コバヤシ丸テスト
※ 100兆円の需要創出 4年後に失業率3%台 新成長戦略基本方針を決定
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091230/plc0912301141005-n1.htm
>平均成長率を名目3%、実質2%以上とすることを目指す
随分謙虚に出たな、と思いません? せめて4%台を目指すと言って欲しいけれど。いずれにしても、政府は企業ではないんですから、政府というセクターがあれこれ主導することで、需要を創出しようなんてのは間違っていると思うし、不可能でしょう。高度成長期ならともかく。
※ 「勝てないゲーム」なら「ルール」を変えよう――脱「囚人のジレンマ」
http://bizmakoto.jp/bizid/articles/0909/29/news031.html
今年後半、妙に私のツボにはまったのが上の記事でして、内容はともかくとして(ここはかなり議論がある所だと思う)、このタイトルは良いですよね。ぜひゲーム理論を研究した総理に捧げたいです。
鳩山政権をどのくらい評価するか? 私は60点を上げます。ひょっとしたら75点くらい上げても良いかもしれない。
まず普天間問題ですが。繰り返しますが、これは日米関係上は全く些末な問題です。もともと米民主党政権のジャパン・ハンドラーは日本に冷たいんです。クリントン政権時代のバッシングからパッシングを思い出して下さい。普天間問題も、片づいてみれば、なんでアメリカ政府はあんなにバカ騒ぎしたのだろう、という歴史的評価が下ることでしょう。
藤崎一郎駐米大使、この人は君側の奸の典型ですね。なんでこんな凡庸な男が北米大使まで上り詰めたのか。自民党が仕込んだ時限爆弾としか思えない。
不幸なのは、岡田外相がそのことを解っていない。外務省自体が、国益ではなく、米国益で回っている。私は昔から、外務省は一度解体して、まっさらの人材を採用育成すべきだと述べて来ましたが、この数ヶ月ますますその思いを強くしました。
外交というのは、本来が喧嘩腰でやるものです。相手が同盟国であったとしても。それが誰も解っていない。恐らく、政権内の、普天間問題に関わっている人々で、大学の一般教養レベルを超えて、国際政治学や外交史を学んだ人間はいないのでは? と思います。本来なら、そこは専門家たる外務省がサポートすれば済むことですが、何しろチャイナスクールは北京の言うことしか聞かないし、北米課はジャンパン・ハンドラーの意のままですから、的確な suggestion が出来る人材が政権内にいないことが、この政権の外交上の不幸です。
鳩山さんが、年内解決を約束するための親書を送ったのにそれを反故にしたからアメリカは怒っているんだというニュースがありましたが、たかが親書ですよ。そこにどんな文面があろうが、それは努力目標に過ぎません。そんな代物に一喜一憂して激怒するほどアメリカ人はナイーヴじゃありません。それもまたジャパン・ハンドラーが自己の利益を追求するために利用されただけのことです。
* 予算案。これはもの凄く良くやったと思います。これは田中康夫が長野県知事として登場した時も、あるいは大阪府知事選の直後も直面した問題ですが、誕生直後の政権がガチガチで数年回ってきた予算案を弄るというのは恐ろしく困難なことなんです。それを、公共事業をばっさり切って、社会保障費を大幅に増やした。それが吉凶どっちに出るかは不明ですが、政権発足100日の政権が、それをやってのけたというのは称賛に値します。
ただ問題は、公共事業をばっさり削ったことがどう出るかです。実は、来年度予算で公共事業関連をばっさり削れたことには絡繰りがあります。財務省が、それで景気が冷え込むと解りきっているのに、内実は主計局主導だった予算編成で、そこまで削ることを許すはずもない。絡繰りは、麻生政権時代の巨額な補正予算なんですね。これがまだ効いている。未執行分もまだ残っている。だから一見、公共事業予算を削れたんですね。主計局が民主党に花を持たせたわけです。さすがですよ。君側の奸揃いの他省庁とは違って余裕がある。
自民党が、この点で、「この予算編成は麻生政権の遺産あってのことだ」、とアピールしないのが不思議ですが。それどころじゃないんでしょうか。
* 問題は、やはり来年以降のことです。私は二番底は無いと思っていますが、来年もまた今頃、この巨額な赤字予算を組む必要に迫られるでしょう。仮に景気が回復基調に乗ったとしても、税収の回復は相当に後れて来ます。どんな特需や景気に沸いても、ここまで落ち込んだ税収不足が戻って来るには、4年5年掛かるでしょう。その間も、こんな無茶な国債発行が出来るか? 来年もこんなことをやっていたら、再来年には、間違いなく赤信号が点ると思います。国民のマジョリティが、この国債発行は無理だと判断する瞬間が来るでしょう。
* 繰り返しますが、私は労働力の流動化が景気回復の唯一の正しい道筋だろうと思っています。会社にしがみつかないシステムへの変更。それで人材を新規ビジネスへと誘導して、民間から需要を生み出す。政府に必要なのは、その転職時を埋めるための予防行政と、金融機関が新規ビジネスへ、敷居を下げて資金を流せるようにするための制度設計です。
