

そー言えば、模型店で早くもこういうセットが出ているのを見かけました
http://www.ms-plus.com/search.asp?id=34809
「さみだれ」単品で良いという事でしたら、アオシマ製が不審船対処用の.50キャリバーのエッチングパーツ付きでお勧め

>アフガンの米兵、ピンクパンツで戦う 

まあ、この格好で生きてて何よりだったなと、それより、記事の最後の

”もっとも、パンツには「アイ・ラブ・ニューヨーク」の文字が書いてあったため、地元テキサスではちょっとした物議を醸しているという。”

という下りが・・・・・・、至急、地元から"I Love Texas"パンツを送られたし!
という事で、ググってみたら、上下とも特定された上、お勧めは州の旗を模したデザインですか、アチラもヒマなネット中毒者のやる事は変わらないよーで
http://www.sodahead.com/question/383331/soldier-went-into-battle-against-taliban-wearing-i-love-new-york-pink-boxer-shorts-but-who-packs-a-red-shirt-for-the-battle-field-ok-tell-us-what-you-think/

投稿: yossi | 2009.05.24 15:16

>※ 「マスクに手洗い、日本は偏執狂」 NYタイムズ神戸発ルポ
アメリカ人からすれば奇異に映るかもしれませんがそれを杓子定規に使ってよその民族を嘲笑うのがヤンキー的なジャイアニズムのような。イスラムの文化は野蛮だと切って捨てるのと似た傲慢さがあるような。
集団性の強い部分も込み込みでの日本人の体質や日本の気候とマスクの着用の相性がいいということなんじゃないですかね?

そういえば東京で新型インフルエンザ患者が出てこないのは流行してるとオリンピック招致の邪魔になるのでA/H1NH1の検査自体真面目にやってないから見えていないだけで、四月には既に流行っていたのではないか。という記事がゲンダイからの転載でネタリカに出てます。興味深いです。
http://netallica.yahoo.co.jp/news/79049

投稿: 業界インサイダー | 2009.05.24 15:26

>好きな自衛隊の装備品は?

護衛艦「むらさめ」

激しく同意です。
あのバランスの取れたフォルムは実に素晴らしい。
ただ、惜しむべきはあの高圧電線の鉄塔のようなマストが少々不恰好なこと・・・

>新型インフルエンザ患者
そもそも、大阪に出入りしている人数を考えると、そこから他所の地域への拡大していなければ不自然だと、素人考えでも思うのですが。

投稿: | 2009.05.24 16:35

>戦後日本の強みは頭脳部分が末端を強く意識して品質改善に上流から末端まで一丸となって取り組んでいた事にありますが

何となく・・特に客観的に論証するつもりは無いので、感覚的に、な訳ですが・・
当初の”改善”が”品質向上”を重視したものだった(ような気がする)のに対して
業界氏の言うところの15年前、私はもう少し前、20年前だと思ってますが ”改善”が”Kaizen”なんて英語になってきた頃に
ベクトルの向きが完全に”コスト削減”になったように感じます。
そこいらじゅうの企業経営者が大先生の指導の下、そのやり方を取り入れることで、実際に笑っちゃうくらい生産効率が上がったわけです。
ラインが短くなり、工員の数を減らすことができました。
活人とか活スペースとか。

一方でそれは、目に見えておかしなことはしないにしても、品質に関しては振り返りの無い(と大先生本人がおっしゃってました。)ものでした。
(だいぶ飛ばしますが)派遣労働者を大量に必要とし始めたのはその辺りから始まってるような気がしますねぇ。

投稿: あま | 2009.05.24 16:53

新刊読了しました。
あの方には、あの結末ではなくて、今後も登場してほしかったようにも思いますが。

先生のこれまでの本はほとんど買っています。少しは家計の足しになっていると良いのですが…。

投稿: 海江田まぐろ | 2009.05.24 16:54

>戦後日本の強みは頭脳部分が末端を強く意識して品質改善に上流から末端まで一丸となって取り組んでいた事にありますが

わたしも、20年ぐらい前にオフィスにワープロなどが入り始めた頃に、病気が始まったと感じています。

10年ぐらい掛けて、リストラとか派遣労働の一般化が進みました。

その時に上級管理職は「管理だけすれば良い」という方向に強く動いた。
そして、PC利用などを部下のやる低級な仕事と勝手に定義した。

同時に、ヘンに情報に早く飛びつくことが高く評価されることになった。
そこで「アメリカでは・・・・」が文句なく良いことであって「日本では従来」などと言うとそれだけで、排除されるようなことになった。

そして行き着いた先が「グローバルスタンダード」であります。

結局は、質を無視して量だけを評価する現在が出来上がってしまった。

無資源国で、質を無視したら何も残らないでしょう。
ひどい国になったものだと思う。

投稿: 酔うぞ | 2009.05.24 20:43

>私は89式AFVです。

 89FVの操法教範を書いたのは、私です。一昔前になりますた。キャディラックというよか、貧乏人が無理して買ったBMWでせうか。どう見ても、マルダーのコピー。(それ言うたら、90も87もコピーだが)

投稿: 土門見人 | 2009.05.24 21:02

>好きな自衛隊の装備品は?
はい、60式自走無反動砲ですね。実に日本らしい兵器ではありませんか。

投稿: | 2009.05.24 21:19

> こうなると、一気に北の陰謀話になります罠。

警護官が付いているのに、パソコンの遺書、捜査打ち切りで得するのは・・・

妻および妻方の親族の犯行のような(^^;;;


