為政者は学者に非ず
※ 安倍首相「有名な憲法学者」の名にポカン 「芦部信喜知らないって…」支持者もドン引き
http://www.j-cast.com/2013/03/30171884.html?p=all
*民主党議員小西ひろゆき氏のブログ炎上の概要
http://togetter.com/li/479830
しばらく前、ブログのコメント欄に、クラウゼヴィッツも読んだことの無い奴がw……、としつこく書いて遣す人がいました。たぶん、肥溜めからの使者でしょうが。
私は以前に何処かで、クラウゼヴィッツを読む暇があったら、コーベットでも読んどけ、と書いた記憶があって、それがれいによって、都合良く解釈されたのだろうかと思っているのですが。今は、「戦争論」も文庫で読めるようになりましたが、私が今も持っているのは昔の本なので、分厚いです。仕事場の椅子から2メートル離れた所に埋まってます。掘り出すには、本の山を50キロくらいどかす必要があるorz。
私のように、普段からそうやって、何ソレも知らんのか?w、と揶揄される立場にいると、それを言う側の徳の無さ、精神の貧困さしか目に付かない。私は自分が無知だと知っているし、人はミスを犯すと自覚しているから、よほどの敵意が無いと、他人に向かってそんなことは言わないことにしているし、誰それさんはこんなことも知らないんだなぁw、と思うことも滅多にありません。自分に返ってくることは解り切っているから。
昨日、自分が若い頃尊敬していた政治哲学者がいたんだけど、どうしても固有名詞を思い出せなかった。6時間くらい経ってやっと、高畠通敏の名前が蘇った。人間の記憶力というのはそんなものです。
安倍さんの年齢を考えると、92年刊行の『憲法』(岩波書店)を読んでいないのは明らかでしょう。その直弟子だとかいう片山さつき議員の憲法の認識がどの程度のものかは、先日披露されたばかり。仮に知っていたとして、それが総理の憲法観に正しく影響したかは疑わしい。少なくとも、直弟子が何も学ばなかったことは明らかだからw。
もちろん私は、政治家は毎晩、寝る前にマキャベリを読み返す程度のことがあっても良いとは思うけれど、マキャベリを身につけていたからと言って、角栄さんの絶妙なセンスや、腹芸な交渉術が身につくわけじゃない。もちろん田中角栄が、マキャベリやケナンを読んでいたとは思えない。
小西議員は、この件に関して、なかなかご立派なことを書いておられるけれど、あれは全部後知恵でしょう。彼が書いているように、本論で熱い議論を闘わせたかったのであれば、単にそれをやれば良かったにも拘わらず、彼は入り口論で、一方的なルールを持ち出し、相手が負けたからと勝手に勝利宣言した。
国会は議論する場であって、クイズ大会の場ではないというのは当たり前の話です。質問趣意書を出したと仰るが、それは総理が官僚からレクチャーを受けるに十二分な時間と、質問内容を全て把握できる趣意書だったのか? まさかそうは思えない。
この件に関して、ノビー先生があれこれ揶揄してらっしゃることも私はどうかと思います。商売人は、ケインズを知らなくても商売できるしょう。政治家は憲法学者でも法律家でもない。似て非なるものです。政治家に求められるものは、オーソライズされた専門知識を身につけることではなく、限られた時間内で、ポイントを理解するセンスです。
憲法学者は憲法さえ扱っていれば飯が食えるが、政治家が扱わなければならない問題はあまりにも複雑多岐にわたる。細かな学説を知っている必要があるとは思えない。
池田無双は、経済はもとより、社会からエネルギー、農政、福祉問題まで幅広く戦えるけれど、防衛問題はハードルが高いでしょう。所が、為政者というのは、「この問題は苦手なんです。苦手だからノータッチ」で済まない。そういう極めて特殊な職務である以上は、全ての問題に関してそこそこ把握する必要がある。そんな人々に専門知識を求めるのはナンセンスです。
もう一点指摘すると、安倍さんにとって、憲法改正は、実は彼がこれまで主張して来たほど、優先課題では無いということでしょう。政治家は、いざ特定の問題に取りかかろうとすると、官僚から在野の評論家に至るまで人を集めて猛勉強する種族です。安倍さんの場合、党内の勉強会には出ても、そのレベルに留まっていたということでしょう。個人的に専門家を呼んで知見を深めるまでは行ってなかった。憲法調査会レベルはともかくとして、自民党内全体は、実はまだそのレベルにあるということでしょう。
そういう状況につけ込んで、誰それ先生の直弟子を自慢する馬鹿どもが好き勝手な改憲論を振り回している。今回の事態は、護憲派にとっては、安心すべき出来事でしょう。
※ 維新、地方に不義理でうずまく不満 党勢回復は困難
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130330/plt1303301452003-n1.htm
憲法改正とか、利権批判とか、自民党の良い受け皿になります罠w。自民党の先生方は地頭は良いから、当然TPPはやむなし、農業もこのままじゃいかんことは解り切っている。でも選挙はあるし、公明の手前もあるからそれやこれやと口に出来ない。
そういう時、横から、憲法改正もOKだよ! という連中が援護射撃してくれるのは心強いでしょう。みん党みたいに失速せずに頑張って頂きたいと、生暖かく応援します。
※ 北朝鮮、韓国との「戦時状況」入りを宣言
http://www.afpbb.com/article/politics/2936377/10515814
先日、ちらとおまけで書いたばかりなのですが、まず全面戦争ということになれば、北の奇襲攻撃が始まる前に、当然韓国軍が警戒態勢に入ります。まず軍人さんの休暇が取り消される。韓流の軍隊所属タレントのイベントがキャンセルされ、世間が知る所になるでしょう。当然、デフコンも上がる。韓国軍のデフコンが上がれば、在韓米軍のデフコンも上がり、自動的に在日米軍&自衛隊のデフコンも上がります。