日本はこの十年、そろそろ20年になりますが、いろいろ頑張ったけれどうまくいかなかった。企業にも社会にも、膨大なレガシーコストを抱えて身動きが取れなくなっている。われわれは勝ち目の無いゲームを十数年続けてきた。そのたびに借金を膨らませてきた。
どうも勝ち目が無さそうだ、と思ったら、ゲームのルールを変えましょう。日本は今、コバヤシマル・テストを受けているようなものです。勝ち目が無いと悟ったら、カーク船長みたいにプログラムを書き換えるくらいの荒技をしなきゃならない。もうそういう時期に来ています。
昔は、革命や戦争という手段によってそれが成されたけれど、平和社会ではそうも行かない。私たちは自ら、平和的にルールを変える勇気を持つべきです。
※ <ロシア宇宙庁>「2032年に小惑星が地球に衝突」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091230-00000080-mai-int
やっぱりアポフィスは仇役だった!(byスターゲイト・ヲタ)。恐いというより、その2032年に、自分らはどんな生活をしているか? ですよね。22年後。私はもう71歳です。どこかの公団アパートに潜り込んで、「生活保護遣せゴルウァ!」「いやあんたは基礎年金もあれば、細々ながらメルマガの稼ぎもまだあるだろう?」みたいな毎日を送っているかも知れません。
ぜひこの歳になってもTSUTAYAに通いながら、「こいつらはエロスが解っとらん!」とぶつぶつ言っていたいものです。
日本経済はどうでしょうか。私の子供たちは、順調に育てば社会に出ているはずですが、借家で自宅警備員とかやっていたらたまらんですが。
中国はたぶんその頃、少子高齢化社会の矛盾に直面し、「日本病」に見舞われているでしょうね。ドルの地位はどうだろう。
※ 知的障害生徒向け「分教室」広がる 12年度には倍増
http://www.asahi.com/national/update/1230/OSK200912300141.html
教育現場に於けるノーマライゼーションこそが、日本で、社会と障碍者を分断してきた不幸な歴史を変える第一歩だと私は信じているので、今後ともこういう動きが広がることを強く望みます。
↓その他の話題はメ-ルマガジソにて
※ サッチャー氏に女性空手警護団 訪日で計画、英は困惑
http://www.47news.jp/CN/200912/CN2009123001000117.html
※ 九州新幹線で急患搬送 11年春「ドクタートレイン」
http://373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=21375
※ “ガラパゴス”から脱却? 海外で脚光を浴び始めた日本製ケータイ
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/091230/biz0912301202007-n1.htm
※ ハイブリッドカーに不穏なウワサ 整備工場や事故現場が危ない?
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091229-00000002-jct-bus_all
※ <薩摩藩>長崎の蔵屋敷の写真発見…坂本龍馬の活動拠点か
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091231-00000008-mai-soci
※ 消防士が火事からDSを救う、奇跡を起こしたその町の名前は…!?
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091231-00000002-isd-game
※ 地上波の日本ドラマ解禁に前向き=韓国文化相
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091230-00000043-jij-int
※ 前日の空虚重量70.8キロ
※ AT&Tのメール・アドレスをお持ちの方から、28日から有料版のメルマガが届かない、というメールを頂戴しました。ご返事と供に、この三日間分のメルマガを転送したのですが、レスポンスがありません。恐縮ですが、ここをご覧になっていたら、それが届いたか届いていないのか? 再度ご連絡を頂戴できればと存じます。
※ 私は、今年年男でしたw。何も良いことはありませんでした(^_^;)。政権交代したじゃないか? 将来、10年20年後、この年を振り返った時に、あの年が節目になって、日本の未来が拓けたのだ、と懐古できるようなきっかけであってくれれば、と思います。去年の今頃、世界恐慌に怯えていたことを思えば、状況は遙かに改善されていますよ。
では皆様、良い新年をお迎え下さいませ。お正月は、例年通り、3日からの配信、ブログの再開となります。
※ 有料版おまけ 今年を振り返る
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