投稿: | 2009.05.24 21:39

新刊に関して(途中までしか読んでいませんが)
今回の主役キャラはマジで面白すぎです、是非継続を…って元ネタが衆院選乗り切れるか問題ですがw
あと、主役のセリフに「俺クリスチャンだから」と入れてみると面白そうな気も。
KYな元キャラはあれでもクリスチャンですから(苦笑)

投稿: YOSHI@小牧の隣町 | 2009.05.24 23:17

>アフガンの米兵、ピンクパンツで戦う
現実は「パンツじゃないから恥ずかしくない」という訳にはいかないんですね(違

投稿: | 2009.05.24 23:19

これも状況が分かりやすくて面白いね

新型インフル 本当に関西だけ?
http://www.youtube.com/watch?v=VvUThAwbhfk

投稿: | 2009.05.25 00:20

読了しました。
結末が…ですが、これ映像化して欲しいなあ。

好きな自衛隊の装備品
国産品+現用品縛りなら
陸:OH-1 (機動性の高さ…観測用だけではモッタイナイ)
海:US-1/US-2(世界に誇るべき耐候性を持つ大型飛行艇)
空:T-4(バランスの取れたジェット練習機)

投稿: YOSHI@小牧の隣町 | 2009.05.25 01:24

>太る
先生は優等生ですから。日本の介入研究J-DOIT3でも介入群に2%の体重増加が最初の薬物療法開始後3ヶ月で起きています。ACCORDにせよUKPDSにせよ、インスリンやインスリン分泌を促すSU剤では太る方向に向かってしまいます。ACCORDで3kg増。
体重が増えないライフスタイル介入を主眼とすると、薬より高くなるし、戦意が継続しないので脱落者も多くでることが、悩みでしょうか。
その間を埋めるのが、セイブルなどの消化吸収を抑えるα−GI薬、ビグアナイドという薬、そして今回のインクレチンです。インクレチンは副効用も言われていますが、血糖が高くなった時だけインスリン分泌を促すというのが「肥満に結びつかない」利点です。グルカゴン様作用で、消化管蠕動が低下し、吐きっぽくなって喰えないのが副作用なのか、効能なのか、悩ましいのはα−GIの下痢やオナラ同様です。
>船型
だから伝統ある東大の船型研究が量産性を妨げて(ry

投稿: pongchang | 2009.05.25 05:42

>KYな元キャラはあれでもクリスチャンですから(苦笑)

カソリックな。国会でもバカな民主党議員が「クリスチャンクリスチャン」連呼してたしなめられていましたな。

投稿: | 2009.05.25 09:16

太るといえば、デブほど借金に苦しむってニュースがありましたね。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20090508-00000001-president-bus_all

肥満の人は目先の美味しい利益に走りやすく、辛抱強くない。将来の肥満による弊害を考えずに行動するとか。

投稿: | 2009.05.25 10:54

>※ 「マスクに手洗い、日本は偏執狂」 NYタイムズ神戸発ルポ
兵庫、大阪の対策のおかげで、ここ一週間の感染者数の増加は減少傾向という実効はあらわれてますが?

投稿: | 2009.05.25 10:58

>「マスクに手洗い、日本は偏執狂」

同化圧力の結果「見た目が奇天烈」と笑われることがあるのだから、どっかの国で「自由だ」と叫んで学生がライフル銃振り回すの笑ってもいいのかね?

投稿: たつや | 2009.05.25 11:23

>カソリックな。
カ『ト』リックですね。
高校がミッションスクールだったので、ちょっと気になります。

投稿: SOL | 2009.05.25 16:56

365アンケート「民主党・鳩山新代表に期待しますか」集計結果
「期待できない」が8割超。
http://www.hokkaido-365.com/news/2009/05/post-98.html

これは果たして北海道だけの傾向なのでしょうか。
大手報道機関の世論調査結果があまりにこちらの直感とかけ離れているのはどうしてなのでしょうね。

「世論は誘導するもの」などと考えている報道機関はことごとく絶滅したほうがいいと思います。その上で、真に純度や精度が高い情報を有料で提供するような報道機関が出現する事を望みます。

投稿: 黒煎りゴマ | 2009.05.26 14:20

それ、ネットアンケートじゃないですか。

大方、どっかの匿名掲示板が動員かけたんでしょ。


>大手報道機関の世論調査結果があまりにこちらの直感とかけ離れているのはどうしてなのでしょうね。

普通、そういう時は「自分が平均的市民の標準からかけ離れている」と解釈するもんですが・・・。

投稿: ez | 2009.05.26 17:14

ezさま:
いつもどおり我田引水なコメントですね(笑)
でも、この件については自分の直感=世間のマジョリティという自信があるんですよ。

投稿: 黒煎りゴマ | 2009.05.27 00:32

我田引水というのはむしろ

>この件については自分の直感=世間のマジョリティという自信があるんですよ

というような発言に相応しい慣用句だろう。

投稿: かがみ | 2009.05.27 01:09

麻生首相VS鳩山代表、首相にふさわしいのは「麻生首相」45.9%
http://www.nicovideo.jp/static/enquete/o/20090528.html

>どちらが首相にふさわしいかでは「麻生首相」が45.9%、「鳩山代表」が13.0%となり、32.9ポイントの差となりました。

このニコ割アンケートには私も参加しました。
これが真の世論とみるべきでしょう。

投稿: 黒煎りゴマ | 2009.05.29 10:10

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