幸いにして、その兆候は無い。
懸念されることは、小規模な軍事衝突からエスカレーションしての総力戦ですが、これもまず起こらない。北が暴走する可能性は常にあります。延坪島砲撃事件のようなことはありうる。ソウル近郊の都市に、野砲の砲弾が降り注ぐということはあり得るでしょう。でもエスカレーションはしません。韓国軍は反撃できない。それはアメリカが許さないから。
尖閣と同じです。アメリカが許さないから、日本が今以上の攻勢に出られないのと一緒で、韓国は、そういう事態にも、涙を飲んで自制を強いられるでしょう。だから、北が実弾を使ってのブラフに出ても、それ以上の事態に発展することはまずあり得ないと言って良い。従って、北の実力行使は、韓国側の反撃を招かずに済む程度の実力行使になる。
ではなぜ北は今回いつもより過激なのか? 北もバカじゃないから、きゃんきゃん吠えても、もうご褒美は貰えないと解った。ならば、核開発を既成事実化したい。パキスタン化を狙ってのことでしょう。米韓合同軍事演習が終われば、一段落すると思いますが、面子もあるから、一発ぐらい花火が上がる可能性はあるでしょう。
※ コラム:朝鮮半島の「用心棒役」、米国から中国に交代を
http://jp.reuters.com/article/jp_column/idJPTYE92S03K20130329?pageNumber=1&virtualBrandChannel=0
キッシンジャーの中国観と全く同じですが、彼女はもう一度、中国の歴史を学びなおした方が良いと思う。
ただ、北がきゃんきゃん吠えているにも拘わらず、アメリカで、在韓米軍撤退論が、かつてないほど勢いづいていることも事実で、そこには少なからず、同時に在沖在日米軍撤退、日米安保も解消して、日本に域内安定化の義務を果たさせるべきだという考えも、セットでくっついていたりするんですね。
※ 何が起きた?有田議員に“殺人予告”
http://www.tokyo-sports.co.jp/nonsec/social/126822/
理由の如何を問わず、政治家を脅すような悪質な連中は、警察の総力を上げて全員検挙すべし! 二十日間くらい監獄にぶち込んでやれ。
このままあのデモが続くようなら、法律で規制するしかないでしょう。仕方無い。それで自分の首を絞めていることすら気付かないような連中だから。
※ 迎撃ミサイル信頼度に疑問 「開発途上」と米報告書
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130330/amr13033015500003-n1.htm
やっぱりそうよね。いつかは物になるだろうけれど、たぶん明日明後日の話じゃない。GBIに求められる性能は、ミサイル防衛に残された最後のハードルと言っていい。
※ 進学、就職、転勤……旅立ちの春 奄美大島・名瀬港
http://www.asahi.com/national/update/0329/SEB201303290001.html?ref=com_top_photo
春の風物詩ですが、何度見ても泣ける。常時、従兄弟や友人の誰かが奄美群島に赴任してましたけれど、やっぱり自分の子供の教育のことがあるから、私の世代になると、だいたい内地に引き揚げて来るんですね。それでもまだ一人、島で頑張っている奴がいますが。
※ 東横線 武蔵小杉止まり
http://togetter.com/li/479841
そんなもんじゃないの? と思って読み始めたら、これは酷い!w。3両続けて武蔵小杉止まりじゃ、そらホームに取り残されたお客はへこむよね。ダイヤが守られてそれなら、武蔵小杉発横浜行きの電車を走らせるべきよ。
↓その他の話題はメ-ルマガジソにて
※ 本塁突入で守備妨害、大阪桐蔭監督を厳重注意
http://www.yomiuri.co.jp/sports/senbatsu/2013/news/20130330-OYT1T01283.htm?from=main8
※ ドイツ車が日本でよく売れるのは国産に高揚感ないからと識者
http://www.news-postseven.com/archives/20130326_178946.html
※ 空飛ぶ円盤の存在記したFBI資料に注目、ロズウェルとの関係は?
http://www.cnn.co.jp/fringe/35030171.html
※ とうとうタチコマが完成!!人間が乗り込むことができる総重量2トンの六脚ロボット「Mantis」がめちゃくちゃカッコイイ!!
http://commonpost.info/?p=64619
※ 「素数ものさし」どう測る?不便さ人気 京大研究者ら開発
http://www.kyoto-np.co.jp/education/article/20130329000097
※ 『スター・トレック』ゲームのプロモーション映像に出演したウィリアム・シャトナーが、爬虫類怪物ゴーンと久々に取っ組み合い!
http://dramanavi.net/news/2013/03/post-1953.php
http://www.youtube.com/watch?v=qRPMT_SMJtY
※ 再婚と娘の心情
http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2013/0329/582866.htm?cx_text=02&from=yoltop
※ 前日の空虚重量77.3キロ
明日のための注意書き。どうかネタに引っ掛かりませんように(^_^;)。幸い休み明けだから、ニュースの総量が減ることで、区別は付きやすくなる。
※ 有料版おまけ アルゴ、真実の物語
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